ページ「勝手に鉄道建設/四国」と「資格試験」の間の差分
< 勝手に鉄道建設(ページ間の差分)
ナビゲーションに移動
検索に移動
編集の要約なし タグ: ビジュアルエディター |
(測量士補、看護師、気象予報士を追加。(気象予報士は技術系にするかどうか迷いましたが、趣味の延長という印象が強いので、その他に入れました。)) |
||
1行目: | 1行目: | ||
{{Pathnav|試験}} | |||
== | == 情報系除く技術系 == | ||
*情報系の資格試験については以下の項目を参照のこと。 | |||
**[[情報処理技術者試験]] | |||
**[[試験#パソコン検定|パソコン検定]] | |||
# | |||
=== | === 危険物取扱者試験 === | ||
#甲種・乙種とあるが、甲種の方が乙種より取扱可能分野が広い。 | |||
# | #*危険物取扱者は、甲種が全危険物、乙種が特定種類の危険物、丙種が乙4の一部。 | ||
#* | #マーク式のため、採点が早い。1カ月かかる都道府県もあるが、東京は特に早い。試験終了1時間で会場に合格者受験番号が貼りだされ、翌日にはインターネット上で見れる。 | ||
#いろいろな会場があるが、東京の人は運営本部で受験。[[東京23区の駅/渋谷区#笹塚駅の噂|笹塚駅]]から徒歩。 | |||
#合格後の免状発行手数料は、東京だけ運営本部での直接支払いが認められている。 | |||
#受験者数は乙4がダントツで多い。主に工業高校の生徒が受験する。 | |||
# | #*乙1,2,3,5,6は、先に乙4を合格してから基礎化学・法令免除で受けるパターンが多そう。 | ||
# | |||
# | |||
# | |||
# | |||
#* | |||
=== | === 消防設備士試験 === | ||
#甲種が工事もでき、乙種は整備点検のみ。 | |||
#*甲種/乙種にしかない類もある。前者は特類(特殊消防設備)、後者は6,7類(消火器、漏電火災警報器)。 | |||
# | #危険物取扱者は業務従事していなければ何もしなくてよいのに対し、こちらは免状があるだけで講習受講義務が発生する。しかも類ごとに別々。たくさんあると出費がかさむ。 | ||
#* | #(甲種特類除く)記述式問題があるため、危険物取扱者より採点が遅くなる。 | ||
# | #*なぜか記述問題内に選択式問題がある。 | ||
# | |||
# | |||
=== | === 電気工事士試験 === | ||
#業務独占資格であり、学歴不問であり、なおかつ景気に関係なく安定した需要があることから、宅建士や危険物取扱者などと並び人気の高い資格。 | |||
#電気業界のみならず、建設業界や不動産業界でも重宝される資格。 | |||
* | #*ただし収入自体は決して高いとは言えず、労働環境も過酷であるため、必ずしも万人にオススメできる資格とは言い難い。 | ||
#階級は第一種と第二種がある。扱える電力の範囲が異なり、第一種の方が範囲が広い。当然難易度も第一種の方が高い。そのため第一種は事実上の第二種の完全上位互換である。 | |||
* | #*個人商店や一般的な住宅なら第2種で十分。 | ||
** | #*より大きな施設(ショッピングモール、総合病院、学校など)の工事を行うためには第1種が必要。 | ||
#第二種は更新不要だが、第一種は免許の有効期限、更新制度がある。 | |||
#工業高校の電気科ではほぼ全員が電工二種を持っているといっても過言ではない。 | |||
#*というか電工二種を持ってないと問題視される。 | |||
#筆記は第一種でもさほど難しくないが、実技は第二種でも結構難しい。 | |||
#実は[[こちら葛飾区亀有公園前派出所|両津勘吉]]も電気工事士の資格を持っている。 | |||
#電気通信設備工事担任者と名前が似ているが、全く別の資格である。こちらは主にネットワークエンジニアが取る資格である。 | |||
=== | === 電気主任技術者試験 === | ||
# | #通称「電験」。電気工事士の上位にあたる資格。 | ||
# | #*電気工事士が作業員の資格であるのに対し、電験は監督・現場責任者の資格という位置付けである。 | ||
#*本来は'''電'''気主任技術者試'''験'''の略称なのだが、いつの間にか電気主任技術者の資格の別名となってしまっている。 | |||
#難易度が高い順に第一種(電験一種)、第二種(電験二種)、第三種(電験三種)の3つの階級がある。 | |||
#*この3つは取り扱える電力の範囲の違いでもあり、当然ながら難易度が高い階級ほど範囲は広くなる。 | |||
#**イオンモールなどの大型商業施設や大規模な工場の監督になる場合は電験二種の資格が必要。 | |||
#**電験一種が必要な場所は発電所くらいである。 | |||
#超が付くほどの難関国家資格として知られ、最も難易度が低めの電験三種ですら合格率は10%にも満たない。 | |||
#*これは電気工事士とは比べ物にならないほど高度な専門知識に加え、高校上級レベルの数学や物理学の知識が必要になるため。並みの工業高校だとトップクラスに優秀な生徒じゃないと電験三種には合格できないと言われているほどである。 | |||
#**大学生でも文系や、理系でも化学系や生物系だと結構大変。 | |||
#*ただし電験三種は科目合格制度があるのと、有能な参考書が多いのが救いである。 | |||
#*最難関の電験一種に至っては司法試験や医師国家試験にも匹敵するほどの鬼門と言われることも多い。 | |||
#電気通信主任技術者と名前が似ているが、全く別の資格である。こちらは主にネットワークエンジニアが取る資格であり、工事担任者の上位資格である。 | |||
#電験一種または二種を持っていれば、弁理士試験の論文式筆記試験(選択科目)が免除される。 | |||
#*三種は対象外。 | |||
=== | ===技術士試験=== | ||
#多くの国家資格が「業務独占資格(この仕事ができる)」であるのに対し、こちらは「名称独占資格(この肩書きを名乗れる)」である。 | |||
# | #*なので正直コスパが良い資格とは言い難い。難易度・名誉が非常に高いのは間違いないが。 | ||
#* | #**ただし建設、水道など一部の部門はその道でものすごく重宝される。 | ||
#** | #専門分野は機械、海洋船舶、宇宙航空、電気電子、化学、繊維、金属、資源、建設、水道、衛生工学、農業、森林、水産、経営工学、情報、応用理学、生物、環境、原子力の20種。 | ||
# | #*工学部にしかないような分野が多い。理学部にある分野も工学的知識を問う問題あり、広範囲になるため理学部出身者よりも広く応用的側面を扱う工学部出身者の方が有利と思われる。 | ||
#**だからか、合格者(官報に掲載される)を見ると機械・電気電子の合格者が多い。 | |||
#*二次試験のみ統合技術監理部門がある。 | |||
#*応用理学というのは、化学・物理・生物・地学をまんべんなく問うもの、といった感じ。 | |||
#*情報部門は[[情報処理技術者試験]]の高度区分(スペシャリスト)をも凌駕する超難関試験であると名高い。 | |||
#一次試験は誰でも受験できる。 | |||
#*「基礎科目」として設計関連・情報・数学/物理・化学/生物・環境/エネルギーの5分野から6問ずつ問題があり、全分野3問ずつ選択して15問、「適性科目」として技術者倫理を問うものを15問、「専門科目」として上記20分野のうち1分野を選び、35問中25問選択解答する問題がある。全科目マークシート方式・6割以上で合格となる。 | |||
#*関東地区で平成30年度に受験したかった人は2回も中止・順延となった。平成30年度は台風、令和元年度は新型コロナウィルスのため。結局令和元年度再試験での受験となった。 | |||
#*昔は教養科目と専門科目に分かれていたらしく、前者は数学・化学・物理・生物・地学に分かれていた。 | |||
#*電卓は持ち込み可能(というか実質必須)だが、関数電卓は使用不可のため、地味に面倒。 | |||
#*合格で「技術士補」になれるが、技術資格を持つ上司がいないと申請できないので、これだけだと微妙。 | |||
#二次試験は実務経験7年(または一次試験合格後の実務経験4年。統合技術監理部門はさらに3年)が必要で、勤務先の上司による証明書が必要。修士課程を出ていれば修了証明書でその分短縮可能。 | |||
#*昔は一次試験専門分野を問うマークシート方式の問題(20問中15問)と、専門分野(複数分野から選択)とプロジェクトマネジメントを問う論述式問題が出たが、令和元年度より専門分野を問う問題がなくなり、マネジメント関連の論述1本になった。 | |||
#*筆記試験合格者は面接もある。 | |||
=== | ===放射線取扱主任者試験=== | ||
# | #1,2,3種に分かれており、それぞれで取り扱えるものの種類が異なる。数字が低いほど広くなる。 | ||
# | #1,2種は講習前に学科試験合格を要する。これらは科目数と試験日程に違いがある。 | ||
#* | #*1種は(1日目)物化生・物理・化学、(2日目)管理測定技術・生物・法令の計6科目。 | ||
