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情報系

機械系

消防設備士試験

  1. 甲種が工事もでき、乙種は整備点検のみ。
    • 甲種/乙種にしかない類もある。前者は特類(特殊消防設備)、後者は6,7類(消火器、漏電火災警報器)。
  2. 危険物取扱者は業務従事していなければ何もしなくてよいのに対し、こちらは免状があるだけで講習受講義務が発生する。しかも類ごとに別々。たくさんあると出費がかさむ。
  3. (甲種特類除く)記述式問題があるため、危険物取扱者より採点が遅くなる。
    • なぜか記述問題内に選択式問題がある。
  4. 乙種は誰でも受験可能だが、甲種は危険物取扱者試験と異なり複雑な受験条件を定めている。
    • 学歴だと、大学や高専(工業高校など含む)の特定の学科、一部の省庁大学校出身者が該当。
      • ちなみに、危険物取扱者試験と異なり化学科や薬学科などは受験資格を満たさないが、工業化学関連科目15単位以上を取ればよく、これらは当該学科で開講されているものは普通に条件を満たす。単位取得証明書を発行してもらえばよい。
      • どうしても上記学科の学歴で受験資格としたいなら、修士または博士の学位を持てばよい。
    • 資格だと、甲種の他の類に合格した者、5年以上(乙種合格者は2年以上でよい)の実務経験を有する者、技術士(一部部門のみ)、教育職員免許状(工業)、電気主任技術者などいろいろある。
      • 一部は試験科目の免除もついてくる。
    • 特類になると、甲種のうち1-3類から1つと4,5類を要する。
  5. 試験科目の免除もある。他の試験でも可能なほか、他の類だと共通部分を免除してもらえる。
    • 類によっては法令のみ免除の場合と基礎知識も免除の場合に分かれる。なお、甲種特類は免除はない。また乙種で甲種の免除を受けることはできない。
  6. 試験時間が長め。危険物取扱者試験が75分-150分なのに対し、こちらは乙種でも105分、甲種だと165分(特類)、195分(それ以外)。

自動車整備士国家試験

  1. 等級としては一級、二級、三級、特殊の4つがあり、さらにそれぞれの等級の中にもいくつか区分があって、合格した区分によって取り扱うことのできる車種や部品が異なる。
  2. 二級と三級はガソリン、ジーゼル、シャシ、二輪の4つの区分がある。
    • このうちガソリンとジーゼルに関しては、三級ではエンジン部の基本的な整備のみが行えるのに対し、二級は足回りやエンジンの分解整備を含む、ほぼ全ての整備を行うことが可能である。
    • 三級シャシ整備士は、自動車のシャシ(車体とエンジン以外の部分の総称)の基本的な整備を行うことができる。二級シャシ整備士はブレーキやサスペンションなどの特定装置の分解整備も認められる。
      • シャシ整備士は、ガソリン整備士やジーゼル整備士とのダブルライセンスまたはトリプルライセンスを狙う者も多い。
      • 二輪整備士はオートバイや原動機付自転車の整備を行うことができる。
  3. 一般的に三級が「上司の指示に従って基本的な整備を行うことができるレベル」、二級が「ほとんどの作業を一人で行えるレベル」とされている。
  4. 一級整備士の試験は、実は2002年(平成14年)に始まったばかりであり、歴史が浅い。
    • 一級整備士には一応3区分(大型、小型、二輪)が存在するらしいが、実際に試験が存在するのは一級小型のみであり、一級大型と一級二輪はまだ試験が実施されたことがない。
    • 一級では最新の電子制御技術の知識も要求されるため、一級整備士を持っていれば電気自動車やハイブリッド車、自動運転、安全装置にも対応できる。まさに自動車整備士の最高峰の称号と言える。
  5. 特殊整備士はそれぞれの部品に特化した等級で、二級相当の知識・技能を持つとされる。
    • 特殊整備士には電気装置、車体、タイヤの3区分があるが、タイヤ整備士の試験は21世紀に入ってから実施されておらず、実質的に廃止扱いとなっている。
  6. 筆記試験と実技試験があり、整備士の資格を取得するためには両方に合格する必要がある。
    • 一級はさらに面接試験も課される。
  7. 医療系や建築系などと同様に、安全にかかわる資格であるため、受験資格が厳しいことで有名である。
    • 最も等級の低い三級ですら、整備工場などでの1年以上の実務経験が要求される。(大学や高専、工業高校などの機械系の学科を卒業している人は半年程度に短縮される)
      • 一部の工業高校には自動車科が置いてある場合もあり、卒業すれば三級整備士の受験資格を得ることができる。しかし、自動車科が置かれている工業高校は非常に少ないのが現実である。
    • 二級は一種養成施設として認められた大学や、2年課程以上の専門学校(自動車大学校)を卒業すれば受験資格が得られる。それ以外の場合は三級に合格した後の実務経験(通常は3年以上)が必要。
    • 一部の専門学校は卒業と同時に一級整備士の受験資格が得られるが、ほとんどが4年制である。

