ナゴルノカラバフ

ナゴルノカラバフ2008年発行記念切手・ヨーロッパ'08
  1. アゼルバイジャンの内陸部に位置する自治州。
    • 自治州というより自称独立国。しかし実態はアルメニアの傀儡国家。
      • 承認しているのはアルメニアのみ。立場的に北キプロスと同じ。
        • アゼルバイジャンは本当は友好国トルコの傀儡である北キプロスを承認したいが、そうするとナゴルノカラバフも承認しなくてはならないため承認できていない。
        • なぜか上記のような誤解をしている人がいるが、実はアルメニアからも承認されていない。なぜならアルメニアは事実上の自国の領土とみなしているからで、その証拠にアルメニアからナゴルノカラバフに移動する際、パスポートに出国のスタンプが押されず、出国扱いにしていない。
        • アブハジア南オセチア沿ドニエストルから承認されている。ただしこれらの国家自体がいわゆる未承認国家。
          • 彼らとタッグを組んで作ったのが「民主主義と民族の権利のための共同体(CIS-2)」という組織。一方彼らの親分たるアゼルバイジャン、ジョージア、モルドバ(とウクライナ)が徒党を組んでいるのが「民主主義と経済発展のための機構GUAM」。親ロシアの独立勢力連合 vs 反ロシアの中央政府同盟。
            • 基本的にロシアが親アルメニアでアゼルバイジャンが反ロシアだが、反ロシアの欧米には宗教的影響やアルメニアロビーの影響で親アルメニア派が多い。逆にトルコなど親ロシアのイスラム圏は同じイスラム系のアゼルバイジャンを支持している。日本や韓国は中立だがどちらかというとアゼルバイジャン寄り。
  2. 住民の約8割がアルメニア系。
  3. アルメニアの飛び地になりたい。
    • ナゴルノカラバフの国旗は、正にその願望を表している。アルメニア国旗の一部がポツンと離れてるのがわびしい。
    • アゼルバイジャンにはナヒチェヴァンという飛び地があるのに、アルメニアの飛び地が認められないというのはなんか理不尽だ。
      • 樺太千島交換条約みたいに領土を入れ換えれば、丸く収まらない?
        • 民族分布が原因で成立した飛び地だから領土交換とか無理だろう。
      • 第二次世界大戦時ならギリシャ・トルコ間で行ったような住民交換もできたが今では厳しいだろう。
    • アルメニアは事実上の飛び地扱いにしている。
      • 飛び地どころか、名実共にアゼルバイジャンのはずの土地も占領して事実上自国の一部にしている。
  4. 紛争が起こった。
  5. この地の領有をめぐってアゼルバイジャンとアルメニアは犬猿の仲。
    • パスポートにナゴルノカラバフへの入国履歴があるとアゼルバイジャンへの入国が拒否される。このため、ナゴルノカラバフではシール状のビザをわざわざ発行して、パスポートに貼っていいか訊いている。
  6. ラチン回廊という「へその緒」でかろうじてアルメニアとつながっている。
  7. 自治州時代は飛び地状態だったけど独立して共和国を自称するようになってからは回廊部を取り込んでアルメニアに接するようになった。
  8. 国土全体が山岳地帯。ナゴルノとは「山岳」の意味。英語表記では「マウンテナスカラバフ(Mountainous Karabakh)」になる。
  9. 最近ではアルツァフ共和国の方が正式らしい。
  10. アゼルバイジャンの攻勢により事実上消滅した