微生物

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独立項目・関連項目

主な微生物

アメーバ

  1. 形が変る。
  2. 餌を包み込むようにして食べる。
  3. 環境が激変するとアメーバ同士がくっついて群れで逃げようとする。
  4. アメーバ赤痢は別種類。
    • アメーバ赤痢は餌をとる最大の単細胞生物らしい。

ウェルシュ菌

  1. 腸内にいる悪玉菌。
  2. 肉が好き。
  3. タンパク質やアミノ酸を分解してアンモニア、インドール、スカトール等を作り出す。
    • ウンコが臭くなる原因物質。
      • いわば毒物。血液に溶けて全身を廻って肌荒れやガン化の促進をしたりする。
        • 最後は肝臓で分解・無毒化するしかない。肝臓の負担が増えて肝炎になることも。
  4. 敵(人間の味方)は乳酸菌やビフィズス菌。腸内の陣取り合戦を続けている。
    • 乳酸菌は乳酸で、ビフィズス菌は酢酸で攻撃してくる。

カンピロバクター

  1. 食中毒菌の一種。昔はマイナーだったが、21世紀以降は患者数が急増している。
    • 鶏肉を生で食べて感染するケースが多い。
  2. 多くは下痢や胃腸炎の症状だけでそのまま治るが、ごく稀にギラン・バレー症候群という神経の病気にかかることがある。

結核菌

  1. 労咳。
    • 一番有名な患者は沖田総司かも知れない。
  2. 結核をおこす。太平洋戦争前は最も恐れられた伝染病。
    • 肺の組織に穴を開けてしまう。その穴に別の菌が住み着くこともある。
    • 末期になると肺から出血して、大量の血液を吐くようになる。
      • 喀血(かっけつ)と呼び、胃からの出血による吐血と区別される。
  3. 現在でも患者が出る。
    • 現在でも結核閉鎖病棟がある。
    • 治療では三種類の薬を飲む。
      • 呼気から結核菌が居なくなっても半年間は治療を続けなければいけない。そうしないと再発することがある。
        • 治療を中断すると薬に対する耐性結核菌となる。薬による治療が困難になって最終的に肺を切り取る羽目になる。
          • 肺を切り取ると普通の呼吸が出来なくなって酸素を吸入しなくてはならなくなる。
            • 常に酸素ボンベを持ち歩かねばならないので、行動が制限される。
  4. 肺に入るだけでなく、骨に入ると脊椎カリエスを腎臓に入ると結核性腎炎をおこす。
    • 腸に感染すると下痢や血便などの症状が現れる。
  5. BCGで予防する。
    • BCGによる免疫の有効期間は10年~15年。つまり20歳過ぎたら無効になっている。
      • BCGの目的は子供が罹ると重症化する結核性髄膜炎を予防するため。一生大丈夫じゃ無いぞ。
  6. 環境が適さないと休眠する。
    • 若いときに罹患しても症状が出ずに、年を取って体力が衰えたら暴れだすこともある。
  7. 古い病気と思われがち。
    • 会社の健診で胸部レントゲン写真を撮る理由の一つでもある。
      • 健診の無い派遣社員やフリーターが罹患することが多い。
        • 泊まれるマンガ喫茶やインターネットカフェで広がったことがある。
  8. 病状は感染 →発症 →排菌という経過をたどる。
    • 実は感染しても発症するのは10%程度らしい。人間の免疫力は凄いな。
  9. AIDS、マラリアと並ぶ、世界三大感染症の一つ。

黄色ブドウ球菌

  1. 名前の由来は顕微鏡で観察したときの姿から。
    • 別に菌自体が甘くて美味しいわけではない。
  2. 院内感染で問題になる菌だが菌自体はごく普通に存在する。
    • 当たり前の如く手にもいるらしい。
  3. 食中毒の原因菌になることもあるが、お腹で菌が増殖するわけではないらしい。
  4. ペニシリン発見のきっかけはこいつの増殖が青カビに阻まれたためだったらしい。