計量士国家試験

  1. 簡単に言ってしまうと、計量機器や測定機器の品質管理に関わっている人のための資格である。
  2. 区分は3つあり、区分によって対象となる計量機器が異なる。
    • それに伴い、勤務先も変わってくる。
      • 一般計量士は工場や小売店(百貨店、スーパー等)で使用される測長器、質量計、体積計、温度計などが対象になる。
        • 食品製造業や医薬品メーカーも一般計量士の勤務先として考えられる。
      • 環境計量士(濃度関係)は工場から排出される煤煙、排水の他、工場周辺(跡地を含む)の大気・水域・土壌の中の有害物質・悪臭物質の化学分析も対象となる。
      • 環境計量士(騒音・振動関係)は騒音源を有する工場や建設工事、道路(自動車)、鉄道、航空機の騒音・音圧や振動加速度に関わる計量が対象となる。
  3. 環境コンサルタントだと、環境計量士の資格を持っている人も多い。
  4. 試験では4科目が課される。
    • 計量管理概論と計量関連法規の2科目は全区分の共通科目である。
      • そのため、どれか1つの区分に合格すると、他の区分を受験するときにこの2科目は免除になる。
    • 残りの2科目は各区分毎の専門科目になる。
      • 一般計量士では「計量に関する基礎知識」と「計量器概論及び質量の計量」が、環境計量士(濃度関係)では「環境計量に関する基礎知識」と「化学分析論及び濃度の計量」が、環境計量士(騒音・振動関係)では「環境計量に関する基礎知識」と「音響・振動概論並びに温圧レベル及び振動加速度レベルの計量」が出題される。
        • 環境計量士(騒音・振動関係)は高校で物理が得意だった人にとってはそれほど難しくないが、環境計量士(濃度関係)は大学で化学を専攻している人でも難しいと感じる問題が多い。
  5. 難易度は濃度>騒音・振動>一般って感じ。
  6. 試験に合格しただけでは資格は付与されず、1年以上の実務経験が別途必要になる。