# | #**物化生は物理・化学・生物を浅く広く扱う感じだろうか。また、管理測定技術は物理・化学・生物の内容も含む。 | ||
#*2種は管理技術Ⅰ・Ⅱ・法令を1日で行う。1種の物理・化学・生物が管理技術Ⅰに、管理測定技術が管理技術Ⅱに相当する。 | |||
#1,2種の試験は年1回である。また、開催地も主要大都市のみである。 | |||
#1,2種は合格後、3種は申し込み後講習(1種5日・2種3日・3種2日)に参加し、最終日の試験に合格する必要がある。こうして初めて資格が得られる。 | |||
#*この講習は10-15万円程する。開催期間中は1日中拘束されるので学校・会社は休むことになる。また京都のみで行われるため、遠方からの人は宿泊が必要。 | |||
#*講習の試験自体は一回落ちても再試験がある。再試験に落ちると来年再度受講が必要。 | |||
#*なおこの講習には18歳未満の者は参加不可能である(したがって、試験に合格しても免状は貰えません)。 | |||
#特定の用途に限られるが、免状を持っていなくても、医師、歯科医師、薬剤師を放射線取扱主任者として選任することが可能である。 | |||
=== | === 自動車整備士国家試験 === | ||
#等級としては一級、二級、三級、特殊の4つがあり、さらにそれぞれの等級の中にもいくつか区分があって、合格した区分によって取り扱うことのできる車種や部品が異なる。 | |||
# | #二級と三級はガソリン、ジーゼル、シャシ、二輪の4つの区分がある。 | ||
#* | #*このうちガソリンとジーゼルに関しては、三級ではエンジン部の基本的な整備のみが行えるのに対し、二級は足回りやエンジンの分解整備を含む、ほぼ全ての整備を行うことが可能である。 | ||
# | #*三級シャシ整備士は、自動車のシャシ(車体とエンジン以外の部分の総称)の基本的な整備を行うことができる。二級シャシ整備士はブレーキやサスペンションなどの特定装置の分解整備も認められる。 | ||
# | #**シャシ整備士は、ガソリン整備士やジーゼル整備士とのダブルライセンスまたはトリプルライセンスを狙う者も多い。 | ||
#* | #**二輪整備士はオートバイや原動機付自転車の整備を行うことができる。 | ||
#** | #一般的に三級が「上司の指示に従って基本的な整備を行うことができるレベル」、二級が「ほとんどの作業を一人で行えるレベル」とされている。 | ||
# | #一級整備士の試験は、実は2002年(平成14年)に始まったばかりであり、歴史が浅い。 | ||
#* | #*一級整備士には一応3区分(大型、小型、二輪)が存在するらしいが、実際に試験が存在するのは一級小型のみであり、一級大型と一級二輪はまだ試験が実施されたことがない。 | ||
#*一級では最新の電子制御技術の知識も要求されるため、一級整備士を持っていれば電気自動車やハイブリッド車、自動運転、安全装置にも対応できる。まさに自動車整備士の最高峰の称号と言える。 | |||
#特殊整備士はそれぞれの部品に特化した等級で、二級相当の知識・技能を持つとされる。 | |||
#*特殊整備士には電気装置、車体、タイヤの3区分があるが、タイヤ整備士の試験は21世紀に入ってから実施されておらず、実質的に廃止扱いとなっている。 | |||
#筆記試験と実技試験があり、整備士の資格を取得するためには両方に合格する必要がある。 | |||
#*一級はさらに面接試験も課される。 | |||
#医療系や建築系などと同様に、安全にかかわる資格であるため、受験資格が厳しいことで有名である。 | |||
#*最も等級の低い三級ですら、整備工場などでの1年以上の実務経験が要求される。(大学や高専、工業高校などの機械系の学科を卒業している人は半年程度に短縮される) | |||
#**一部の工業高校には自動車科が置いてある場合もあり、卒業すれば三級整備士の受験資格を得ることができる。しかし、自動車科が置かれている工業高校は非常に少ないのが現実である。 | |||
#*二級は一種養成施設として認められた大学や、2年課程以上の専門学校(自動車大学校)を卒業すれば受験資格が得られる。それ以外の場合は三級に合格した後の実務経験(通常は3年以上)が必要。 | |||
#*一部の専門学校は卒業と同時に一級整備士の受験資格が得られるが、ほとんどが4年制である。 | |||
== | === 毒物劇物取扱責任者試験 === | ||
#化学薬品の製造・輸入・販売を行う事業所で、安全管理にかかわるために必要な国家資格である。 | |||
#*化学薬品を取り扱う会社では、必ず有資格者を置くように決められている。(必置資格) | |||
* | #[[薬剤師]]免許の保有者や、大学等の化学系学科を卒業した者は、試験なしで資格を取得することができる。 | ||
#試験は都道府県ごとに行われるが、合格して貰った資格は全国で効力を発揮する。 | |||
#区分は一般、農業用品目、特定品目の3種類がある。 | |||
#*全ての毒物劇物を取り扱うことができるのは一般区分である。 | |||
#科目は「法規」「基礎化学」「毒物劇物の性質」「取り扱い・貯蔵知識」の4つがあり、それぞれに足切り点が設定されている。また、全問マークシート方式である。 | |||
* | === 測量士補試験 === | ||
#どういう資格かと言うと、測量士が作った計画に従って測量を行うために必要なものである。 | |||
#*つまり、測量士をフォローする技術者に与えられる資格である。 | |||
#法規、多角測量、汎地球測位システム測量、水準測量、地形測量、写真測量、地図編集、応用測量の8科目が課される。 | |||
#全28問中、18問以上正解すると合格になる。 | |||
#計算問題が多く、高校レベルの数学の知識が必要な場面が結構ある。流石に大学受験ほど高度ではないが。 | |||
#*ちなみに電卓を持ち込むことはできない。 | |||
#合格率は40%くらいで意外と高いが、工業高校生でこの資格が取れたら結構優秀な部類である。 | |||
#これに合格すると土地家屋調査士試験の午前の部の免除が使える。 | |||
#*土地家屋調査士試験の午前の問題は測量士補よりずっと難しいので、先に測量士補で免除を取っておくとかなり有利に進められる。 | |||
=== | == 医療・福祉・衛生系 == | ||
# | === 医師国家試験 === | ||
#* | #超難関資格である割に、合格率はかなり高い。その理由は明らかだが。 | ||
# | #*そのためか、医学部へ入るための浪人は多くいるが、上の「司法浪人」に相当するような人はあまり聞かない。 | ||
# | #昔は春・秋の年2回実施されていたが、秋の試験で受かった医師、というとそれだけでちょっと、という空気もあったらしい。 | ||
#トラップ問題が必ず数個あり、俗に「禁忌肢」と呼ばれる。 | |||
#*これに設定された誤答を一定個数以上やらかしている場合、全体の点数がどれだけ良くても不合格になる。 | |||
#* | #*本当にその選択肢どおりに行動すると、症状が余計に悪化する、患者の人権を著しく侵害する、そもそも違法行為、と言った内容。 | ||
#* | |||
=== | === 登録販売者試験 === | ||
# | #世間一般的には[[薬剤師]]の下位互換と思われがちだが、[[ベタなドラッグストアの法則|薬局]]では一般の店員よりも給料が高く設定されている。 | ||
#* | #*そもそも薬剤師不足を補うために作られた資格だし。 | ||
# | #薬剤師と違って学歴による受験資格の制限は無い。 | ||
#* | #昔は比較的簡単に取れる資格だったらしいが、近年は難易度が上昇傾向にある。 | ||
# | #*難易度的には危険物取扱者の乙4よりは難しく、甲種よりはやや易しい、という感じ。 | ||
# | #実は国家資格ではなく、都道府県の認定資格(公的資格)である。 | ||
#* | #*試験実施日が各都道府県ごとに異なるのはこのため。 | ||
# | #業務独占資格であり需要もあるので就職・転職には強い。 | ||
=== 薬剤師国家試験 === | |||
#試験問題に『物理』がある。 | |||
#*化学や生物に比べて苦手な人も多いのではないだろうか? | |||
#難関資格の割には多くの私立薬科大学では合格率が高い。これは出来の悪い学生を卒業させないように絞っているからである。 | |||
#*逆に国公立大学の薬学部では低い。例えば[[東京大学|東大]]薬学部生の薬剤師国家試験の合格率は40〜50%程度だ。 | |||
#高校で物理を履修していなかった人は先述の物理科目の他、薬剤学でも苦労しているイメージが強い。 | |||
#*逆に高校で生物を履修していなかった人は生物科目、衛生学、薬理学、病態学で苦労する傾向があるが、こちらは物理未履修組に比べるとまだマシか。 | |||
== | === 衛生管理者試験 === | ||