酵母菌

  1. 糖を分解してエタノールと炭酸ガスをだす。
    • そのためアルコール醸造やパンの発酵に不可欠。
  2. 醸造酒では最大15%のアルコール濃度が限度。それ以上は酵母自体が殺菌されてしまう。
  3. 各酒蔵や醸造所には各々独自の酵母菌が住み着いている。これが味わいの違いになる。
  4. エビオスはビール発酵後の酵母菌を固めたもの。栄養価は高い。
  5. 優秀な菌種は乾燥されて販売される。

コレラ菌

  1. 法定伝染病
  2. 激烈な下痢を発症させる。
    • 患者は手当てしないと脱水症状で死んでしまう。
  3. 江戸末期に外国から流入した。
    • 当時は「コロリ」と呼ばれた。コロリと死んでしまうから。
  4. アジア型とエルトール型がある。
    • アジア型の方が毒性が強いと言われている。
  5. 海水が好き。
  6. 長い一本の鞭毛で泳ぎ回る。
  7. 2018年ごろに流行った豚コレラ(後に豚熱と改名、ヒトには感染らない)はこれとは全く無関係らしい。
  8. 実は腸炎ビブリオとは親戚関係にある。

サーモフィルス菌

  1. ヨーグルトの種その2
  2. 乳糖から乳酸を生成する乳酸球菌の一種。
  3. ブルガリア菌と助け合って牛乳を発酵する。

サルモネラ菌

  1. 食中毒菌の代表格。消費期限の切れた卵やヒビの入った卵を生で食べて感染するケースが多い。
    • 生肉から感染するケースもある。
  2. 小さな子供の場合、犬や猫、爬虫類などの動物を触った後、手を洗わないで食事をしてしまい、感染するケースもある。
  3. 腸チフス菌、パラチフス菌もこいつの仲間だ。

ジフテリア菌

  1. 喉に偽膜(ぎまく)と呼ばれる白い膜ができるのが特徴的な症状である。
    • 偽膜のせいで呼吸困難になることもある。
    • 偽膜は無理やり剥がそうとすると出血することがあるため、かなり危険。必ず病院で治療を受けよう。
  2. 合併症として心臓に重い障害がのこることもある怖い病気。法定伝染病である。
  3. ワクチンが普及してから患者数が激減した。

赤痢アメーバ

  1. 赤痢を引き起こす、もう一つの病原体。こいつによる赤痢を特に「アメーバ赤痢」と呼び、赤痢菌による細菌性赤痢と区別する。
  2. 赤痢菌同様、大腸炎を起こすが、細菌性赤痢よりは症状がやや軽い。しかし長引くのが特徴である。
    • イチゴゼリーのような便が出るのが特徴。
  3. 稀に肝臓にも寄生することがある。

赤痢菌

  1. 血液や粘液の混じった真っ赤な下痢便(粘血便)を排泄することが名前の由来である。
  2. コレラや腸チフスと並び、法定伝染病に指定されている危険な細菌。
  3. ベロ毒素という猛毒を産生する。
    • こいつが大腸に出血性の重い炎症を引き起こす他、腎臓や脳に大きなダメージを与えることがある。
    • 何故かベロ毒素を持った大腸菌も存在する。
  4. 日本人の志賀潔先生が発見したため、志賀菌とも呼ばれている。
  5. 赤痢アメーバとは全く別の生物である。

