微生物

2021年8月7日 (土) 17:57時点におけるメイベルラビット (トーク | 投稿記録)による版
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独立項目・関連項目

アメーバ

  1. 形が変る。
  2. 餌を包み込むようにして食べる。
  3. 環境が激変するとアメーバ同士がくっついて群れで逃げようとする。
  4. アメーバ赤痢は別種類。
    • アメーバ赤痢は餌をとる最大の単細胞生物らしい。

ウェルシュ菌

  1. 腸内にいる悪玉菌。
  2. 肉が好き。
  3. タンパク質やアミノ酸を分解してアンモニア、インドール、スカトール等を作り出す。
    • ウンコが臭くなる原因物質。
      • いわば毒物。血液に溶けて全身を廻って肌荒れやガン化の促進をしたりする。
        • 最後は肝臓で分解・無毒化するしかない。肝臓の負担が増えて肝炎になることも。
  4. 敵(人間の味方)は乳酸菌やビフィズス菌。腸内の陣取り合戦を続けている。
    • 乳酸菌は乳酸で、ビフィズス菌は酢酸で攻撃してくる。

結核菌

  1. 労咳。
    • 一番有名な患者は沖田総司かも知れない。
  2. 結核をおこす。太平洋戦争前は最も恐れられた伝染病。
    • 肺の組織に穴を開けてしまう。その穴に別の菌が住み着くこともある。
  3. 現在でも患者が出る。
    • 現在でも結核閉鎖病棟がある。
    • 治療では三種類の薬を飲む。
      • 呼気から結核菌が居なくなっても半年間は治療を続けなければいけない。そうしないと再発することがある。
        • 治療を中断すると薬に対する耐性結核菌となる。薬による治療が困難になって最終的に肺を切り取る羽目になる。
          • 肺を切り取ると普通の呼吸が出来なくなって酸素を吸入しなくてはならなくなる。
            • 常に酸素ボンベを持ち歩かねばならないので、行動が制限される。
  4. 肺に入るだけでなく、骨に入ると脊椎カリエスを腎臓に入ると結核性腎炎をおこす。
  5. BCGで予防する。
    • BCGによる免疫の有効期間は10年~15年。つまり20歳過ぎたら無効になっている。
      • BCGの目的は子供が罹ると重症化する結核性髄膜炎を予防するため。一生大丈夫じゃ無いぞ。
  6. 環境が適さないと休眠する。
    • 若いときに罹患しても症状が出ずに、年を取って体力が衰えたら暴れだすこともある。
  7. 古い病気と思われがち。
    • 会社の健診で胸部レントゲン写真を撮る理由の一つでもある。
      • 健診の無い派遣社員やフリーターが罹患することが多い。
        • 泊まれるマンガ喫茶やインターネットカフェで広がったことがある。
  8. 病状は感染 →発症 →排菌という経過をたどる。
    • 実は感染しても発症するのは10%程度らしい。人間の免疫力は凄いな。

黄色ブドウ球菌

  1. 名前の由来は顕微鏡で観察したときの姿から。
    • 別に菌自体が甘くて美味しいわけではない。
  2. 院内感染で問題になる菌だが菌自体はごく普通に存在する。
    • 当たり前の如く手にもいるらしい。
  3. 食中毒の原因菌になることもあるが、お腹で菌が増殖するわけではないらしい。
  4. ペニシリン発見のきっかけはこいつの増殖が青カビに阻まれたためだったらしい。

酵母菌

  1. 糖を分解してエタノールと炭酸ガスをだす。
    • そのためアルコール醸造やパンの発酵に不可欠。
  2. 醸造酒では最大15%のアルコール濃度が限度。それ以上は酵母自体が殺菌されてしまう。
  3. 各酒蔵や醸造所には各々独自の酵母菌が住み着いている。これが味わいの違いになる。
  4. エビオスはビール発酵後の酵母菌を固めたもの。栄養価は高い。
  5. 優秀な菌種は乾燥されて販売される。

コレラ菌

  1. 法定伝染病
  2. 激烈な下痢を発症させる。
    • 患者は手当てしないと脱水症状で死んでしまう。
  3. 江戸末期に外国から流入した。
    • 当時は「コロリ」と呼ばれた。コロリと死んでしまうから。
  4. アジア型とエルトール型がある。
    • アジア型の方が毒性が強いと言われている。
  5. 海水が好き。
  6. 長い一本の鞭毛で泳ぎ回る。
  7. 2018年ごろに流行った豚コレラ(後に豚熱と改名、ヒトには感染らない)はこれとは全く無関係らしい。
  8. 実は腸炎ビブリオとは親戚関係にある。