#社員の健康管理や職場環境の改善などが主な仕事。従業員50人以上の会社では必ず最低でも1人は有資格者を置かなければならない。 | |||
# | #*従業員200人以上ならば最低2人以上、従業員500人以上ならば最低3人以上、従業員1000人以上ならば最低4人以上の衛生管理者が必要である。 | ||
#* | #第一種と第二種がある。 | ||
#** | #*工業や農業、運送業、医療などの危険な作業が多い業種では第一種が必要。 | ||
#*** | #*商業、サービス業なら第二種でもOK。 | ||
# | #毎月試験が実施されるため受験のチャンス自体は多いのだが、会場がとても少ないのがネック。 | ||
#*しかも会場は大都市に無い。 | |||
#受験の条件として「実務経験の年数」がある。大卒・短大卒・高専卒の場合は1年以上、高卒・専門卒の場合は3年以上の実務経験が必要。 | |||
#*中卒の場合は10年以上の実務経験が必要。 | |||
#*未成年者、学生の受験はほぼ不可能である。 | |||
#*受験資格が厳しいように見えるが、職場の清掃や机の周りの整理整頓なども実務経験とみなされる。 | |||
#試験では労働衛生、労働生理、関連法令の3科目が課される。 | |||
#*それほど難易度が高く無いと思われがちだが、一般常識だけで合格できるほど甘くは無く、高校の理科(化学、生物)の基礎レベルの知識が無いと正直厳しい。 | |||
#*労働生理では感染症や食中毒に関する問題も出題される。 | |||
#第一種試験では有害業務に関する範囲が含まれるが、第二種試験では除外される。 | |||
#医師、歯科医師、薬剤師、保健師は試験に合格しなくとも自動的に衛生管理者の免許がもらえる。 | |||
#*学校の保健体育の先生もね。 | |||
#工業系の職場ではこの資格が昇進の必須条件となっている場合もある。 | |||
#社内での評価アップに繋がる資格だが、転職に強い資格かと聞かれると正直微妙。 | |||
#船乗り向けに「船舶衛生管理者」という資格が別に存在する。長期間陸上生活から離れる特殊な業種だからである。 | |||
#*さらに言うと、衛生や労働環境に関することは基本的に厚生労働省の持ち分ながら、船舶業に関することが国土交通省の持ち分だという事情による。要は似通った仕事であっても船が絡むと部署違いになるというワケ。 | |||
#食品衛生管理者、食品衛生責任者は全く別の資格。 | |||
=== | === 介護支援専門員実務研修受講試験 === | ||
#名称だけ見ても何のことやら? だが、大雑把に言うと「ケアマネージャー」の資格試験である。 | |||
#*最終的な資格の認定は都道府県が行う研修によるのだが、その研修への参加要件を獲得するための試験、というわけ。 | |||
#*介護サービス提供計画の策定や、自治体・他種の福祉事業者との調整において責任者となるため、高齢者・障害者介護に関する資格では最上位に相当する。 | |||
#受験の要件を満たすだけでも、かなり遠大な道のりである。 | |||
#*介護保険法施行規則113条の2に列挙された21種類の医療・福祉系資格の少なくとも1つを持ち、実務経験を5年以上有することが必要。 | |||
#*2018年以降は、高齢者・障害者を対象とする自立支援相談業務の経歴を含むことも必須になった。 | |||
#*なお、だいたい半分の合格者は介護福祉士としての職歴で要件を満たしている。 | |||
#社会的な需要に比して、受験者数は減少傾向にある。 | |||
#*収入が、資格を得るハードルの高さや職務上の責任の重さに釣り合っていない、と見る向きが強くなっているからと思われる。 | |||
=== | === 看護師国家試験 === | ||
# | #医師や薬剤師と違って、一日で全ての科目を行う。 | ||
#* | #医師・歯科医師・薬剤師は大学の6年制の学科を卒業しなければ受験資格が与えられないが、看護師は4年制大学や3年制の専門学校でも受験資格を得ることが可能である。 | ||
#*看護専門学校は看護大学に比べて詰め込み教育になりやすく、国家試験に合格できるレベルになるまで卒業させないため、かなりハードである。 | |||
#受験者は当然ながら女性が多いが、男性もそこそこいる。 | |||
#必修問題の足きりが非常に厳しく、80%以上正解しなければ不合格である。 | |||
#*一般問題と状況設定問題のボーダーラインは例年60~70%程度である。 | |||
== | == 法学・経済系 == | ||
# | *[[公認会計士#公認会計士試験の噂|公認会計士試験]] | ||
*[[日商簿記検定]] | |||
=== | === 司法試験 === | ||
* | #法曹三者になるための試験だが、これまで大きな制度改正を経てきている。 | ||
#*その改正論議を見ていると、関係各界(法曹界、産業界、官僚界など)の利害のぶつかり合いが大半。受験者のことはほんの片隅。 | |||
#司法浪人、という階層まで生んだ。 | |||
#その受験対策指導だけで1つの産業が成り立っている。大学受験もそうだが。 | |||
#現在、予備試験ルートという、本来は傍流の筈のコースが事実上の主流になってしまっている感がある。 | |||
#英語圏では「Bar Examination」というが、飲み屋のマスターになるための試験ではない。 | |||
#これに合格すると法曹三者だけでなく、[[弁理士]]、[[税理士]]、社会保険労務士、[[行政書士]]にもなれる。 | |||
#*つまり法律系試験の王様的存在である。 | |||
#*これに合格すると公認会計士試験も一部の科目が免除される。しかしその逆パターンは無い。 | |||
===弁理士試験=== | |||
#司法試験の特許関連法限定区分のようなものである。 | |||
#*実際、業務も特許関連限定の弁護士のようなものである(ちなみに、弁護士は弁理士の業務を行える)。 | |||
#マーク式問題→論述式問題→面接の順番で行われるのも司法試験と同じ。 | |||
#*マーク式問題と論述式の必須科目は特許法関連の問題で、論述式の選択科目は物理・化学・生物・情報の各分野と民法から選べる。 | |||
#**なお論述式の選択科目は、一部の国家資格を持っている者は免除される。対象となる資格は、修士号(理系または法学)、技術士、一級建築士、[[情報処理技術者試験#応用情報技術者試験|応用情報技術者]]、高度情報処理技術者、電験(一種または二種)、電気通信主任技術者、[[薬剤師]]、行政書士、司法書士、司法試験合格者である。 | |||
#選択科目に理系分野の問題が出るため、理系向けの資格試験と呼ばれている。 | |||
#最も有名な合格者は、おそらく菅直人さんだろう。 | |||
=== | === 社会保険労務士試験 === | ||
#労働保険、社会保険の専門家(スペシャリスト)。通称「社労士」。 | |||
#*業務独占資格であり、有資格者は企業からの依頼を受けて社会保険に関する仕事を代行することができる。 | |||
#学歴による受験資格の制限があり、大学・短期大学・高等専門学校のいずれかを卒業していない者には原則、受験資格が与えられない。 | |||
#*専門学校は国に認可された学校のみ可。 | |||
#*高卒や中卒の場合、行政書士や司法書士など一部の国家試験に合格した場合のみ受験資格が貰える。しかし殆どが難関国家資格であり、下手な大学を卒業するよりも取るのが大変である。 | |||
#難関国家資格であるが、意外にも午前・午後共に完全マークシート方式である。 | |||
#*しかし各設問ごとに足切りが設定されているのが罠で、総合得点が合格基準以上であっても足切りで地獄を見る受験者が非常に多い。 | |||
#難易度を他の士業と比較すると、行政書士よりは高く、弁理士・税理士などよりは低いという感じである。 | |||
#弁護士の資格を持っていれば、試験を受けなくても自動的に社労士の資格も手に入る。 | |||
=== | === ファイナンシャル・プランニング技能検定 === | ||
* | #こんな名前だが国家試験であり、合格者にはファイナンシャル・プランニング技能士の称号が与えられる。 | ||
#*業務独占資格ではなく、あくまで名称独占資格に留まる。 | |||
# | #ファイナンシャル・プランナー(FP)は職業の名前であり、必ずしもこの資格の有資格者のことを指すわけではない。 | ||
#* | #*また、この資格以外にも、FPとしての能力を測定する民間試験がいくつか存在する。 | ||
## | #一般的に同じ級数なら[[日商簿記検定]]より簡単と言われている。 | ||
##* | #*だが1級だけ飛び抜けて難しいのは日商簿記と同じである。 | ||
##* | #お金に関する知識を身に付けるという観点ではとても良い試験である。就職に強い資格というわけではなく、実生活の役に立つ資格であると言える。 | ||
##* | #*だが就職活動の観点で言えば(たとえ1級でも)これだけでは正直弱い。日商簿記や宅建士、行政書士、社労士、中小企業診断士などと組み合わせると強いかも。 | ||
