もし日本が連合国側、ソ連が枢軸国側で参戦していたら
もし第二次世界大戦開戦前に、日本の松岡洋右外相が日米諒解案を受け入れ、かつ独ソ不可侵条約が破られなかった場合、大戦中~戦後にかけてどういった歴史が展開されていたでしょうか?
戦史全般
- 両陣営の主な構成国は、
- 連合国…アメリカ合衆国、イギリス、日本、フィンランド、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、自由フランス、満州国、中華民国南京国民政府+ベネルクス三国・ポーランド・ノルウェー・チェコスロバキアの亡命政府
- 枢軸国…ナチス・ドイツ、ソヴィエト連邦、イタリア、抗日民族統一戦線、ハンガリー、ルーマニア、ヴィシー・フランス
- 日本軍において、神風特攻隊が編成されることは無かった。
- アメリカにおいては、中国系住民が敵性国民として迫害される憂き目に遭うこととなったが、人口が多すぎたことから、日系人の様な強制収容が行われることはな無かった。
- アメリカが日本と反共戦線を敷くルートになりそう。
- 戦後は史実のイギリス的な立ち位置かな?
アジア戦線
- 太平洋戦争が起こることは無かった。
- 戦後、東南アジア諸国が独立するのは史実より遅くなっていた。
- フィリピンに至っては、現在でもアメリカの自治領だったかもしれない。
- フィリピンは確か1944年に独立する予定だったらしい、が実質51番目の州扱いはされてただろう。
- フィリピンに至っては、現在でもアメリカの自治領だったかもしれない。
- 戦後、東南アジア諸国が独立するのは史実より遅くなっていた。
- 日中戦争においては、日本がアメリカから武器の貸与や義勇軍の派遣といった支援を受けていたことから、抗日民族統一戦線は史実のイタリアより早い時期に連合国に降伏していた。
- 中国系の志願兵から成る情報部隊が創設され、中国戦線に派遣されていた。
- 途中で蒋介石が単独で日本との講和を申し出て、日本と手を結んで毛沢東の共産党軍を打ち負かし、ちゃっかり準戦勝国を名乗ろうとしていたかもしれない。
- むしろ、ナチスとの戦いで消耗していないソ連兵が大挙して押し寄せ、関東軍を蹂躙して朝鮮半島まで赤く染める可能性の方が高い。
- 対日参戦は早まっていた、というか最初からソ連軍は満州に侵攻。
ヨーロッパ戦線
- 史実で太平洋戦線に派遣されていた日本軍の部隊は、「援欧部隊」としてヨーロッパ戦線に派遣されていた。
- 無論、ノルマンディー上陸作戦にも参加していた。
- 遣欧艦隊の戦艦大和武蔵がビスマルクやノルマンディーの枢軸軍に46センチ砲の雨を降らせていたのだろうか。
- 無論、ノルマンディー上陸作戦にも参加していた。
- アメリカにおいて、第442連隊戦闘団が創設されることはなかったかもしれない。
- スウェーデンでは、史実で連合・枢軸の各陣営に義勇兵として志願した若者が掲げていた「ナチズムを打倒する為の自由と正義の闘い」と「共産主義との闘い」といった対立軸が発生しなかったことから、開戦当初から連合国の一員となっていたかもしれない。
- 逆に、スペインとポルトガルでは史実では中立ながらファシスト的な政権が成立していたため、枢軸国として参戦していたかもしれない。
- 戦後、カレリア共和国とコラ半島はフィンランドに割譲されていた。
- 1944年7月20日に「黒いオーケストラ」によるクーデターが成功していたら、ドイツが単独で連合国と講和していた。
- 場合によっては、ソ連に宣戦布告を表明していたかもしれない。
- 独ソ戦が無かったことから「スターリングラード」という地名がここまで有名にならなかった。
- せいぜい「スターリンの個人崇拝政策の悪例」としてたまに取り上げられる程度だった。
- 史実より早く「ヴォルゴグラード」と改名されていた。
- もしくは、ソ連崩壊により帝政時代の「ツァリーツィン」に戻していた。
- ナチスはソ連と事を構える必要がなく、西部戦線に戦力を集中できるため、ノルマンディー上陸作戦は失敗に終わっていただろう。
- ナチスドイツは、パリ陥落の後はイギリス攻略に専念。ソ連は、日本に宣戦布告して満州攻略。イタリアは、バルカン半島の後は、北アフリカを攻めていた。
- アフリカにある英仏の植民地は、北はイタリア、南はドイツで分割。中東は、ソ連が占領していた。
戦後
- 連合国が勝利していたことから、戦後冷戦が起こることは無かった。
- 朝鮮戦争もベトナム戦争も起こることは無かった。
- ソ連・中華人民共和国・北朝鮮といった「ならず者国家」が存在しなかったことから、世界的にも軍縮の流れが進んでいた。
- テロ組織との非対称戦争が既に1950年代から始まっていたかもしれない。
- 戦後処理を巡って2大国(例えば米英)が対立して結局冷戦構造になってしまう可能性もある。
- この場合、日本・イギリス陣営vsアメリカ・フランス陣営のようになるのか?