建設系

電気工事士試験

  • 職業についてはこちらをご覧ください。
  1. 業務独占資格であり、学歴不問であり、なおかつ景気に関係なく安定した需要があることから、宅建士や危険物取扱者などと並び人気の高い資格。
    • 変化が激しいIT技術と異なり、電気系は技術がある程度確立されたものなので、電気工事士試験の内容もそう大きく変更が見られないのも特徴である。
    • 曲がりなりにも高校1年生レベルの数学や物理学の知識は必要。少なくとも、『オームの法則』と聞いて、何のことだかわからないというレベルの人だと、多めの勉強時間が必要だろう。
  2. 電気業界のみならず、建設業界や不動産業界でも重宝される資格。
    • ただし収入自体は決して高いとは言えず、労働環境も過酷であるため、必ずしも万人にオススメできる資格とは言い難い。
  3. 階級は第一種と第二種がある。扱える電力の範囲が異なり、第一種の方が範囲が広い。当然難易度も第一種の方が高い。そのため第一種は事実上の第二種の完全上位互換である。
    • 個人商店や一般的な住宅なら第2種で十分。
    • より大きな施設(ショッピングモール、総合病院、学校など)の工事を行うためには第1種が必要。
  4. 第二種は更新不要だが、第一種は免許の有効期限、更新制度がある。
  5. 工業高校の電気科ではほぼ全員が電工二種を持っているといっても過言ではない。
    • というか電工二種を持ってないと問題視される。
  6. 筆記は第一種でもさほど難しくないが、実技は第二種でも結構難しい。
  7. 実は両津勘吉も電気工事士の資格を持っている。
  8. 電気通信設備工事担任者と名前が似ているが、全く別の資格である。こちらは主にネットワークエンジニアが取る資格である。
  9. 電工の資格を取得すれば、建築会社や、街の電気屋さん、家電量販店でエアコンの取り付けの技術スタッフ、工場やオフィスビル等の施設設備(ビルメン)辺りへの就職の道が広がる。
    • 他の資格との組み合わせ(ダブルライセンス)により、できる事の幅が広がるというのも特徴である。
      • 電工+陸上特殊無線技士 → 無線通信中継局の設置
      • 電気工事士+電気通信設備工事担任者 → 屋内への通信端末(DSU・ONU)の設置と配線工事
        • 工事担任者の行う配線は、電気工事士が設置した配管を流用することになるので、工事担任者になったら、自分でもケーブル配管工事ができるようにと、電気工事士の資格も合わせて取得することになる。
      • 電工2種+危険物乙4+ボイラー2級+冷機3種 → ビル設備管理(通称ビルメン)
  10. 自宅のDIYで屋内配線工事を自分で行う場合にも役に立つ資格である。無資格者が行うのは違法になるからだ。
    • 近頃では、山小屋をDIYで作るような人が電工2種の取得を行っている。
    • 電工2種を取得すれば、エアコンの取り付け工事を自力で行うこともできるようになる。
      • エアコンの電力供給には単相or三相200Vのコンセントが必要になるので、200Vコンセントの設置を行うのに、電気工事士の資格が必要。
  11. 工業高校のジュニアマイスター顕彰制度では、第一種の合格者には20ポイントが、第二種の合格者には7ポイントが付与される。
  12. 電工二種は試験合格後に申請すればすぐに免許がもらえるが、電工一種はそうはいかない。
    • 電工一種は試験に合格した後に3年以上の実務経験を積む必要がある。
      • かつては4年制大学や短期大学、高等専門学校で関連単位を取得して卒業した者は3年以上、それ以外(高卒など)の場合は5年以上の実務経験が必要だったが、2021年(令和3年)度から学歴に関係なく3年以上に短縮された。
        • これは有資格者が慢性的に不足しており、人材を確保する必要があると国が判断したため。
  13. 実はこれを持っていてもすぐに電気工事の仕事ができるわけではなく、電気取扱業務特別教育を受講しなければならない。
    • ちなみに電工は経済産業省の認定資格、電気取扱業務特別教育は厚生労働省が管轄している講習である。

測量士補試験

  1. どういう資格かと言うと、測量士が作った計画に従って測量を行うために必要なものである。
    • つまり、測量士をフォローする技術者に与えられる資格である。
  2. 法規、多角測量、汎地球測位システム測量、水準測量、地形測量、写真測量、地図編集、応用測量の8科目が課される。
  3. 全28問中、18問以上正解すると合格になる。
  4. 計算問題が多く、高校レベルの数学の知識が必要な場面が結構ある。流石に大学受験ほど高度ではないが。
    • ちなみに電卓を持ち込むことはできない。
  5. 合格率は40%くらいで意外と高いが、工業高校生でこの資格が取れたら結構優秀な部類である。
  6. これに合格すると土地家屋調査士試験の午前の部の免除が使える。
    • 土地家屋調査士試験の午前の問題は測量士補よりずっと難しいので、先に測量士補で免除を取っておくとかなり有利に進められる。
    • 測量士および建築士(一級または二級)の有資格者も土地家屋調査士の午前免除が使えるが、これらより測量士補の方がずっと簡単でコスパが良いからオススメ。
      • 難易度は一級建築士>>土地家屋調査士>二級建築士>測量士>>測量士補だと思う。建築士は二級でもかなり難しいよ…。