## | #学科と実技がある。 | ||
##* | #*3級は学科、実技ともにマークシート方式。学科は2択または3択、実技は全て3択問題である。 | ||
#*2級は学科は4択のマークシートだが、実技は記述式で計算問題もある。 | |||
#*1級は学科にも記述問題が含まれる。 | |||
#実技試験の実施団体は金融財政事情研究会(きんざい)と日本ファイナンシャル・プランナーズ(FP)協会の2つがある。どちらかを選択して受験することになる。 | |||
#*傾向としては、きんざいは市販の問題集に忠実な問題が、FP協会は新聞の経済ニュースをテーマにした問題が出題されやすいと言われている。 | |||
#*問題数はFP協会の方が多いが、難しい問題はきんざいの方が目立つ。 | |||
#*1級の実技はきんざいとFP協会で形式が大きく異なる。きんざいは面接試験、FP協会は論述問題を含む筆記試験である。 | |||
=== 中小企業診断士試験 === | |||
* | #簡単に言ってしまうと、中小企業に対して経営に関するアドバイスを行う、コンサルタントの資格である。 | ||
# | #業務独占資格ではなく、あくまで名称独占資格に留まる。 | ||
#この資格を持っていても独立開業する人間は少なく、企業内診断士として働く者も多い。 | |||
* | #第一次試験と第二次試験の2段階で合格者を絞り込む。 | ||
** | #*第二次試験は第一次試験の合格者のみ受験できる。なお第一次試験の合格は翌年度まで有効である。 | ||
# | #第一次試験では経済学(政策含む)、財務会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営の7科目が課される。 | ||
#*第一次試験はマークシート方式である。 | |||
#*科目合格制度が翌々年度まで有効になっている。 | |||
#*他の国家資格を持っていることで科目免除が認められる場合がある。 | |||
#**公認会計士試験の合格者(論文試験で経済学を選択した場合のみ)、不動産鑑定士、経済学博士は診断士試験の一次の経済学が免除になる。 | |||
#**公認会計士または税理士の資格を持っていれば、診断士試験の一次の財務会計が免除になる。 | |||
#**弁護士の資格を持っていれば、診断士試験の一次の経営法務が免除になる。 | |||
#**技術士(情報工学部門)や[[情報処理技術者試験#応用情報技術者試験|応用情報技術者]]などの資格を持っていれば、診断士試験の一次の経営情報システムが免除になる。 | |||
#第二次試験は論述式4科目と面接が課される。 | |||
#*論述式で課されるのは「組織・人事」「マーケティング・流通」「生産・技術」「財務・会計」の4科目である。 | |||
=== アクチュアリー試験 === | |||
#アクチュアリーになる資格を持つためには、この試験に合格しなければならない。 | |||
#*アクチュアリーは日本語で保険数理士と呼ばれ、ビジネスにおける将来のリスクや不確実性の分析、評価に関する専門家である。 | |||
#*元々はイギリス発祥の職業であり、有資格者は主に生命保険、損害保険、年金などの分野で活躍すると言われている。 | |||
#国家資格ではないのだが、試験の難易度、資格の価値ともに、並の国家資格よりも遥かに高い。 | |||
#*文系資格としては[[弁護士]]、[[公認会計士]]、不動産鑑定士、[[情報処理技術者試験#ITストラテジスト試験|ITストラテジスト]](システムアナリスト)などと並び、最高ランクに位置付けられることも多い。 | |||
#**[[日本]]国内での有資格者は、[[弁護士]]や[[公認会計士]]よりも遥かに少ない。 | |||
#合格するためには高度な数学・統計学のスキルが必要である。 | |||
#*そのため、文系資格であるにもかかわらず、有資格者は理学部数学科などの出身者が多い。 | |||
#試験は一次試験と二次試験がある。 | |||
#*一次試験は「数学」「生保数理」「損保数理」「年金数理」「会計・経済・投資理論」の5科目が課される。 | |||
#**科目合格制度が認められているため、一度に全科目に合格する必要はない。 | |||
#*二次試験では生保、損保、年金の各コースの中から1つを選択して受験する。一次試験に比べてより実務的な内容になっている。 | |||
#受験資格は大学3年生以上が原則である。 | |||
#国家試験ではないが超が付くほどの難関試験であり、資格取得にかかる期間は平均8〜9年と言われている。尋常じゃないボリュームである。 | |||
#*一応最短だと2年で取得できるらしいが、よほど飛び抜けた才能があって、並外れた努力ができるという条件付きである。 | |||
#*一説では司法試験や公認会計士試験をも超える難易度とも。 | |||
== | == 不動産系 == | ||
* | *[[宅地建物取引士試験]] | ||
== | === 不動産鑑定士試験 === | ||
#8士業の一角であり、不動産関係では最高峰の資格であると名高い。 | |||
#この資格を持っていれば、専門家として不動産の価格を評価することができる。 | |||
#司法試験、公認会計士試験と並ぶ最難関級の文系国家試験と呼ばれることもあるが、現実はその2つより1ランク下である。 | |||
#合格するのに必要な勉強時間は[[宅地建物取引士試験|宅建]]の10倍以上と言われている。 | |||
#試験は短答式と論文式の2段階がある。論文式試験は短答式試験の合格者のみ受験資格がある。 | |||
* | #*短答式試験の合格者は、その年の翌々年まで短答式試験が免除される。 | ||
#短答式試験では行政法規と鑑定評価の2科目が課される。 | |||
* | #*行政法規だけでも宅建を超えるボリュームである。 | ||
* | #論文式試験では民法、経済学、会計学、鑑定評価(演習)、鑑定評価(論文)の5科目が課される。 | ||
#*司法試験の合格者は民法が、公認会計士試験の合格者は会計学と「会計士試験に合格したときに選択した科目」が免除される。 | |||
#短答式試験が終わってから2ヶ月以上経ってから論文式試験が実施されるが、短答式試験が終わってから論文式試験の対策を始めたのではとても間に合わない。短答式と論文式の両方を同時並行で勉強する必要がある。 | |||
* | #*鑑定評価はかなりの曲者で、数学が苦手だと苦戦は必至だろう。 | ||
#論文式試験に合格してもすぐに不動産鑑定士を名乗ることはできず、研修(実務修習)を受けて修了試験に合格する必要がある。 | |||
* | #*その研修も曲者で、最低でも1年以上かかる上に受講料もかなりの高額である。 | ||
=== | === 土地家屋調査士試験 === | ||
#8士業の一角だが、行政書士や司法書士などに比べて影が薄い。まあ海事代理士よりはマシな気もするが、、、、、 | |||
#不動産系資格としては難易度・社会的評価ともに不動産鑑定士に次ぐ2番手である。合格するのに必要な勉強時間は[[宅地建物取引士試験|宅建]]の3倍以上とも。 | |||
#試験は午前、午後、面接の3段階がある。 | |||
#実は午前試験は免除制度がある。というか午前免除を使わないで合格するのは非常に困難である。 | |||
* | #*測量士補、測量士、二級建築士、一級建築士のいずれかの資格を持っていれば土地家屋調査士試験の午前が免除される。 | ||
#**この中なら測量士補が一番オススメ。他の3つよりずっと簡単に取れる。合格率も40%くらいあり、工業高校生の合格者も多い。 | |||
* | #***ちなみに測量士補試験より、土地家屋調査士試験の午前の部の方が問題が難しい。 | ||
#*午前では平面測量や作図の知識が、午後は主に民法や登記などの知識が問われる。 | |||
* | #法律試験ではあるが、測量や製図の知識が必要になるため、理系に比較的有利な試験でもある。 | ||
#午後の部でほぼ勝負が決まる。面接試験で不合格になってしまうのは非常に稀なケース。 | |||
#*万が一面接で落ちてしまっても、翌年までは筆記試験(午前・午後)が免除される。 | |||
* | |||
* | |||
=== | === 管理業務主任者試験 === | ||
#簡単に言ってしまうと、[[宅地建物取引士試験|宅建士]]のマンション限定バージョンみたいなもの。 | |||
#2001年(平成13年)に誕生した比較的新しい国家資格であるため、いまいち知名度が低い。 | |||
#より難易度の高い資格としてマンション管理士なんてのもあるが、出題範囲は重複する部分も多いため、ダブルライセンスを狙うのもアリ。 | |||
#宅建試験に比べて出題範囲こそ狭いが、問われる知識の深さでは管業の方が一枚上手。 | |||
==== | == 観光系 == | ||
*[[試験#全国通訳案内士試験|全国通訳案内士試験]] | |||
* | |||
== | === 旅行業務取扱管理者試験 === | ||
