阪神の車両/青胴車

< 阪神の車両
2018年9月8日 (土) 06:37時点における>畑輝幸による版 (リニューアルはかなり不評である。)
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現役車両

5001形(2代)

トップナンバー5001号車
  1. ジェットシルバー5201形の代替車。2代目ジェットカー。
    • 阪神では普通系車両初の量産冷房車。
    • 方向幕装備・4連貫通化(先頭車から貫通幌撤去)・最前部クーラー換装・先頭部連結器変更(近鉄相互乗り入れに伴う)は結構最近。
      • 連結器交換以外はそこまで最近という訳でもない。
        • 1980年代後半に施工。
      • その割には車内化粧板の更新や車内案内表示器の取付は現在に至るまで行われていない。
        • 2017年で登場から40年を迎えたが、そこまで長く使うとは思っていなかったのだろう。
  2. 1977年に5001-5002編成竣工。普通系車両として初めてS型ミンデン台車装備。
  3. 実は回生ブレーキのない抵抗制御車両。なのに添加励磁制御(回生ブレーキ付き)の2000系の方が先に廃車された。
    • 特に本系列の場合各駅に停車するので電力消費が大きい。
    • 単に製造時期とか阪神なんば線関連のせいだと思うが。
    • そして↓の5131・5331形より長生きする結果に。あちらは足回りの一部が50年ものだから仕方ないが。
  4. 一部車両は廃車となった5101・5201形から台車と主電動機を流用している。
    • 但し両系列が廃車される寸前に交換されたものだが。
  5. 4両×8編成があるにも関わらず、実は震災で被災した車両が1両もない。
  6. 最近8000系以前の車両の座席が緑系に更新されたが、何故かこいつだけ座席が固くなった。他のは柔らかいままなのに。
  7. モーターの音が阪急3300系と似てるような気がする。
  8. 阪神電鉄の車番表記では通常「3」はひらがなの「ろ」の形をしているが5003号車の車内番号板はなぜか普通の「3」になっている。
    • 余談ながら阪神甲子園球場のスコアボードの「3」も「ろ」の形になっている。

5131・5331形

5331形
  1. 形式の違いは、制御装置メーカーの違い。5131形(東芝製)・5331形(三菱電機製)。
    • 制御装置が違うから乗り心地なども違うかというと、んなこたーない。
      • 5331形は、百の位が「3」だから三菱の制御器を付けたと言われている。
  2. 抵抗制御全盛時代1980年代に製造・投入されたが、オイルショックによる省エネが叫ばれた時代背景と普通系車両冷房化の時期だった阪神サイドの事情もあって、節電効果の大きい電機子チョッパ制御付き新車となる。
  3. 阪神・淡路大震災でかなりの編成が廃車になった。その為、両形式混結している事がある。
    • 震災で廃車となったのは2両だけですが。
    • そもそも両形式混結があったのは震災前だし。
  4. 上記の5001形と同じ工事が施工された。
  5. 5001型より後で登場したにも関わらず、台車は廃車となった5231型から流用したため金属ばね式。
    • 主電動機出力も5001形よりも小さい。
  6. 5143Fは5311形と併結しているため前面と側面の方向幕が使えず、「普通」とのみ表記されている。
    • ただそれが故に比較的新しいにも関わらず5311形が廃車になった時運命を共にした。
  7. どうやら5335Fが廃車された模様。おかげで5331形は1編成のみのレアな存在になってしまった。
    • 気が付けば5331形は全滅、5131形も残るは5131Fのみとなってしまった。
  8. 5334号車は阪神タイガースファンにはある意味トラウマがあるかも…。