大腸菌

  1. お腹の中にいる厄介者。
    • でも消化を助けてくれる心強い味方でもある。人間の共生生物と表現されることもある。
  2. 海水浴場を遊泳禁止にしてしまう。
  3. 生物学発展の立役者でもある。
    • 遺伝子組み換えが簡単で、増殖も非常に楽なので、ウイルス研究には欠かせない。大腸菌をウイルスに感染させて、研究に必要な分だけいくらでも増殖させてウイルスを採集できる。
  4. どういう訳か赤痢菌のDNAを取り込んでベロ毒素を放出する病原性を獲得してしまった菌もいる。
    • O157が有名。細菌性赤痢と同様に法定伝染病に指定されている。
      • こいつのせいで生の牛肉が食えなくなった。
  5. ほとんどの大腸菌は特にこれといった悪さをしないのだが、ごく一部に、悪さをするように仕組まれた遺伝子を持った奴も存在する。この悪い大腸菌を総称して「病原性大腸菌」と呼ぶ。
    • O157などの腸管出血性大腸菌も病原性大腸菌に含まれる。
    • ちなみに赤痢菌も大腸菌と親戚関係にある細菌であるが、大腸菌に比べて重篤な感染症を引き起こす危険性が高いため、衛生管理の観点から別種扱いになっている。

多剤耐性菌

  1. MRSAが有名。
    • MRSAは「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」の略。
      • MRV「バンコマイシン耐性腸球菌」というのもいる。
  2. 「多剤耐性菌」という特定の種類の細菌がいるわけではなく、複数の抗生物質が効かない細菌の総称。
    • 例えるなら「害虫」とか「毒キノコ」とかみたいな、人間への影響から判断した分類。

炭疽菌

  1. 普段は土の中にいる菌。
  2. 芽胞と呼ばれる強力なバリアを作る。そのため、他の細菌に比べて熱や乾燥にも強い。
    • しかし抗生物質には敵わないため、完全な無敵状態でもない。
  3. 生物兵器として使用されたことがある、非常に危険な細菌である。
  4. 肺や腸に感染すると致死率は100%に近い。
    • 感染経路によって3つの病型があり、皮膚から感染した場合はカサブタができる「皮膚炭疽」に、炭疽菌の粒子を吸い込むと重い肺炎や呼吸困難を引き起こす「肺炭疽」に、炭疽で死んだ動物の肉を食べると激しい腹痛や粘血便などの症状がみられる「腸炭疽」になる。

腸炎ビブリオ

  1. 食中毒菌の一種。生の魚や魚介類が原因になることが多い。
  2. コレラ菌とは親戚関係にある。
  3. 海水などの塩水を好むため、病原性好塩菌と呼ばれる。
    • しかし真水には弱い。
  4. 名前の通り、感染すると激しい下痢を起こす。

腸管出血性大腸菌

  1. 赤痢菌と同じ毒素(ベロ毒素)を出す、非常に危険な大腸菌。感染すると大腸に激しい出血と炎症が起こる。
    • ちなみにベロ毒素の名前は、サルの腎臓の細胞(ベロ細胞)を破壊することから名づけられた。
  2. O157が特に有名だが、他にもO111、O104、O26などの種類がある。
  3. 1982年にアメリカで初めて発見された。この時、ハンバーガーが原因の集団食中毒が発生していたことから、アメリカではハンバーガー病と呼ばれている。
  4. 日本でも1990年に浦和市(当時)の幼稚園にて井戸水を原因とする集団感染があった他、1996年には岡山県と堺市の小学校で給食による集団食中毒が発生した。
  5. 主に牛の大腸に生息しており、生または加熱不十分な牛肉を食べて感染する事故が多い。
    • 家で焼き肉をやる際は要注意。
  6. 感染した時の症状も赤痢とほぼ同じ。激しい下痢を起こし、便には血液や粘液が混じる(粘血便)。
    • 重症化すると大量の真っ赤な血液を一日に何度も排泄するようになる。
    • 腹痛もかなり激しく、歩けなくなるほどである。
  7. 大腸の傷口からベロ毒素が血液中に侵入し、腎臓や脳に甚大な被害をもたらすことがある。
  8. 腎臓や脳の合併症が有名だが、大腸のダメージも相当すさまじく、稀に大腸が狭くなったり、穴が開いたりすることもある。
  9. 下痢止めを飲むとベロ毒素が体外に排出されなくなるため、非常に危険である。
  10. 赤痢と同様に法定伝染病に指定されている。
  11. 酸に強く胃酸では死なないが、加熱には弱い。
    • しかし低温には強いため、冷凍保存しても死なない(ただし菌の増殖を抑える効果はある)。
  12. 赤痢菌やノロウイルスと同様に、人から人にうつることもある。
  13. 感染力・病原性ともに高いため、法定伝染病に指定されている。