- 国際連合の常任理事国は、アメリカ・イギリス・日本・フランス・(汪兆銘政権の後継である)中華民国で構成されていた。
- 日本では、戦後も大日本帝国憲法が適用され続けたが、緩やかに史実の様な体制へと変貌していった。
- 史実とは逆に、右派が護憲を主張していた。
- だがそれでも最低一度ぐらいは改憲してそう。
- 徴兵制は戦後も継続されたものの、欧米諸国が徴兵制を廃止した1980年代に廃止された。
- 史実とは逆に、右派が護憲を主張していた。
- 朝鮮と台湾は、戦後暫くの期間を経てから独立していた、若しくは総督府を改編して史実のイギリスにおけるスコットランドや北アイルランドの様な自治政府が設置されていた。
- 戦後の日本を含めた各国の歴史教科書では、第二次世界大戦を「正義の連合国が悪の枢軸国を打倒した戦い」といった記述がされている。
- 「民主主義国家vs独裁国家」の戦いとされる。
- 「自由主義国家vs全体主義国家」では。
- 「ソ連でもユダヤ人は弾圧されていた」という事実がもっと知られていた。
- 「民主主義国家vs独裁国家」の戦いとされる。
- ナチズムだけではなく、共産主義も世界史における黒歴史となっていた。
- ロシアを含めた各国で共産主義を禁止する法律が制定され、「鎌と槌」もハーケンクロイツと同様の扱いを受けていた。
- 日本共産党も存在しなかった。
- 戦後の学校教育の現場においては、日教組による自虐史観教育が行われることも無く、逆に田母神俊雄の様な歴史観を持つ人間を育成する歴史教育が行われていた。
- 日本共産党も存在しなかった。
- スターリンは、ヒトラー以上に極悪人扱いされていたかもしれない。
- 社会主義運動全体が弱体化してしまい、レーガン・サッチャー・中曽根の時代に世界の潮流はガチガチの新自由主義になっていたかも。
- 郵政や道路公団は1980年代には民営化していた。
- 戦中の統制の流れで生まれた国民皆保険、母子保健法、食糧管理法などはそもそも存在しなかったかも。
- 国鉄民営化もおそらく史実よりもっと早く行われていただろう。
- その場合、21世紀に入ってから、社会主義運動がある程度見直されるようになっていた。
- ロシアを含めた各国で共産主義を禁止する法律が制定され、「鎌と槌」もハーケンクロイツと同様の扱いを受けていた。
- 史実の1991年に起きたソ連崩壊が、戦後すぐに起きていた。
- それでもドイツは、東西に分断されることが無かったため、史実通りアメリカ・日本に次ぐ世界第3位の経済大国の地位を築いていたことに変わりは無かった。
- アジアにおいては、政治・経済・軍事の全方面において日本が絶対的な盟主となっていた。
- それを妬んだ米英仏によって戦争に引き込まれる??
- 中国大陸においては、中華民国南京国民政府(汪兆銘政権)・満州国・モンゴル・東トルキスタン・チベットが支配する領土以外は、現在でも嘗ての連合国の植民地となっていた。
- 蒋介石が日本と講和していた場合は、上述した地域は連合国の傀儡政権としての国民党政権が統治する国家が成立していた。
- 90年代後半(史実の香港返還のあたり)ぐらいになってようやく中華民国に返還される。
- むしろ遅くとも70年代には返還されていると思う。
- 手塚治虫の「アドルフに告ぐ」では、日本とドイツという二つの祖国の間で葛藤するアドルフ・カウフマンの姿が描かれていた。
- 「Axis Powers-ヘタリア-」では日本とロシアが逆になる。中国はあまり変わらないかも。
- アドルフ・カミルはイスラエルに移住すること無く、戦後も神戸でパン屋を営んでいた。
- 史実よりは、世界は平和になっていた。
- 連合国による資本主義の押し付けが敗戦国民の不満を生み、ネオナチ過激派や共産原理主義者によるテロリズムを招いていたかも。有史以来続く戦争がそう簡単に収束に向かうとは思えない(当然収束してほしいけどね)。
- あまりにも「勧善懲悪」的な構図になりすぎていることから、何らかの陰謀論が囁かれる。
- その主体はおそらくアメリカとされる。
- ここまで連合国が勝つこと前提で話が進んできているが、前述のとおりソ連とナチスがユーラシア大陸を支配下におさめ、自由主義陣営がアメリカ大陸、イギリス、日本(+その他亡命政府)くらいしか残らない可能性も十分ある。
- 日本がソ連に負けていた場合、東北および新潟県以北は(場合によっては関東地方も)ソ連に占領され、ソ連の傀儡政権である社会主義国になり、占領を免れたほうの日本の首都は京都に戻っていた。
- そして今でも南北(または東西)日本の再統一は実現していない。
- こうなると完全に暗黒世界だ。果たして冷戦のように40年程度で終わるんだろうか?