5500系

阪神電車のイメージを大きく変えた
再びイメージが大きく変わったリニューアル車
  1. 阪神では初のVVVFインバータ制御車両。
    • これをもって全ての大手私鉄にVVVF車が揃った。
  2. 最初の2編成は阪神・淡路大震災で廃車になった車両の代替車両として登場した。
    • 「震災を乗り越えて新たに出発する」という意味で今までと全く異なる塗色で登場した。
      • これまでは赤胴・青胴の2種類だけだった阪神の塗色が、これ以降色々増えていくことになる。
      • 近鉄シリーズ21や京阪の新塗装にも影響を与えた。
      • よく見たら近鉄の「しまかぜ」にも似ているような。将来これが阪神に乗り入れて来たら…。
      • 実はかつて尼崎車庫隣接の工場に、これの実物大モックアップが置かれていたことがある。しかも塗装が旧青胴色だった。
    • この2編成のみ側窓回りや連結面の貫通路の幅が異なる。
  3. 多くは武庫川車両製だが、一部川崎重工業製の車両がある。
    • 5505F~5509Fがそれ。当時武庫川車両では叡山電鉄の車両を製造していた関係でラインが空いておらずやむを得ず川重に発注したとか。
  4. 実は団体臨時列車で山陽電鉄の須磨浦公園駅まで入線した実績がある。
    • 定期列車でも東須磨駅までは入線していた(5550・5700系を除く他の普通用車両も)。
  5. 5501Fが2017年4月のリニューアルと同時に5700系風の塗装になって出場した。
    • とは言えブルーの部分が今までにない色調。5700系のそれとも異なる。ちょっと紫がかっているような…。
      • 5700系に合わせた割には、なんかコレジャナイ感が…。いずれは慣れてしまうのだろうが。
    • 車内には5700系と同じく大型のLCD案内表示器が設置され、ボタン式の扉開閉機能も装備された。化粧板や床敷物も5700系と同じものに。但し座席は元のまま。
      • 室内灯のLED化も行われたが、大阪側の2両(5501-5601)はカバーが廃止されたのに対し神戸側の2両(5602-5502)はカバーが残っている。
    • VVVF制御装置に関してはリニューアル前と変化はない。
      • 2018年更新編成よりVVVFが換装される、という噂がある。もし本当なら阪神では初の事例となる。
        • 5505Fがリニューアルされたが、結局VVVFに変化はなし。
    • でもリニューアルしたのにパンタは下枠交差型のまま。シングルアームへの交換は後回しってか。まぁ9000系もそうだったけど。
  6. 走行音が京都市営地下鉄東西線の50系車両と似ている。
    • 加速時、減速時の音の変調が5500系より早いのは気のせいか?
  7. リニューアルはかなり不評である。

5550系

1編成しかないレアな存在
  1. 2010年登場予定の新型ジェットカー。
  2. 1000系は近畿車輛製だったが、こっちはアルナ車両製。
    • 同社は路面電車だけを製造していたが、久々に一般の鉄道車両を製造することになった。
    • 構体は正雀のアルナ車両で製造されたが、艤装は阪神尼崎工場で行われた。
      • 要するに阪神阪急HDの「共同作業」で作り上げられた車両。
  3. 実は鋼製車体。2010年製の通勤車としては珍しい。
    • 屋根や床下のような腐食しやすいところだけステンレス。
    • と言うか、大手民鉄では最新の普通鋼製車体の通勤電車では?大手以外も含むなら遠鉄が最新だろうけど。
    • パッと見は5500系だが、走行音が1000系なので凄い違和感。
  4. 5500系と違うのは種別・行先がフルカラーLEDなのと、シングルアームパンタ装備くらい。内装は1000系とほぼ同じ。
    • 制御機器などは1000系をベースにしている。このため普通用車両としては初めてTc車が登場した。
      • 性能的には3M1Tの構成。5700系も性能的には3M1Tだが先頭車が2個モータになったことから一応全電動車に戻ったため、5550系の5562号車が青胴車唯一のTc車となった。
        • 神戸方先頭車の車番が、本来なら5552なのに+10されているのはそのせいか。
    • 後は前面窓のワイパーの取り付け位置と扉の幅、座席端の仕切り板の色と形状、天井のレイアウトくらいか。
  5. 2012年現在1編成のみ。今後の増備はあるのだろうか?
    • もし第3編成が登場したら「5555」というゾロ目ナンバーが登場すると思われる。
      • それも京阪5000系同様、先頭車という目立つ位置にね。
    • 結局は後続の5700系が発表され1編成しかない幻の車両になることに。
      • 幻と言うか、レア車両じゃない?
        • 増備が幻って言いたかったんじゃない?
  6. 5500系のリニューアルが進むとこちらも塗装変更されるのだろうか?
    • どうやらそのままらしい。
    • 阪神では今のところ、塗装変更車=リニューアル車という法則があり、こいつはまだリニューアル時期に達していないから現地点では塗装も変更されない見込み。つまり、5500系色で最後まで残る編成もとい形式になってしまう…。
    • ぶっちゃけ塗装変更とLCD案内さえ付ければリニューアル車と言い張れそう。
      • (どっちにしろすぐにはやらんだろうが)それならドアボタンも付けないとね。最近のジェットカーのトレンドですから。
  7. この通りレアな存在と言われているが、車体が5500系、電装品が1000系と同等なので、整備側からは別に保守が面倒とは思われていない。