チフス菌

  1. 法定伝染病
  2. 発疹チフス、パラチフス、腸チフスのうち、腸チフスを発症する。
    • 発疹チフスはリケッチア、パラチフスはパラチフス菌が発症させるので別の病気。
      • パラチフス菌はチフス菌と同じサルモネラ属に分類されるから、全くの別種というわけでもないと思う。発疹チフスリケッチアは完全な別物だが。
  3. サルモネラ菌の仲間。
  4. 一番有名な保菌者は「チフスのメアリー」

ツリガネムシ

  1. 名前の通り釣鐘と紐の様な形をしている。
  2. 釣鐘部分に繊毛があり、これで水中の餌を濾しとって食べる。
  3. 下水処理場の主役。汚泥をパクパク食べて浄化する能力は有名。
    • 小学生が見学に来るとよく紹介される。そのため、子どもたちが初めて知る原生動物の名前の定番。
  4. ハリガネムシとは似て非なるもの。

ディフィシル菌

  1. ウェルシュ菌やボツリヌス菌、破傷風菌などと同じクロストリジウム属に分類される細菌。
  2. 元々人の大腸の中にいる悪玉菌で、普段はおとなしい。しかし抗生物質に耐性があり、他の腸内細菌が死ぬと急に暴れ出す。
  3. こいつが暴れると激しい下痢が起こる。
    • 重症になると出血したり、大腸がパンパンに膨れ上がったり、穴が空いたりして亡くなることもある。
  4. 基礎疾患のある高齢者が発生しやすい。

納豆菌

  1. 水戸市の生命線の作成者
  2. 酒蔵の人は日本酒を仕込む期間は納豆厳禁。食べたら仕事場に入れない。
    • 酒米を糖化するときに必要な麹を駆逐して、酒米を腐らせてしまう。
      • 麹屋という麹を作る専門業者の子供は納豆の存在すら知らないことがあるらしい。
  3. ビタミンKを産生する。
  4. 「ねじ」とコンビを組んでいるわけではない。
  5. 耐熱性がある。稲わらと共に煮られても生きている。
  6. ナットウキナーゼという酵素を分泌。
    • てっきり日本語の「納豆菌」を酵素っぽく言ったのだとばかり思っていた。「ナットウ」は日本語だが、「キナーゼ」というのが酵素の名前だった。
      • 血栓を溶かす働きがあるそうだが、だからと言って不健康な生活を推奨している訳ではないぞ。
  7. 実は猛毒の炭疽菌の仲間。芽胞を作り、冬眠状態で何万年でも生き延びるらしい。
    • ただし、ヒトの腸内では善玉菌として働き、ブドウ糖を好んで分解し、ダイエット効果もあるとか。
    • 芽胞の状態では保存も効く為、それを利用してサプリメントとして販売されている。

乳酸菌

  1. 体に良いらしい。
    • お腹の中に留まって住み着く定住タイプとお腹の中を通過するだけの放浪者タイプがいるらしい。
  2. アルコール醸造の敵。
  3. ヤクルト・明治乳業・新ビオフェルミンの生命線。
  4. ピロリ菌を駆逐するタイプがいるらしい。
    • LG21菌は極めて酸に強く、胃の中でピロリ菌すら倒す。
  5. 大腸の中では大腸菌を初めとする他の菌と陣取り合戦を繰り広げている。
    • 実は少数派。善玉菌の99.9%がビフィズス菌で、残り0.1%が乳酸菌。