建築士試験

  1. 一級建築士、二級建築士、木造建築士の3つの区分がある。
    • 一級建築士は二級建築士の完全上位互換である。また、法律上は二級建築士の免許があれば木造建築士の業務内容にも対応可能だが、神社仏閣や古民家などの木材に関してより高い専門性を証明するためには木造建築士の免許は有用である。
  2. 医療系や一部の法律系を除けば、学歴および学科による受験資格が最も厳しい国家試験の一つである。
    • かつては二級建築士ですら、「4年制大学や短期大学、高等専門学校、専門学校(2年制以上)で建築や土木に関する指定科目を取得して卒業した者」以外は実務経験が無ければ受験することができなかった。
      • 大学の都市工学・農業土木・社会工学などを学科を卒業した者で実務経験1年以上、工業高校の建築・土木・設備工学などの学科を卒業した者で実務経験3~4年以上、建築や土木に関する科目を全く履修していない人は(たとえ大卒であっても)7年以上の実務経験が必要だった。
      • 現在は工業高校の指定学科の卒業者は実務経験が無くても二級建築士試験を受験できるようになった。しかしそれでも免許の登録のためには2年以上の実務経験が必要である(今まで3年だったのが短縮された)。
    • 一級建築士に至っては4年制大学で建築や土木を専攻した者でも実務経験が2年以上必要であり、さらに建築に関する学歴が無い者は最短でも11年(二級建築士の資格を取ってからさらに4年)以上の実務経験が無ければ取得することができない。
  3. 試験では数学や物理、化学の知識も必要。だから文系出身の人は特に注意が必要。
  4. 正直、二級でもかなり難しい。
    • 少なくとも宅建に比べるとだいぶ難易度が高く、電験三種と同じくらいと言われている。
  5. 一級建築士は医師免許や技術士と並び、理工系の資格としては最高ランクに位置付けられることも多い。
    • また、文系資格と比較しても弁護士公認会計士、不動産鑑定士、ITストラテジスト(システムアナリスト)、アクチュアリーなどと肩を並べるレベルであるといわれている。
  6. 一級建築士の有資格者は、弁理士試験の論文式筆記試験(選択科目)が免除される。
    • また、社会保険労務士(社労士)試験の受験資格にも指定されている他、土地家屋調査士試験の午前免除の対象資格にもなっている。
      • なお土地家屋調査士試験の午前免除の対象資格には二級建築士も含まれている。