5700系

ジェットシルバー
阪神では初のブルーリボン賞を受賞
  1. 普通用車両としては1959年の5201形以来56年ぶりに登場したステンレス車。
    • 「ジェットシルバー」の愛称が付いている。
  2. 車体スタイルは1000系をベースにしているが、側扉の部分にある青色のシンボルカラーが円形になっているのが特徴。
    • 前面も一見裾絞りに見える意匠が施されている(実際には裾絞りではない)。
      • 同時期に登場した南海8300系も同じような意匠が(コッチは本当に裾絞りだが)。
    • この円形デザインが下にあるブルーリボン賞受賞のきっかけになったとか。
  3. 側扉には押しボタン式開閉装置が付いている。
    • 寒冷地を走らないのに付いてるのは意外な感じだが、普通電車用なので途中駅での待避時間が長く車内温度を保つ必要があるため。
    • これを利用客に周知させる必要性があるためか、営業開始後暫くは運用ダイヤが固定されている。
      • 駅にも押しボタン式ドアの案内ポスターが貼られている。
        • もう運用ダイヤ固定は解消している。案内ポスターも撤去された。
    • 翌年登場した山陽6000系にも付いたが、これが影響したか?阪神は山陽電鉄の筆頭株主でもあるし。
    • でもドアボタンが付いた癖にドアブザーのままというのは如何なものか。てっきりドアチャイムが付いたかと思ったよ。
  4. モーターには阪神初のPMSMを採用、車内LCDは大型の横長タイプになるなど阪急1000系の影響を受けている。
    • ある意味阪急と阪神が経営統合したことを実感する車両。
  5. 梅田寄り先頭車の5701には短時間乗車を考えて座面を高くして立ちやすくした「ちょい乗りシート」を試験的に採用。
    • 量産車とも言える5703Fで本採用になりました。
  6. 連結面の貫通路には関西では珍しいガラス張りの貫通引戸が採用された。
    • ここにもさりげなく「ジェットシルバー」の文字が…。
  7. 2016年にはブルーリボン賞を受賞した。阪神電車の車両がブルーリボン賞を受賞するのは、この車両が初めて。
    • ピクトリアル誌の阪神だけの特集増刊号によると、「ブルーリボン賞を取るのは有料特急とかある程度設備の良い車両ばかりなので、通勤型ばかりで縁のないウチがまさか取るとは思わなかった」と社内でも驚いたそうな。
      • ある程度設備の良い車両を有するのにブルーリボン賞を受賞したことがない京阪って一体…。
  8. 5500系以降ボルスタレス台車を装着してきた阪神だが、5700系ではボルスタ付き台車を久し振りに採用した。ランニングコストの都合と普通専用車故に待避線に入る事が多いからだとか。
  9. 側面のLED表示機は次の停車駅を表示する機能がある。だが5700(と5500R)は普通専用車なので、隣の駅で降りたい阪神初心者以外にとってはどーでもいい機能。

過去の車両

5001形(初代)

  1. 試作ジェットカー。
  2. 登場時は前面は3011形に似た湘南タイプで、塗装もクリームとグリーンだった。
    • 車内は一部クロスシートがあった。高加減速だったことから乗客の将棋倒しを懸念して。
      • しかしロングシートでも何ら支障がなかったなかったことから、以後のジェットカーはロングシートで登場、こちらもロングシートに改造された。
      • 前面も後に他車と同じ貫通式に改造されている。
        • 正確にはセンタープール前駅の追突事故で5002号車の先頭部が大破し、元々非貫通で使いづらかった事もあり、5001号車共々貫通化改造された。同時に他の青胴車と同じ塗装に変更された。
      • 将来的には加速度6.5~8.0km/h/sにする事も検討されたが、6.5km/h/sでは満員時にこの加速度を維持出来ず、8.0km/h/sでは全員着席状態が限界だったため、結局4.5km/h/sで落ち着いた。以後5500系登場まで青胴車はずっとこの加速度である。
    • 登場時の塗装は通称"アマガエル"。
  3. 5001形(2代目)登場に伴い廃車されたが、車体は高松琴平電鉄に譲渡され平成になるまで活躍した。

5101形

  1. 増結用車両として製造された、ジェットカーでは唯一の両運転台車。
    • 急行形を含めても3301型と本系列だけ。
  2. 廃車後は2両が京福電鉄福井支社に譲渡されている。

5151形

  1. 元々は増結用として製造された。
  2. 登場は7801形よりも後だが、車体は5231形がベースで、やや丸味を帯びている。
    • その5231形が非冷房のまま早々と廃車になったのに対し、こちらは東芝製電機子チョッパ制御の試作車として改造され、冷房改造も行われた。
      • 2両のみという少数派形式だったというのも幸いしたのかも。
  3. 1995年の阪神・淡路大震災で被災し廃車となった。
  4. 阪神で日除けにアルミ製鎧戸を使った最後の車両だった。
    • 形状は阪急のそれとは異なっていた。

5201形

元祖青胴車
  1. ジェットカーの量産タイプ。
    • 両運転台の5101形に対し、こちらは片運転台。
  2. トップナンバーの2両は試験的にセミステンレス車体が採用され、「ジェットシルバー」と呼ばれた。
    • 以後阪神では9000系までステンレス車の登場がなかった。
  3. 当初直角カルダンだったが、廃車直前に台車交換が行われ、同時に中空軸平行カルダン駆動となった。
    • 交換された台車、主電動機は5001形(2代目)に流用され現役である。
  4. 製造時期は急行系の3501形と同時期だが、高加減速で酷使されたのが災いしたのか冷房改造されず5001形(2代目)に代替され廃車された。