#試験実施者が観光庁であるため、国家資格の範疇に入る。 | |||
= | #「地域限定」「国内」「総合」の3種類に分かれており、提供できる旅行サービスの行先の範囲が変わる。 | ||
#*左から右の順に範囲が広くなる。右に行くほど上位互換性があり、「総合」資格だけ持っていれば全部扱える。 | |||
#*上位の資格試験を改めて受けようとする際、共通性の強い科目(関係法令など)は下位資格に合格済みであることによって免除される。 | |||
#旅行代理店を営業する際、有資格者が必ず常勤者の中にいなければならない。 | |||
# | #*管理職であることは必須条件にされていない。 | ||
# | #*必要人数は少なくとも1名。勤務者が10名以上の場合は複数名の配置を求められるが、あくまでも観光庁による「行政指導」に留まる話。 | ||
#* | #「国内/海外旅行実務」の科目が、相当なくせ者。 | ||
#* | #*交通機関の正規運賃計算を行うのだが、今の時代、アナログ計算で発券などしないし、各交通機関が提供するパッケージ料金も多様化しているため、時代に即さないとの見方も。 | ||
# | #*観光地理分野は、一般常識試験の範囲を超えた出題も多い。但し地理歴史マニアに有利と言う側面もある。 | ||
#* | #*「総合」を狙う場合は、当然に英語ができなければならない。 | ||
#なお、ツアコンとしての業務をするためには「旅程管理主任」という全く別の資格を取得しなければならない。 | |||
#* | #総合または国内の合格者(地域限定はダメ)は、全国通訳案内士試験の日本地理が免除になる。 | ||
# | |||
#* | |||
#* | |||
#* | |||
# | |||
# | |||
==== | == その他 == | ||
*[[運転免許証]] | |||
* | |||
=== | === 気象予報士試験 === | ||
# | #人気の高い国家資格ではあるが、これを持っていても人気アナウンサーになれる人間はほんの一握りである。 | ||
# | #*あくまで趣味の延長みたいな資格という位置付けである。 | ||
# | #意外にも歴史は浅く、第一回の試験は1994年に実施された。 | ||
# | #予報業務に関する一般知識、予報業務に関する専門知識、実技試験の3科目が課される。 | ||
# | #*一般知識、専門知識はマークシート方式、実技試験は記述式である。 | ||
#*一般知識と専門知識に関しては科目合格制度がある。 | |||
#試験は[[北海道]]、[[宮城]]、[[東京]]、[[大阪]]、[[福岡]]、[[沖縄]]で年2回実施される。 | |||
#*何故か[[愛知]]、[[広島]]では行われない。 | |||
#合格率5%程度の超難関資格だが、受験資格は設定されておらず、小学生の合格者もいる。 | |||
=== | == 関連項目 == | ||
*[[試験]] | |||
* | |||
{{デフォルトソート:しかくしけん}} | |||
[[Category:試験]] | |||
[[Category: |
2021年8月12日 (木) 14:03時点における版
情報系除く技術系
危険物取扱者試験
- 甲種・乙種とあるが、甲種の方が乙種より取扱可能分野が広い。
- 危険物取扱者は、甲種が全危険物、乙種が特定種類の危険物、丙種が乙4の一部。
- マーク式のため、採点が早い。1カ月かかる都道府県もあるが、東京は特に早い。試験終了1時間で会場に合格者受験番号が貼りだされ、翌日にはインターネット上で見れる。
- いろいろな会場があるが、東京の人は運営本部で受験。笹塚駅から徒歩。
- 合格後の免状発行手数料は、東京だけ運営本部での直接支払いが認められている。
- 受験者数は乙4がダントツで多い。主に工業高校の生徒が受験する。
- 乙1,2,3,5,6は、先に乙4を合格してから基礎化学・法令免除で受けるパターンが多そう。
消防設備士試験
- 甲種が工事もでき、乙種は整備点検のみ。
- 甲種/乙種にしかない類もある。前者は特類(特殊消防設備)、後者は6,7類(消火器、漏電火災警報器)。
- 危険物取扱者は業務従事していなければ何もしなくてよいのに対し、こちらは免状があるだけで講習受講義務が発生する。しかも類ごとに別々。たくさんあると出費がかさむ。
- (甲種特類除く)記述式問題があるため、危険物取扱者より採点が遅くなる。
- なぜか記述問題内に選択式問題がある。
電気工事士試験
- 業務独占資格であり、学歴不問であり、なおかつ景気に関係なく安定した需要があることから、宅建士や危険物取扱者などと並び人気の高い資格。
- 電気業界のみならず、建設業界や不動産業界でも重宝される資格。
- ただし収入自体は決して高いとは言えず、労働環境も過酷であるため、必ずしも万人にオススメできる資格とは言い難い。
- 階級は第一種と第二種がある。扱える電力の範囲が異なり、第一種の方が範囲が広い。当然難易度も第一種の方が高い。そのため第一種は事実上の第二種の完全上位互換である。
- 個人商店や一般的な住宅なら第2種で十分。
- より大きな施設(ショッピングモール、総合病院、学校など)の工事を行うためには第1種が必要。
- 第二種は更新不要だが、第一種は免許の有効期限、更新制度がある。
- 工業高校の電気科ではほぼ全員が電工二種を持っているといっても過言ではない。
- というか電工二種を持ってないと問題視される。
- 筆記は第一種でもさほど難しくないが、実技は第二種でも結構難しい。
- 実は両津勘吉も電気工事士の資格を持っている。
- 電気通信設備工事担任者と名前が似ているが、全く別の資格である。こちらは主にネットワークエンジニアが取る資格である。
電気主任技術者試験
- 通称「電験」。電気工事士の上位にあたる資格。
- 電気工事士が作業員の資格であるのに対し、電験は監督・現場責任者の資格という位置付けである。
- 本来は電気主任技術者試験の略称なのだが、いつの間にか電気主任技術者の資格の別名となってしまっている。
- 難易度が高い順に第一種(電験一種)、第二種(電験二種)、第三種(電験三種)の3つの階級がある。
- この3つは取り扱える電力の範囲の違いでもあり、当然ながら難易度が高い階級ほど範囲は広くなる。
- イオンモールなどの大型商業施設や大規模な工場の監督になる場合は電験二種の資格が必要。
- 電験一種が必要な場所は発電所くらいである。
- この3つは取り扱える電力の範囲の違いでもあり、当然ながら難易度が高い階級ほど範囲は広くなる。
- 超が付くほどの難関国家資格として知られ、最も難易度が低めの電験三種ですら合格率は10%にも満たない。
- これは電気工事士とは比べ物にならないほど高度な専門知識に加え、高校上級レベルの数学や物理学の知識が必要になるため。並みの工業高校だとトップクラスに優秀な生徒じゃないと電験三種には合格できないと言われているほどである。
- 大学生でも文系や、理系でも化学系や生物系だと結構大変。
- ただし電験三種は科目合格制度があるのと、有能な参考書が多いのが救いである。
- 最難関の電験一種に至っては司法試験や医師国家試験にも匹敵するほどの鬼門と言われることも多い。
- これは電気工事士とは比べ物にならないほど高度な専門知識に加え、高校上級レベルの数学や物理学の知識が必要になるため。並みの工業高校だとトップクラスに優秀な生徒じゃないと電験三種には合格できないと言われているほどである。
- 電気通信主任技術者と名前が似ているが、全く別の資格である。こちらは主にネットワークエンジニアが取る資格であり、工事担任者の上位資格である。
- 電験一種または二種を持っていれば、弁理士試験の論文式筆記試験(選択科目)が免除される。
- 三種は対象外。
技術士試験
- 多くの国家資格が「業務独占資格(この仕事ができる)」であるのに対し、こちらは「名称独占資格(この肩書きを名乗れる)」である。
- なので正直コスパが良い資格とは言い難い。難易度・名誉が非常に高いのは間違いないが。
- ただし建設、水道など一部の部門はその道でものすごく重宝される。
- なので正直コスパが良い資格とは言い難い。難易度・名誉が非常に高いのは間違いないが。
- 専門分野は機械、海洋船舶、宇宙航空、電気電子、化学、繊維、金属、資源、建設、水道、衛生工学、農業、森林、水産、経営工学、情報、応用理学、生物、環境、原子力の20種。
- 工学部にしかないような分野が多い。理学部にある分野も工学的知識を問う問題あり、広範囲になるため理学部出身者よりも広く応用的側面を扱う工学部出身者の方が有利と思われる。
- だからか、合格者(官報に掲載される)を見ると機械・電気電子の合格者が多い。
- 二次試験のみ統合技術監理部門がある。
- 応用理学というのは、化学・物理・生物・地学をまんべんなく問うもの、といった感じ。
- 情報部門は情報処理技術者試験の高度区分(スペシャリスト)をも凌駕する超難関試験であると名高い。
- 工学部にしかないような分野が多い。理学部にある分野も工学的知識を問う問題あり、広範囲になるため理学部出身者よりも広く応用的側面を扱う工学部出身者の方が有利と思われる。