破傷風菌

  1. ボツリヌス菌に迫る毒性の強さ。死亡率も高い。
  2. 嫌気性であることもボツリヌス菌と同様。だから浅い傷なら大丈夫だが、深い傷を負うとその奥で繁殖を始めて破傷風を引き起こす。
    • 重傷を負う確率が高く、手当も遅れることの多い戦場などが危ない。
      • 危なくない戦場・・・ってあるのかな?
      • 昔の手足の銃創は手足を切り落とす治療法の原因。

ビフィズス菌

  1. 乳児の腸内細菌の90%はビフィズス菌だが、その後激減し、成人を過ぎるとおよそ10%未満になる。
    • 某大食いギャルの腸内細菌は、何と50%がビフィズス菌だったとか。太らない理由があるかも知れない。
  2. 言わずと知れた、善玉菌の代表。悪玉菌、病原性大腸菌、癌からも体を守る、大腸の警察。
  3. 食物繊維とオリゴ糖が大好物。
  4. 通常、人体にしか生息しない。外から摂ろうとしても、基本的に胃酸で死滅する。通常は、錠剤により補給する。

ピロリ菌

  1. スピロバクターピロリ。
    • ヘリコバクターピロリの方が名が通っているのでは?
  2. 胃潰瘍の原因。
  3. 強酸性下でも生きられる。
    • 細菌学界の権威が「胃の中で生きられる菌がいるわけねーがや」と言ったために存在が否定された。
      • 研究者は存在を証明するために自分から菌を飲んで罹患してみせたらしい。結構マッドなお方だと思う。
    • 強酸性の胃液を中和するためにアンモニアを分泌する。
      • このアンモニアが胃粘膜を傷付けて胃潰瘍になる。
  4. 衛生状態が悪い時代に育った年配者の保菌率が高いらしい。

ブルガリア菌

  1. ヨーグルトの種その1
  2. 国際規格で、ヨーグルトの種となるのはブルガリア菌とサーモフィラス菌と決められている。
  3. 食べても胃酸で死ぬが、死んだ状態でも善玉菌の餌となり、同じ効果がある。
  4. 牛乳に一定量のヨーグルトを入れ、40℃で5時間程度温めると、ヨーグルトの完成。

ペスト菌

  1. 感染すると内出血で皮膚が黒くなることから黒死病と恐れられた。
    • 敗血症による症状である。
  2. 中世ヨーロッパではこいつのせいで多くの人が亡くなった。
  3. 法定伝染病である。
  4. 抗生物質が誕生する前はかなりの強敵だった。
  5. 日本人の北里柴三郎が発見した。

ボツリヌス菌

  1. 世界史上最強の毒「ボツリヌストキシン」をもつ。(破傷風菌の「テタノスパスミン」とどちらが強いかは分からない)
  2. 「乳児に蜂蜜を与えてはならない」は、これが原因。
  3. 恐ろしいことに、これを顔に注射する美容整形があるらしい。
    • 本来は「眼瞼痙攣」、「片側顔面痙攣」、「痙性斜頸」という症状にしか使えないものらしい。
    • 「ボトックス」がこれですよ。憶えておきましょう。
      • 正確に言うとA型からF型(ぐらい)まであり、人を殺すのは西洋のA~D型、皮膚に注入するのは東洋のE、F型
  4. 芽胞というものを形成するため、一度煮沸した程度では完全に死滅させることができない。
    • 高圧蒸気滅菌:120℃・2気圧・2時間がベタ。
  5. かつて、九州の某県の某特産物の真空製品で食中毒事件があった。
    • 真空パックだからと安心していたのだが、ボツリヌス菌は嫌気性のため、空気がないとかえって喜んで繁殖してしまう。
  6. ドラマ「特捜最前線」でボツリヌス菌を題材にしたエピソードがあった。
  7. 雑誌の読者投稿コーナーの片隅に生息していることがある。