5231形

  1. 阪神では最後の非冷房車だった。
    • そのため廃車は比較的早かったが、台車とモーターは5131・5331形に流用され現役。
  2. 廃車後、比較的新しかった車体は高松琴平電鉄や京福電鉄(福井支社)に譲渡された。
    • 京福電鉄に譲渡された車両の一部は連結面に運転台が新設され両運転台となった。

5261形

  1. 阪神7801形(1次車)をベースにした青胴車。
    • それで、雨どいが露出している。
  2. 震災後は5311形よりも早々と全廃となった。
  3. ラスト4両(5271~5274)は青胴車では初の冷房車。
    • 車体は7101形(後の2000系)をベースとしている。
    • 1977年に5001形が登場するまでの7年もの間青胴車では唯一の冷房車だった(5271~5274は1970年登場)。
      • それなのに冷房改造車である5311形より先に引退した。
    • 一時期青1色に塗られていたことがある。
      • 阪神系列のジャズ・クラブ「ブルーノート大阪」の広告電車だった。
      • 画像見てきたけど、どう見てもブルートレインにしか見えなかった。
  4. 雨樋が露出した前期タイプは引退の時にさよなら運転が行われたが、通常の営業運転ではあり得ない6両編成で運転された。
    • 営業運転は勿論、試運転や貸切を含めても、青胴車が6両編成で運転されたのはこの時だけ。
    • 一方、後期タイプはさよなら運転をせずに引退した。

5311形

阪神最後の方向板使用車両
  1. 普通用車両で1編成だけサボ付きのものがある。
    • 確か西大阪線のジェットカーだっけ?
    • 本線でも、走っています。
    • しかも、方向幕付き車と連結しています。
      • 相方の方向幕は前側面共「普通」だけ。前面にサボ掲示して走行。
      • この方向幕はまさに「宝の持ち腐れ」。
        • 片方のユニットが方向幕無しだと、そちらから方向幕有りのユニットの幕を切り替えれなかったから仕方なく。流石に回送とか試運転はちゃんと幕を切り替えていたが。
  2. 4両が製造されたが、2両はずっと前に廃車されている。
  3. 普通系最後の方向幕未装備形式。
    • 普通系どころか、阪神最後の方向幕未装備形式だった。
  4. 後継となる5550系がデビューしたため2010年10月に引退し、同月中に解体されました。
  5. 5151形と同様、当初は増結用として登場した。
    • その後も5151形と同様に電機子チョッパ制御の試験車両として改造されたが、こちらは三菱製の機器を使用した。
  6. 車体は5261形初期車に近いが、前面の雨樋は露出していない。
  7. 当初は2両単独運転できていたのにどうして、単独不可化したことか。
    • いっそのこと方向幕の新設をして、武庫川線の代走にも使えればと思った(ワンマン機器有で)。
      • 確か武庫川の変電所を改良しないと、ジェットカーや1000系2連は営業運転できないんじゃなかったっけ?あと武庫川線用のサボがあったと思うから方向幕なんて付けなくていい。それ以前に武庫川線用はもう予備いれても十分な本数を確保してるからそもそも要らない。
        • ワンマンでドアブザー付けるときは方向幕は後付に改造されているはず(サボはなし)
    • 出来なくなったのは1両単独走行だけではないか?確か廃車されるまで2両単独走行は出来たはず(今本線にて営業運転でやる事はないが)。そもそも大阪側の運転台はそのまま残ってたし。
      • ていうか、運転台撤去など事実上の4両固定化改造したのは5001形(2代)・5131形・5331形の3形式だけ。それ以外は中間に入っても運転台が残されたので、4連を組成しても2両で営業運転させる事はできた(組成は実質固定化されていたけど)。
      • その証拠に、震災で神戸側の併結相手を失った5269-5270は、それまで大阪側5269号車の運転台を営業運転で使用していたのを、新たな併結相手が大阪側にしか運転台のない5143-5144だったので、代わって神戸側5270号車の運転台を営業運転で使用した。運転台が残ったままだったからできたこと。
  8. 5301形がないのに5311形になったのは本系列が登場した当時下3桁の番号が既存車と重複しないように配慮されたため。
    • この規則は1970年に7001・7101形が登場するまで適用された。
    • 本系列の場合、赤胴車に3301形があったことからこれと重複しないようにしたため。

阪神電気鉄道
阪神本線 なんば線 車両赤胴車青胴車
直通特急 阪神バス 阪神百貨店