- 一次試験は誰でも受験できる。
- 「基礎科目」として設計関連・情報・数学/物理・化学/生物・環境/エネルギーの5分野から6問ずつ問題があり、全分野3問ずつ選択して15問、「適性科目」として技術者倫理を問うものを15問、「専門科目」として上記20分野のうち1分野を選び、35問中25問選択解答する問題がある。全科目マークシート方式・6割以上で合格となる。
- 関東地区で平成30年度に受験したかった人は2回も中止・順延となった。平成30年度は台風、令和元年度は新型コロナウィルスのため。結局令和元年度再試験での受験となった。
- 昔は教養科目と専門科目に分かれていたらしく、前者は数学・化学・物理・生物・地学に分かれていた。
- 電卓は持ち込み可能(というか実質必須)だが、関数電卓は使用不可のため、地味に面倒。
- 合格で「技術士補」になれるが、技術資格を持つ上司がいないと申請できないので、これだけだと微妙。
- 二次試験は実務経験7年(または一次試験合格後の実務経験4年。統合技術監理部門はさらに3年)が必要で、勤務先の上司による証明書が必要。修士課程を出ていれば修了証明書でその分短縮可能。
- 昔は一次試験専門分野を問うマークシート方式の問題(20問中15問)と、専門分野(複数分野から選択)とプロジェクトマネジメントを問う論述式問題が出たが、令和元年度より専門分野を問う問題がなくなり、マネジメント関連の論述1本になった。
- 筆記試験合格者は面接もある。
放射線取扱主任者試験
- 1,2,3種に分かれており、それぞれで取り扱えるものの種類が異なる。数字が低いほど広くなる。
- 1,2種は講習前に学科試験合格を要する。これらは科目数と試験日程に違いがある。
- 1種は(1日目)物化生・物理・化学、(2日目)管理測定技術・生物・法令の計6科目。
- 物化生は物理・化学・生物を浅く広く扱う感じだろうか。また、管理測定技術は物理・化学・生物の内容も含む。
- 2種は管理技術Ⅰ・Ⅱ・法令を1日で行う。1種の物理・化学・生物が管理技術Ⅰに、管理測定技術が管理技術Ⅱに相当する。
- 1種は(1日目)物化生・物理・化学、(2日目)管理測定技術・生物・法令の計6科目。
- 1,2種の試験は年1回である。また、開催地も主要大都市のみである。
- 1,2種は合格後、3種は申し込み後講習(1種5日・2種3日・3種2日)に参加し、最終日の試験に合格する必要がある。こうして初めて資格が得られる。
- この講習は10-15万円程する。開催期間中は1日中拘束されるので学校・会社は休むことになる。また京都のみで行われるため、遠方からの人は宿泊が必要。
- 講習の試験自体は一回落ちても再試験がある。再試験に落ちると来年再度受講が必要。
- なおこの講習には18歳未満の者は参加不可能である(したがって、試験に合格しても免状は貰えません)。
- 特定の用途に限られるが、免状を持っていなくても、医師、歯科医師、薬剤師を放射線取扱主任者として選任することが可能である。
自動車整備士国家試験
- 等級としては一級、二級、三級、特殊の4つがあり、さらにそれぞれの等級の中にもいくつか区分があって、合格した区分によって取り扱うことのできる車種や部品が異なる。
- 二級と三級はガソリン、ジーゼル、シャシ、二輪の4つの区分がある。
- このうちガソリンとジーゼルに関しては、三級ではエンジン部の基本的な整備のみが行えるのに対し、二級は足回りやエンジンの分解整備を含む、ほぼ全ての整備を行うことが可能である。
- 三級シャシ整備士は、自動車のシャシ(車体とエンジン以外の部分の総称)の基本的な整備を行うことができる。二級シャシ整備士はブレーキやサスペンションなどの特定装置の分解整備も認められる。
- シャシ整備士は、ガソリン整備士やジーゼル整備士とのダブルライセンスまたはトリプルライセンスを狙う者も多い。
- 二輪整備士はオートバイや原動機付自転車の整備を行うことができる。
- 一般的に三級が「上司の指示に従って基本的な整備を行うことができるレベル」、二級が「ほとんどの作業を一人で行えるレベル」とされている。
- 一級整備士の試験は、実は2002年(平成14年)に始まったばかりであり、歴史が浅い。
- 一級整備士には一応3区分(大型、小型、二輪)が存在するらしいが、実際に試験が存在するのは一級小型のみであり、一級大型と一級二輪はまだ試験が実施されたことがない。
- 一級では最新の電子制御技術の知識も要求されるため、一級整備士を持っていれば電気自動車やハイブリッド車、自動運転、安全装置にも対応できる。まさに自動車整備士の最高峰の称号と言える。
- 特殊整備士はそれぞれの部品に特化した等級で、二級相当の知識・技能を持つとされる。
- 特殊整備士には電気装置、車体、タイヤの3区分があるが、タイヤ整備士の試験は21世紀に入ってから実施されておらず、実質的に廃止扱いとなっている。
- 筆記試験と実技試験があり、整備士の資格を取得するためには両方に合格する必要がある。
- 一級はさらに面接試験も課される。
- 医療系や建築系などと同様に、安全にかかわる資格であるため、受験資格が厳しいことで有名である。
- 最も等級の低い三級ですら、整備工場などでの1年以上の実務経験が要求される。(大学や高専、工業高校などの機械系の学科を卒業している人は半年程度に短縮される)
- 一部の工業高校には自動車科が置いてある場合もあり、卒業すれば三級整備士の受験資格を得ることができる。しかし、自動車科が置かれている工業高校は非常に少ないのが現実である。
- 二級は一種養成施設として認められた大学や、2年課程以上の専門学校(自動車大学校)を卒業すれば受験資格が得られる。それ以外の場合は三級に合格した後の実務経験(通常は3年以上)が必要。
- 一部の専門学校は卒業と同時に一級整備士の受験資格が得られるが、ほとんどが4年制である。
- 最も等級の低い三級ですら、整備工場などでの1年以上の実務経験が要求される。(大学や高専、工業高校などの機械系の学科を卒業している人は半年程度に短縮される)
毒物劇物取扱責任者試験
- 化学薬品の製造・輸入・販売を行う事業所で、安全管理にかかわるために必要な国家資格である。
- 化学薬品を取り扱う会社では、必ず有資格者を置くように決められている。(必置資格)
- 薬剤師免許の保有者や、大学等の化学系学科を卒業した者は、試験なしで資格を取得することができる。
- 試験は都道府県ごとに行われるが、合格して貰った資格は全国で効力を発揮する。
- 区分は一般、農業用品目、特定品目の3種類がある。
- 全ての毒物劇物を取り扱うことができるのは一般区分である。
- 科目は「法規」「基礎化学」「毒物劇物の性質」「取り扱い・貯蔵知識」の4つがあり、それぞれに足切り点が設定されている。また、全問マークシート方式である。
測量士補試験
- どういう資格かと言うと、測量士が作った計画に従って測量を行うために必要なものである。
- つまり、測量士をフォローする技術者に与えられる資格である。
- 法規、多角測量、汎地球測位システム測量、水準測量、地形測量、写真測量、地図編集、応用測量の8科目が課される。
- 全28問中、18問以上正解すると合格になる。
- 計算問題が多く、高校レベルの数学の知識が必要な場面が結構ある。流石に大学受験ほど高度ではないが。
- ちなみに電卓を持ち込むことはできない。
- 合格率は40%くらいで意外と高いが、工業高校生でこの資格が取れたら結構優秀な部類である。
- これに合格すると土地家屋調査士試験の午前の部の免除が使える。
- 土地家屋調査士試験の午前の問題は測量士補よりずっと難しいので、先に測量士補で免除を取っておくとかなり有利に進められる。
医療・福祉・衛生系
医師国家試験
- 超難関資格である割に、合格率はかなり高い。その理由は明らかだが。
- そのためか、医学部へ入るための浪人は多くいるが、上の「司法浪人」に相当するような人はあまり聞かない。
- 昔は春・秋の年2回実施されていたが、秋の試験で受かった医師、というとそれだけでちょっと、という空気もあったらしい。
- トラップ問題が必ず数個あり、俗に「禁忌肢」と呼ばれる。
- これに設定された誤答を一定個数以上やらかしている場合、全体の点数がどれだけ良くても不合格になる。
- 本当にその選択肢どおりに行動すると、症状が余計に悪化する、患者の人権を著しく侵害する、そもそも違法行為、と言った内容。
登録販売者試験
- 世間一般的には薬剤師の下位互換と思われがちだが、薬局では一般の店員よりも給料が高く設定されている。
- そもそも薬剤師不足を補うために作られた資格だし。
- 薬剤師と違って学歴による受験資格の制限は無い。
- 昔は比較的簡単に取れる資格だったらしいが、近年は難易度が上昇傾向にある。
- 難易度的には危険物取扱者の乙4よりは難しく、甲種よりはやや易しい、という感じ。
- 実は国家資格ではなく、都道府県の認定資格(公的資格)である。
- 試験実施日が各都道府県ごとに異なるのはこのため。
- 業務独占資格であり需要もあるので就職・転職には強い。
薬剤師国家試験
- 試験問題に『物理』がある。
- 化学や生物に比べて苦手な人も多いのではないだろうか?