サーモフィルス菌

  1. ヨーグルトの種その2
  2. 乳糖から乳酸を生成する乳酸球菌の一種。
  3. ブルガリア菌と助け合って牛乳を発酵する。

赤痢菌

  1. 血液や粘液の混じった真っ赤な下痢便(粘血便)を排泄することが名前の由来である。
  2. コレラや腸チフスと並び、法定伝染病に指定されている危険な細菌。
  3. ベロ毒素という猛毒を産生する。
    • こいつが大腸に出血性の重い炎症を引き起こす他、腎臓や脳に大きなダメージを与えることがある。
    • 何故かベロ毒素を持った大腸菌も存在する。
  4. 日本人の志賀潔先生が発見したため、志賀菌とも呼ばれている。
  5. 赤痢アメーバとは全く別の生物である。

大腸菌

  1. お腹の中にいる厄介者。
    • でも消化を助けてくれる心強い味方でもある。人間の共生生物と表現されることもある。
  2. 海水浴場を遊泳禁止にしてしまう。
  3. 生物学発展の立役者でもある。
    • 遺伝子組み換えが簡単で、増殖も非常に楽なので、ウイルス研究には欠かせない。大腸菌をウイルスに感染させて、研究に必要な分だけいくらでも増殖させてウイルスを採集できる。
  4. どういう訳か赤痢菌のDNAを取り込んでベロ毒素を放出する病原性を獲得してしまった菌もいる。
    • O157が有名。細菌性赤痢と同様に法定伝染病に指定されている。
      • こいつのせいで生の牛肉が食えなくなった。

多剤耐性菌

  1. MRSAが有名。
    • MRSAは「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」の略。
      • MRV「バンコマイシン耐性腸球菌」というのもいる。
  2. 「多剤耐性菌」という特定の種類の細菌がいるわけではなく、複数の抗生物質が効かない細菌の総称。
    • 例えるなら「害虫」とか「毒キノコ」とかみたいな、人間への影響から判断した分類。

ツリガネムシ

  1. 名前の通り釣鐘と紐の様な形をしている。
  2. 釣鐘部分に繊毛があり、これで水中の餌を濾しとって食べる。
  3. 下水処理場の主役。汚泥をパクパク食べて浄化する能力は有名。
    • 小学生が見学に来るとよく紹介される。そのため、子どもたちが初めて知る原生動物の名前の定番。
  4. ハリガネムシとは似て非なるもの。

チフス菌

  1. 法定伝染病
  2. 発疹チフス、パラチフス、腸チフスのうち、腸チフスを発症する。
    • 発疹チフスはリケッチア、パラチフスはパラチフス菌が発症させるので別の病気。
  3. サルモネラ菌の仲間。
  4. 一番有名な保菌者は「チフスのメアリー」

納豆菌

  1. 水戸市の生命線の作成者
  2. 酒蔵の人は日本酒を仕込む期間は納豆厳禁。食べたら仕事場に入れない。
    • 酒米を糖化するときに必要な麹を駆逐して、酒米を腐らせてしまう。
      • 麹屋という麹を作る専門業者の子供は納豆の存在すら知らないことがあるらしい。
  3. ビタミンKを産生する。
  4. 「ねじ」とコンビを組んでいるわけではない。
  5. 耐熱性がある。稲わらと共に煮られても生きている。
  6. ナットウキナーゼという酵素を分泌。
    • てっきり日本語の「納豆菌」を酵素っぽく言ったのだとばかり思っていた。「ナットウ」は日本語だが、「キナーゼ」というのが酵素の名前だった。
      • 血栓を溶かす働きがあるそうだが、だからと言って不健康な生活を推奨している訳ではないぞ。
  7. 実は猛毒の炭疽菌の仲間。芽胞を作り、冬眠状態で何万年でも生き延びるらしい。
    • ただし、ヒトの腸内では善玉菌として働き、ブドウ糖を好んで分解し、ダイエット効果もあるとか。
    • 芽胞の状態では保存も効く為、それを利用してサプリメントとして販売されている。

乳酸菌

  1. 体に良いらしい。
    • お腹の中に留まって住み着く定住タイプとお腹の中を通過するだけの放浪者タイプがいるらしい。
  2. アルコール醸造の敵。
  3. ヤクルト・明治乳業・新ビオフェルミンの生命線。
  4. ピロリ菌を駆逐するタイプがいるらしい。
    • LG21菌は極めて酸に強く、胃の中でピロリ菌すら倒す。
  5. 大腸の中では大腸菌を初めとする他の菌と陣取り合戦を繰り広げている。
    • 実は少数派。善玉菌の99.9%がビフィズス菌で、残り0.1%が乳酸菌。