マイコプラズマ

  1. 世界最小の細菌である。
  2. 肺炎や気管支炎をおこすが、症状は比較的軽い。

マラリア原虫

  1. 結核やAIDSと並ぶ、世界三大感染症の一つ。
    • 世界中で年間2億人以上が感染し、数十万人単位の死亡者が出ている。
  2. ハマダラカというが媒介する。
  3. 日本でも高度経済成長期以前はマラリアの流行があった。
    • 平清盛や一休宗純もマラリアが原因で亡くなったと言われている。
  4. マラリアとはイタリア語で「悪い空気」という意味。大昔は空気感染すると思われていたことが名前の由来である。
  5. ヒトの赤血球に感染する。
  6. 感染すると高熱、悪寒、倦怠感などの症状が出る。
    • 熱はしばらくするといったん下がるが、またすぐに体温が上昇する。これを周期的に繰り返すのが特徴である。
    • 嘔吐や下痢を伴う人もいる。
  7. 熱帯熱、三日熱、四日熱、卵形、サルマラリアの5種類があるが、その中で最も危険度が高いのは熱帯熱マラリア原虫である。
  8. 東南アジア、インド、アフリカ、中南米で流行がみられるが、特にアフリカでの被害が甚大である。
  9. 海外旅行に行く際に、マラリア予防のためにマラリア治療薬(クロロキン、キニーネなど)を持っていく人もいるが、薬に耐性を持つマラリア原虫もおり、副作用も強いため、メリットばかりとは言い切れない。
  10. 同じ蚊が媒介するデングウイルス感染症(デング熱)としばしば比較されるが、マラリアの方が明らかに危険度は高い。
    • デング熱は特別な治療をしなくても自然治癒することが多いが、マラリアは早急に治療しなければ(特に熱帯熱は)高確率で死ぬ。

野兎病菌

  1. 破傷風菌や炭疽菌などと同様に、皮膚や粘膜から感染する。
  2. こんな名前だが、野ウサギだけでなく、リスやネズミなどの齧歯類から感染するケースもある。
  3. 日本では大昔、東北地方で流行したことがある。
  4. 感染すると重いインフルエンザのような症状と全身の炎症が起こる。
  5. 知名度は低いが、実はペスト菌や炭疽菌に匹敵するほど危険な細菌であり、テロに使われる可能性もある。

緑膿菌

  1. 日和見感染。
  2. 最近耐性菌が出現している。
    • 殺菌効果のある石鹸でも平気だった。
      • 看護婦が使う殺菌用固形石鹸で病院内に蔓延したことがある。
        • 固形石鹸自体、最近の医療現場では使われないらしい。
      • この蔓延事件の後には、液体エタノールの殺菌剤が主流になった。
        • お陰で看護婦の手荒れが酷くなったらしい。
  3. こいつ自体は自然な状態ならどこにでもいるらしい。

レジオネラ菌

  1. 不衛生な温泉施設にいることが多い。
    • 菌を含んだお湯を飲んだり、シャワーや湯気に含まれる粒子を吸い込んで感染することが多い。
  2. 感染するとインフルエンザに似たような症状があらわれる。
    • 高齢者は重い肺炎を起こして亡くなることもある。

レンサ球菌

  1. その名のとおり、鎖のように繋がった形で成長する。
  2. 語源はもちろん「連鎖球菌」なんだが、なぜか「連鎖」をカタカナにする。
    • 理由の定説はないらしい。大腸菌を「ダイチョー菌」と書くようなもの。
    • ブドウ球菌を「葡萄球菌」と書かないからじゃないかという説もあるが、ブドウは一般名もカタカナ表記が普通だし。
  3. 扁桃炎、とびひなどの原因菌。
  4. 溶血性レンサ球菌は、劇症型溶連菌感染症の原因で、多臓器不全に至るコワいやつ。
  5. 腸内の日和見菌の一種でもある。神経伝達物質を作るらしい。

関連項目