- 難関資格の割には多くの私立薬科大学では合格率が高い。これは出来の悪い学生を卒業させないように絞っているからである。
- 逆に国公立大学の薬学部では低い。例えば東大薬学部生の薬剤師国家試験の合格率は40〜50%程度だ。
- 高校で物理を履修していなかった人は先述の物理科目の他、薬剤学でも苦労しているイメージが強い。
- 逆に高校で生物を履修していなかった人は生物科目、衛生学、薬理学、病態学で苦労する傾向があるが、こちらは物理未履修組に比べるとまだマシか。
衛生管理者試験
- 社員の健康管理や職場環境の改善などが主な仕事。従業員50人以上の会社では必ず最低でも1人は有資格者を置かなければならない。
- 従業員200人以上ならば最低2人以上、従業員500人以上ならば最低3人以上、従業員1000人以上ならば最低4人以上の衛生管理者が必要である。
- 第一種と第二種がある。
- 工業や農業、運送業、医療などの危険な作業が多い業種では第一種が必要。
- 商業、サービス業なら第二種でもOK。
- 毎月試験が実施されるため受験のチャンス自体は多いのだが、会場がとても少ないのがネック。
- しかも会場は大都市に無い。
- 受験の条件として「実務経験の年数」がある。大卒・短大卒・高専卒の場合は1年以上、高卒・専門卒の場合は3年以上の実務経験が必要。
- 中卒の場合は10年以上の実務経験が必要。
- 未成年者、学生の受験はほぼ不可能である。
- 受験資格が厳しいように見えるが、職場の清掃や机の周りの整理整頓なども実務経験とみなされる。
- 試験では労働衛生、労働生理、関連法令の3科目が課される。
- それほど難易度が高く無いと思われがちだが、一般常識だけで合格できるほど甘くは無く、高校の理科(化学、生物)の基礎レベルの知識が無いと正直厳しい。
- 労働生理では感染症や食中毒に関する問題も出題される。
- 第一種試験では有害業務に関する範囲が含まれるが、第二種試験では除外される。
- 医師、歯科医師、薬剤師、保健師は試験に合格しなくとも自動的に衛生管理者の免許がもらえる。
- 学校の保健体育の先生もね。
- 工業系の職場ではこの資格が昇進の必須条件となっている場合もある。
- 社内での評価アップに繋がる資格だが、転職に強い資格かと聞かれると正直微妙。
- 船乗り向けに「船舶衛生管理者」という資格が別に存在する。長期間陸上生活から離れる特殊な業種だからである。
- さらに言うと、衛生や労働環境に関することは基本的に厚生労働省の持ち分ながら、船舶業に関することが国土交通省の持ち分だという事情による。要は似通った仕事であっても船が絡むと部署違いになるというワケ。
- 食品衛生管理者、食品衛生責任者は全く別の資格。
介護支援専門員実務研修受講試験
- 名称だけ見ても何のことやら? だが、大雑把に言うと「ケアマネージャー」の資格試験である。
- 最終的な資格の認定は都道府県が行う研修によるのだが、その研修への参加要件を獲得するための試験、というわけ。
- 介護サービス提供計画の策定や、自治体・他種の福祉事業者との調整において責任者となるため、高齢者・障害者介護に関する資格では最上位に相当する。
- 受験の要件を満たすだけでも、かなり遠大な道のりである。
- 介護保険法施行規則113条の2に列挙された21種類の医療・福祉系資格の少なくとも1つを持ち、実務経験を5年以上有することが必要。
- 2018年以降は、高齢者・障害者を対象とする自立支援相談業務の経歴を含むことも必須になった。
- なお、だいたい半分の合格者は介護福祉士としての職歴で要件を満たしている。
- 社会的な需要に比して、受験者数は減少傾向にある。
- 収入が、資格を得るハードルの高さや職務上の責任の重さに釣り合っていない、と見る向きが強くなっているからと思われる。
看護師国家試験
- 医師や薬剤師と違って、一日で全ての科目を行う。
- 医師・歯科医師・薬剤師は大学の6年制の学科を卒業しなければ受験資格が与えられないが、看護師は4年制大学や3年制の専門学校でも受験資格を得ることが可能である。
- 看護専門学校は看護大学に比べて詰め込み教育になりやすく、国家試験に合格できるレベルになるまで卒業させないため、かなりハードである。
- 受験者は当然ながら女性が多いが、男性もそこそこいる。
- 必修問題の足きりが非常に厳しく、80%以上正解しなければ不合格である。
- 一般問題と状況設定問題のボーダーラインは例年60~70%程度である。
法学・経済系
司法試験
- 法曹三者になるための試験だが、これまで大きな制度改正を経てきている。
- その改正論議を見ていると、関係各界(法曹界、産業界、官僚界など)の利害のぶつかり合いが大半。受験者のことはほんの片隅。
- 司法浪人、という階層まで生んだ。
- その受験対策指導だけで1つの産業が成り立っている。大学受験もそうだが。
- 現在、予備試験ルートという、本来は傍流の筈のコースが事実上の主流になってしまっている感がある。
- 英語圏では「Bar Examination」というが、飲み屋のマスターになるための試験ではない。
- これに合格すると法曹三者だけでなく、弁理士、税理士、社会保険労務士、行政書士にもなれる。
- つまり法律系試験の王様的存在である。
- これに合格すると公認会計士試験も一部の科目が免除される。しかしその逆パターンは無い。
弁理士試験
- 司法試験の特許関連法限定区分のようなものである。
- 実際、業務も特許関連限定の弁護士のようなものである(ちなみに、弁護士は弁理士の業務を行える)。
- マーク式問題→論述式問題→面接の順番で行われるのも司法試験と同じ。
- 選択科目に理系分野の問題が出るため、理系向けの資格試験と呼ばれている。
- 最も有名な合格者は、おそらく菅直人さんだろう。
社会保険労務士試験
- 労働保険、社会保険の専門家(スペシャリスト)。通称「社労士」。
- 業務独占資格であり、有資格者は企業からの依頼を受けて社会保険に関する仕事を代行することができる。
- 学歴による受験資格の制限があり、大学・短期大学・高等専門学校のいずれかを卒業していない者には原則、受験資格が与えられない。
- 専門学校は国に認可された学校のみ可。
- 高卒や中卒の場合、行政書士や司法書士など一部の国家試験に合格した場合のみ受験資格が貰える。しかし殆どが難関国家資格であり、下手な大学を卒業するよりも取るのが大変である。
- 難関国家資格であるが、意外にも午前・午後共に完全マークシート方式である。
- しかし各設問ごとに足切りが設定されているのが罠で、総合得点が合格基準以上であっても足切りで地獄を見る受験者が非常に多い。
- 難易度を他の士業と比較すると、行政書士よりは高く、弁理士・税理士などよりは低いという感じである。
- 弁護士の資格を持っていれば、試験を受けなくても自動的に社労士の資格も手に入る。
ファイナンシャル・プランニング技能検定
- こんな名前だが国家試験であり、合格者にはファイナンシャル・プランニング技能士の称号が与えられる。
- 業務独占資格ではなく、あくまで名称独占資格に留まる。
- ファイナンシャル・プランナー(FP)は職業の名前であり、必ずしもこの資格の有資格者のことを指すわけではない。
- また、この資格以外にも、FPとしての能力を測定する民間試験がいくつか存在する。
- 一般的に同じ級数なら日商簿記検定より簡単と言われている。
- だが1級だけ飛び抜けて難しいのは日商簿記と同じである。
- お金に関する知識を身に付けるという観点ではとても良い試験である。就職に強い資格というわけではなく、実生活の役に立つ資格であると言える。
- だが就職活動の観点で言えば(たとえ1級でも)これだけでは正直弱い。日商簿記や宅建士、行政書士、社労士、中小企業診断士などと組み合わせると強いかも。
- 学科と実技がある。
- 3級は学科、実技ともにマークシート方式。学科は2択または3択、実技は全て3択問題である。
- 2級は学科は4択のマークシートだが、実技は記述式で計算問題もある。
- 1級は学科にも記述問題が含まれる。
- 実技試験の実施団体は金融財政事情研究会(きんざい)と日本ファイナンシャル・プランナーズ(FP)協会の2つがある。どちらかを選択して受験することになる。
- 傾向としては、きんざいは市販の問題集に忠実な問題が、FP協会は新聞の経済ニュースをテーマにした問題が出題されやすいと言われている。
- 問題数はFP協会の方が多いが、難しい問題はきんざいの方が目立つ。
- 1級の実技はきんざいとFP協会で形式が大きく異なる。きんざいは面接試験、FP協会は論述問題を含む筆記試験である。
中小企業診断士試験
- 簡単に言ってしまうと、中小企業に対して経営に関するアドバイスを行う、コンサルタントの資格である。