破傷風菌

  1. ボツリヌス菌に迫る毒性の強さ。死亡率も高い。
  2. 嫌気性であることもボツリヌス菌と同様。だから浅い傷なら大丈夫だが、深い傷を負うとその奥で繁殖を始めて破傷風を引き起こす。
    • 重傷を負う確率が高く、手当も遅れることの多い戦場などが危ない。
      • 危なくない戦場・・・ってあるのかな?
      • 昔の手足の銃創は手足を切り落とす治療法の原因。

ビフィズス菌

  1. 乳児の腸内細菌の90%はビフィズス菌だが、その後激減し、成人を過ぎるとおよそ10%未満になる。
    • 某大食いギャルの腸内細菌は、何と50%がビフィズス菌だったとか。太らない理由があるかも知れない。
  2. 言わずと知れた、善玉菌の代表。悪玉菌、病原性大腸菌、癌からも体を守る、大腸の警察。
  3. 食物繊維とオリゴ糖が大好物。
  4. 通常、人体にしか生息しない。外から摂ろうとしても、基本的に胃酸で死滅する。通常は、錠剤により補給する。

ピロリ菌

  1. スピロバクターピロリ。
    • ヘリコバクターピロリの方が名が通っているのでは?
  2. 胃潰瘍の原因。
  3. 強酸性下でも生きられる。
    • 細菌学界の権威が「胃の中で生きられる菌がいるわけねーがや」と言ったために存在が否定された。
      • 研究者は存在を証明するために自分から菌を飲んで罹患してみせたらしい。結構マッドなお方だと思う。
    • 強酸性の胃液を中和するためにアンモニアを分泌する。
      • このアンモニアが胃粘膜を傷付けて胃潰瘍になる。
  4. 衛生状態が悪い時代に育った年配者の保菌率が高いらしい。

ブルガリア菌

  1. ヨーグルトの種その1
  2. 国際規格で、ヨーグルトの種となるのはブルガリア菌とサーモフィラス菌と決められている。
  3. 食べても胃酸で死ぬが、死んだ状態でも善玉菌の餌となり、同じ効果がある。
  4. 牛乳に一定量のヨーグルトを入れ、40℃で5時間程度温めると、ヨーグルトの完成。

ボツリヌス菌

  1. 世界史上最強の毒「ボツリヌストキシン」をもつ。(破傷風菌の「テタノスパスミン」とどちらが強いかは分からない)
  2. 「乳児に蜂蜜を与えてはならない」は、これが原因。
  3. 恐ろしいことに、これを顔に注射する美容整形があるらしい。
    • 本来は「眼瞼痙攣」、「片側顔面痙攣」、「痙性斜頸」という症状にしか使えないものらしい。
    • 「ボトックス」がこれですよ。憶えておきましょう。
      • 正確に言うとA型からF型(ぐらい)まであり、人を殺すのは西洋のA~D型、皮膚に注入するのは東洋のE、F型
  4. 芽胞というものを形成するため、一度煮沸した程度では完全に死滅させることができない。
    • 高圧蒸気滅菌:120℃・2気圧・2時間がベタ。
  5. かつて、九州の某県の某特産物の真空製品で食中毒事件があった。
    • 真空パックだからと安心していたのだが、ボツリヌス菌は嫌気性のため、空気がないとかえって喜んで繁殖してしまう。
  6. ドラマ「特捜最前線」でボツリヌス菌を題材にしたエピソードがあった。
  7. 雑誌の読者投稿コーナーの片隅に生息していることがある。

緑膿菌

  1. 日和見感染。
  2. 最近耐性菌が出現している。
    • 殺菌効果のある石鹸でも平気だった。
      • 看護婦が使う殺菌用固形石鹸で病院内に蔓延したことがある。
        • 固形石鹸自体、最近の医療現場では使われないらしい。
      • この蔓延事件の後には、液体エタノールの殺菌剤が主流になった。
        • お陰で看護婦の手荒れが酷くなったらしい。
  3. こいつ自体は自然な状態ならどこにでもいるらしい。

レンサ球菌

  1. その名のとおり、鎖のように繋がった形で成長する。
  2. 語源はもちろん「連鎖球菌」なんだが、なぜか「連鎖」をカタカナにする。
    • 理由の定説はないらしい。大腸菌を「ダイチョー菌」と書くようなもの。
    • ブドウ球菌を「葡萄球菌」と書かないからじゃないかという説もあるが、ブドウは一般名もカタカナ表記が普通だし。
  3. 扁桃炎、とびひなどの原因菌。
  4. 溶血性レンサ球菌は、劇症型溶連菌感染症の原因で、多臓器不全に至るコワいやつ。
  5. 腸内の日和見菌の一種でもある。神経伝達物質を作るらしい。