通信系

工事担任者試験

  1. 電話回線やケーブルテレビ(CATV)の回線、光ファイバーなど電気通信設備の工事を行うために必要な資格。
  2. 電気工事士とは全く別の資格。
  3. しばしば「工事担者」に間違えられる。
  4. 通信インフラ業界では、この資格の保有者は重宝される人材になり得る。
  5. 複数の区分があり、それぞれ可能な工事の範囲が異なる。
    • 現在は総合通信(旧AI・DD総合種)、第一級アナログ通信(旧AI第一種)、第二級アナログ通信(旧AI第三種)、第一級デジタル通信(旧DD第一種)、第二級デジタル通信(旧DD第三種)の5つの区分がある。
      • 第一級アナログ通信と第一級デジタル通信の両方の資格を持っている人は、申請すれば総合通信の資格を無試験で取得できる。
      • 第二級アナログ通信は回線の数に、第二級デジタル通信はデジタル信号の入出力速度に制限がある。
      • 旧AI第二種、旧DD第二種は廃止。
  6. 「電気工学および電気通信の基礎知識」「端末設備の接続のための技術」「端末設備の接続に関する法規」の3科目がある。
    • 技術科目では情報処理技術者試験に類似したネットワークやセキュリティの問題も出題される。
      • 通信技術の進歩に伴い、ADSLやVoIPなど新しい分野からの出題が年々増えている。
    • どの科目も多肢選択式のマークシート試験となっている。
    • 実技試験は無い。
    • 科目合格制度は3年間有効である。
  7. 試験は5月と11月の年2回実施される。
  8. 他の無線関係の資格を持っていることで一部の科目が免除になる場合がある。
    • 後述の電気通信主任技術者の資格保有者は工事担任者試験の基礎と法規の2科目が免除になる。
    • 総合無線通信士、海上無線通信士、陸上無線技術士それぞれの第一級または第二級の資格保有者は工事担任者試験の基礎科目が免除になる。
    • 2021年4月から、電気通信工事施工管理技士の資格保有者は工事担任者試験の基礎科目が免除になる。

電気通信主任技術者試験

  1. 電気通信ネットワークの工事、維持及び運用の監督責任者のための資格である。
    • 工事担任者の上位資格にあたる。
  2. 伝送交換主任技術者線路主任技術者の2つの区分がある。
  3. 試験では電気通信システム、設備及び設備管理、法規の3科目が課される。
    • 電気通信システムと法規は伝送交換と線路で共通の問題が使用されるが、設備及び設備管理は伝送交換と線路で異なる問題が出題される。
      • 伝送交換の方がICTの要素が強く、情報処理技術者試験に出題されているようなネットワーク、セキュリティ、ソフトウェアの知識がバンバン問われる。
    • 科目合格制度は3年間有効。
    • 工事担任者の第一級アナログ通信、第一級デジタル通信、総合通信のいずれかの資格保有者は、電気通信システムが免除される。
    • かつては専門的能力という科目があった(合計4科目だった)が、設備及び設備管理に吸収されたようだ。
  4. 多肢選択式のマークシート試験である。
    • 2000年(平成12年)度までは記述問題があった。
  5. 電通主任の資格保有者(伝送交換、線路どちらでも良い)は、弁理士試験の論文式筆記試験(選択科目)が免除される。
  6. 電気主任技術者(電験)とは全く別の資格。
    • ちなみに電験の試験では数学の問題が多く出題されるのに対し、電気通信主任技術者試験では暗記力が重要になる。

化学系

放射線取扱主任者試験

  1. 1,2,3種に分かれており、それぞれで取り扱えるものの種類が異なる。数字が低いほど広くなる。
  2. 1,2種は講習前に学科試験合格を要する。これらは科目数と試験日程に違いがある。
    • 1種は(1日目)物化生・物理・化学、(2日目)管理測定技術・生物・法令の計6科目。
      • 物化生は物理・化学・生物を浅く広く扱う感じだろうか。また、管理測定技術は物理・化学・生物の内容も含む。
    • 2種は管理技術Ⅰ・Ⅱ・法令を1日で行う。1種の物理・化学・生物が管理技術Ⅰに、管理測定技術が管理技術Ⅱに相当する。
  3. 1,2種の試験は年1回である。また、開催地も主要大都市のみである。
  4. 1,2種は合格後、3種は申し込み後講習(1種5日・2種3日・3種2日)に参加し、最終日の試験に合格する必要がある。こうして初めて資格が得られる。
    • この講習は10-15万円程する。開催期間中は1日中拘束されるので学校・会社は休むことになる。また京都のみで行われるため、遠方からの人は宿泊が必要。
    • 講習の試験自体は一回落ちても再試験がある。再試験に落ちると来年再度受講が必要。
    • なおこの講習には18歳未満の者は参加不可能である(したがって、試験に合格しても免状は貰えません)。
  5. 特定の用途に限られるが、免状を持っていなくても、医師、歯科医師、薬剤師を放射線取扱主任者として選任することが可能である。