- 業務独占資格ではなく、あくまで名称独占資格に留まる。
- この資格を持っていても独立開業する人間は少なく、企業内診断士として働く者も多い。
- 第一次試験と第二次試験の2段階で合格者を絞り込む。
- 第二次試験は第一次試験の合格者のみ受験できる。なお第一次試験の合格は翌年度まで有効である。
- 第一次試験では経済学(政策含む)、財務会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営の7科目が課される。
- 第一次試験はマークシート方式である。
- 科目合格制度が翌々年度まで有効になっている。
- 他の国家資格を持っていることで科目免除が認められる場合がある。
- 公認会計士試験の合格者(論文試験で経済学を選択した場合のみ)、不動産鑑定士、経済学博士は診断士試験の一次の経済学が免除になる。
- 公認会計士または税理士の資格を持っていれば、診断士試験の一次の財務会計が免除になる。
- 弁護士の資格を持っていれば、診断士試験の一次の経営法務が免除になる。
- 技術士(情報工学部門)や応用情報技術者などの資格を持っていれば、診断士試験の一次の経営情報システムが免除になる。
- 第二次試験は論述式4科目と面接が課される。
- 論述式で課されるのは「組織・人事」「マーケティング・流通」「生産・技術」「財務・会計」の4科目である。
アクチュアリー試験
- アクチュアリーになる資格を持つためには、この試験に合格しなければならない。
- アクチュアリーは日本語で保険数理士と呼ばれ、ビジネスにおける将来のリスクや不確実性の分析、評価に関する専門家である。
- 元々はイギリス発祥の職業であり、有資格者は主に生命保険、損害保険、年金などの分野で活躍すると言われている。
- 国家資格ではないのだが、試験の難易度、資格の価値ともに、並の国家資格よりも遥かに高い。
- 合格するためには高度な数学・統計学のスキルが必要である。
- そのため、文系資格であるにもかかわらず、有資格者は理学部数学科などの出身者が多い。
- 試験は一次試験と二次試験がある。
- 一次試験は「数学」「生保数理」「損保数理」「年金数理」「会計・経済・投資理論」の5科目が課される。
- 科目合格制度が認められているため、一度に全科目に合格する必要はない。
- 二次試験では生保、損保、年金の各コースの中から1つを選択して受験する。一次試験に比べてより実務的な内容になっている。
- 一次試験は「数学」「生保数理」「損保数理」「年金数理」「会計・経済・投資理論」の5科目が課される。
- 受験資格は大学3年生以上が原則である。
- 国家試験ではないが超が付くほどの難関試験であり、資格取得にかかる期間は平均8〜9年と言われている。尋常じゃないボリュームである。
- 一応最短だと2年で取得できるらしいが、よほど飛び抜けた才能があって、並外れた努力ができるという条件付きである。
- 一説では司法試験や公認会計士試験をも超える難易度とも。
不動産系
不動産鑑定士試験
- 8士業の一角であり、不動産関係では最高峰の資格であると名高い。
- この資格を持っていれば、専門家として不動産の価格を評価することができる。
- 司法試験、公認会計士試験と並ぶ最難関級の文系国家試験と呼ばれることもあるが、現実はその2つより1ランク下である。
- 合格するのに必要な勉強時間は宅建の10倍以上と言われている。
- 試験は短答式と論文式の2段階がある。論文式試験は短答式試験の合格者のみ受験資格がある。
- 短答式試験の合格者は、その年の翌々年まで短答式試験が免除される。
- 短答式試験では行政法規と鑑定評価の2科目が課される。
- 行政法規だけでも宅建を超えるボリュームである。
- 論文式試験では民法、経済学、会計学、鑑定評価(演習)、鑑定評価(論文)の5科目が課される。
- 司法試験の合格者は民法が、公認会計士試験の合格者は会計学と「会計士試験に合格したときに選択した科目」が免除される。
- 短答式試験が終わってから2ヶ月以上経ってから論文式試験が実施されるが、短答式試験が終わってから論文式試験の対策を始めたのではとても間に合わない。短答式と論文式の両方を同時並行で勉強する必要がある。
- 鑑定評価はかなりの曲者で、数学が苦手だと苦戦は必至だろう。
- 論文式試験に合格してもすぐに不動産鑑定士を名乗ることはできず、研修(実務修習)を受けて修了試験に合格する必要がある。
- その研修も曲者で、最低でも1年以上かかる上に受講料もかなりの高額である。
土地家屋調査士試験
- 8士業の一角だが、行政書士や司法書士などに比べて影が薄い。まあ海事代理士よりはマシな気もするが、、、、、
- 不動産系資格としては難易度・社会的評価ともに不動産鑑定士に次ぐ2番手である。合格するのに必要な勉強時間は宅建の3倍以上とも。
- 試験は午前、午後、面接の3段階がある。
- 実は午前試験は免除制度がある。というか午前免除を使わないで合格するのは非常に困難である。
- 測量士補、測量士、二級建築士、一級建築士のいずれかの資格を持っていれば土地家屋調査士試験の午前が免除される。
- この中なら測量士補が一番オススメ。他の3つよりずっと簡単に取れる。合格率も40%くらいあり、工業高校生の合格者も多い。
- ちなみに測量士補試験より、土地家屋調査士試験の午前の部の方が問題が難しい。
- この中なら測量士補が一番オススメ。他の3つよりずっと簡単に取れる。合格率も40%くらいあり、工業高校生の合格者も多い。
- 午前では平面測量や作図の知識が、午後は主に民法や登記などの知識が問われる。
- 測量士補、測量士、二級建築士、一級建築士のいずれかの資格を持っていれば土地家屋調査士試験の午前が免除される。
- 法律試験ではあるが、測量や製図の知識が必要になるため、理系に比較的有利な試験でもある。
- 午後の部でほぼ勝負が決まる。面接試験で不合格になってしまうのは非常に稀なケース。
- 万が一面接で落ちてしまっても、翌年までは筆記試験(午前・午後)が免除される。
管理業務主任者試験
- 簡単に言ってしまうと、宅建士のマンション限定バージョンみたいなもの。
- 2001年(平成13年)に誕生した比較的新しい国家資格であるため、いまいち知名度が低い。
- より難易度の高い資格としてマンション管理士なんてのもあるが、出題範囲は重複する部分も多いため、ダブルライセンスを狙うのもアリ。
- 宅建試験に比べて出題範囲こそ狭いが、問われる知識の深さでは管業の方が一枚上手。
観光系
旅行業務取扱管理者試験
- 試験実施者が観光庁であるため、国家資格の範疇に入る。
- 「地域限定」「国内」「総合」の3種類に分かれており、提供できる旅行サービスの行先の範囲が変わる。
- 左から右の順に範囲が広くなる。右に行くほど上位互換性があり、「総合」資格だけ持っていれば全部扱える。
- 上位の資格試験を改めて受けようとする際、共通性の強い科目(関係法令など)は下位資格に合格済みであることによって免除される。
- 旅行代理店を営業する際、有資格者が必ず常勤者の中にいなければならない。
- 管理職であることは必須条件にされていない。
- 必要人数は少なくとも1名。勤務者が10名以上の場合は複数名の配置を求められるが、あくまでも観光庁による「行政指導」に留まる話。
- 「国内/海外旅行実務」の科目が、相当なくせ者。
- 交通機関の正規運賃計算を行うのだが、今の時代、アナログ計算で発券などしないし、各交通機関が提供するパッケージ料金も多様化しているため、時代に即さないとの見方も。
- 観光地理分野は、一般常識試験の範囲を超えた出題も多い。但し地理歴史マニアに有利と言う側面もある。
- 「総合」を狙う場合は、当然に英語ができなければならない。
- なお、ツアコンとしての業務をするためには「旅程管理主任」という全く別の資格を取得しなければならない。
- 総合または国内の合格者(地域限定はダメ)は、全国通訳案内士試験の日本地理が免除になる。
その他
気象予報士試験
- 人気の高い国家資格ではあるが、これを持っていても人気アナウンサーになれる人間はほんの一握りである。
- あくまで趣味の延長みたいな資格という位置付けである。
- 意外にも歴史は浅く、第一回の試験は1994年に実施された。
- 予報業務に関する一般知識、予報業務に関する専門知識、実技試験の3科目が課される。
- 一般知識、専門知識はマークシート方式、実技試験は記述式である。
- 一般知識と専門知識に関しては科目合格制度がある。
- 試験は北海道、宮城、東京、大阪、福岡、沖縄で年2回実施される。
- 合格率5%程度の超難関資格だが、受験資格は設定されておらず、小学生の合格者もいる。