毒物劇物取扱責任者試験

  1. 化学薬品の製造・輸入・販売を行う事業所で、安全管理にかかわるために必要な国家資格である。
    • 化学薬品を取り扱う会社では、必ず有資格者を置くように決められている。(必置資格)
  2. 薬剤師免許の保有者や、大学等の化学系学科を卒業した者は、試験なしで資格を取得することができる。
    • 申請も必要なく、免許状が交付されるわけでもない。卒業証書が免許状としての効力を持つ。
  3. 試験は都道府県ごとに行われるが、合格して貰った資格は全国で効力を発揮する。
  4. 区分は一般、農業用品目、特定品目の3種類がある。
    • 全ての毒物劇物を取り扱うことができるのは一般区分である。
  5. 科目は「法規」「基礎化学」「毒物劇物の性質」「取り扱い・貯蔵知識」の4つがあり、それぞれに足切り点が設定されている。また、全問マークシート方式である。

高圧ガス製造保安責任者試験

  1. 高圧ガスや液化石油(LP)ガスの製造所においては、この資格の有資格者を保安監督として置くことが義務付けられている(必置資格)。
  2. 免状の種類は化学(甲乙丙)および機械系(甲乙)、それと冷凍機械系(第1種~3種)がある。
  3. 有資格者はLPプロパンバスを取り扱っている会社や化学プラントなどの工場で重宝される。
    • 冷凍機械責任者は冷凍機械が設置されている生鮮食品の倉庫で重宝される。
      • さらに冷凍3種はビルメンテナンス(設備管理)業界を目指すために有益な資格の一つであり、第二種電気工事士や危険物取扱者の乙種第四類、二級ボイラー技士とともにビルメン4点セットと呼ばれる。
  4. 水素ステーションの保安管理は高圧ガス製造保安責任者の有資格者じゃないと行うことができないため、今後、自動車のエンジンが燃料から水素に切り替わった暁には需要が増える可能性がある。
  5. 国家試験を受ける前に講習を受講し修了試験に合格すると、国家試験のうち「学識」と「保安管理技術」の2科目が免除される。

その他

技術士試験

  1. 多くの国家資格が「業務独占資格(この仕事ができる)」であるのに対し、こちらは「名称独占資格(この肩書きを名乗れる)」である。
    • なので正直コスパが良い資格とは言い難い。難易度・名誉が非常に高いのは間違いないが。
      • ただし建設、水道など一部の部門はその道でものすごく重宝される。
  2. 専門分野は機械、海洋船舶、宇宙航空、電気電子、化学、繊維、金属、資源、建設、水道、衛生工学、農業、森林、水産、経営工学、情報、応用理学、生物、環境、原子力の20種。
    • 工学部にしかないような分野が多い。理学部にある分野も工学的知識を問う問題あり、広範囲になるため理学部出身者よりも広く応用的側面を扱う工学部出身者の方が有利と思われる。
      • だからか、合格者(官報に掲載される)を見ると機械・電気電子の合格者が多い。
    • 二次試験のみ統合技術監理部門がある。
      • 統合技術監理部門の一次試験は休止中とのこと。
    • 応用理学というのは、化学・物理・生物・地学をまんべんなく問うもの、といった感じ。
    • 情報部門は情報処理技術者試験高度区分(スペシャリスト)をも凌駕する超難関試験であると名高い。
      • ちなみに高度情報処理技術者試験のいずれかの区分(情報処理安全確保支援士試験を含む)に合格すると、情報工学部門の第一次試験の専門科目が免除される特典がある。
  3. 一次試験は誰でも受験できる。
    • 「基礎科目」として設計関連・情報・数学/物理・化学/生物・環境/エネルギーの5分野から6問ずつ問題があり、全分野3問ずつ選択して15問、「適性科目」として技術者倫理を問うものを15問、「専門科目」として上記20分野のうち1分野を選び、35問中25問選択解答する問題がある。全科目マークシート方式・6割以上で合格となる。
    • 関東地区で平成30年度に受験したかった人は2回も中止・順延となった。平成30年度は台風、令和元年度は新型コロナウィルスのため。結局令和元年度再試験での受験となった。
    • 昔は教養科目と専門科目に分かれていたらしく、前者は数学・化学・物理・生物・地学に分かれていた。
    • 電卓は持ち込み可能(というか実質必須)だが、関数電卓は使用不可のため、地味に面倒。
    • 合格で「技術士補」になれるが、技術資格を持つ上司がいないと申請できないので、これだけだと微妙。
  4. 二次試験は実務経験7年(または一次試験合格後の実務経験4年。統合技術監理部門はさらに3年)が必要で、勤務先の上司による証明書が必要。修士課程を出ていれば修了証明書でその分短縮可能。
    • 昔は一次試験専門分野を問うマークシート方式の問題(20問中15問)と、専門分野(複数分野から選択)とプロジェクトマネジメントを問う論述式問題が出たが、令和元年度より専門分野を問う問題がなくなり、マネジメント関連の論述1本になった。
    • 筆記試験合格者は面接もある。
  5. 中小企業診断士の資格を持っている者は、経営工学部門の第一次試験の専門科目が免除される。
    • また、技術士情報工学部門の資格を有する者は中小企業診断士試験の一部の科目(経営情報システム)が免除される。
  6. 一番対策がしづらいのは意外にも専門科目である。電気工学など受験者数の多い区分を除きテキストがないためである。
    • 一次試験の基礎科目・適性科目はテキストが市販されている。
  7. 合格者の氏名が官報に記載される試験のうち、比較的簡単なのがここの一次試験だ。氏名も載せてみたい人はオススメ。

関連項目

外部リンク

資格試験検定試験
資格試験 技術系 | 医療・福祉・衛生系 | 食品系 | 法学・経済・不動産系 | 交通系

電験 | 危険物取扱者 | 衛生管理者 | 宅建 | FP検定 | 司法試験 | 税理士試験
キャリコン | 管理栄養士 | 公認会計士 | 運転免許証(種類別)
証券外務員 | アクチュアリー | AFP・CFP

情報処理技術者試験(IPA) ITパスポート | セキュマネ | 基本(出題内容|分野別) | 応用 | 高度
簿記検定 日商簿記(社会的評価)
パソコン検定(パソコン検定/公的試験) MOS | オラクルマスター | Cisco
英語検定 実用英検 | TOEIC
偽モノの特徴 偽情報処理技術者試験 | 偽日商簿記
もしwiki もし情報処理技術者試験が○○だったら

もし日商簿記検定が○○だったら
もし運転免許証が○○だったら

ベタの法則 オススメと言われる資格の法則
バカの法則 取る意味がない資格の法則
ざんねんなモノ事典 IT系|技術系|法律・会計・金融系|医療・衛生・食品系|語学・教育・教養系
関連項目 似たモノ同士

新・日本三大○○
ベタな職業高校の法則工業商業

業務独占資格
車両・船舶・航空系 運転免許証(種類別) | パイロット | 海技士
技術系 建築士 | 電気工事士 | 電験 | 危険物取扱者 | 整備士 | 測量士
医療系 医師 | 歯科医師 | 薬剤師 | 看護師 | 獣医
サービス系 理容師 | 美容師 | 教員
法律系 弁護士 | 裁判官 | 弁理士 | 行政書士 | 社労士 | 司法書士
経済系 公認会計士 | 税理士 | 証券外務員
不動産系 宅建 | 土地家屋調査士
名称独占資格

技術士 司書 保育士 調理師 栄養士 情報処理安全確保支援士 FP技能士 衛生管理者 キャリアコンサルタント