「基本情報技術者試験」の版間の差分

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#*もっともこれは受験者個人の得意(または不得意)な分野にもよるのだが…。
#*もっともこれは受験者個人の得意(または不得意)な分野にもよるのだが…。
#**ちなみに筆者(IT系専門学校出身、基本情報合格済み)にとっては、宅建や簿記2級の方がずっと難しいと思った…。不動産の関係者にとっては宅建が、経理学校の出身者にとっては簿記2級が簡単に感じるのだろう。
#**ちなみに筆者(IT系専門学校出身、基本情報合格済み)にとっては、宅建や簿記2級の方がずっと難しいと思った…。不動産の関係者にとっては宅建が、経理学校の出身者にとっては簿記2級が簡単に感じるのだろう。
#**個人的には宅建≒簿記2級>FEというイメージかな。FEは午前免除と表計算のおかげで敷居が若干低くなったイメージです。
#大学の情報系の学科の場合、たとえそこが[[Fランク大学|F欄]]であっても、卒業する時点ではみんなこの試験に合格できるくらいの実力は持っていると言われている。
#大学の情報系の学科の場合、たとえそこが[[Fランク大学|F欄]]であっても、卒業する時点ではみんなこの試験に合格できるくらいの実力は持っていると言われている。
#*この試験の前身の第二種情報処理技術者試験では、「高校卒業程度の一般常識を有するプログラマー」を対象者像として想定していた。しかし現実問題、これを額面通り捉えると明らかに違和感が大きく(ガチの高卒者で第二種に合格できる人間はほとんどいない…)、実質的には大学初級レベルの資格と言われていた。
#*この試験の前身の第二種情報処理技術者試験では、「高校卒業程度の一般常識を有するプログラマー」を対象者像として想定していた。しかし現実問題、これを額面通り捉えると明らかに違和感が大きく(ガチの高卒者で第二種に合格できる人間はほとんどいない…)、実質的には大学初級レベルの資格と言われていた。

2021年10月24日 (日) 16:38時点における版

基本情報技術者試験の噂

基本情報技術者試験の合格証書
  1. 基本情報技術者試験は新人のプログラマーや情報系の大学生には「とりあえず取っておけ」と言う資格の一つ。
    • 情報系の学科の出身者が多いが、最近では文系学部出身の受験者も少なくない。
    • 基本という名前ではあるが、それでも合格率は20%程度しかなく、難関国家資格の一つ。
      • 曲がりなりにも情報系の大学の1~2年次で学習するような内容が出題されるから、国公立大学や早慶上理GMARCH関関同立クラスの難関私立大学に通っているような学生でも、舐めてあまり勉強しないで受験すると普通に落ちてしまう程度には難しい。
      • 高校生でこれに合格できたら新聞に名前が載るレベル。
        • 偏差値50程度の工業高校や商業高校で在学中に基本情報に合格出来たら「割と勉強できるキャラ」、偏差値40程度の高校なら合格出来たら(あくまでその学校内では)「スーパーエリート」という扱いらしい。
      • 基本情報技術者試験の難易度を公的検定試験で換算するなら2級クラスだと言われることが多い。
        • 表計算が無かった頃の合格率は10%台だった。公的検定の1級ほどの難易度ではないにせよ、2級よりは難しいと言われることが多かった。
      • 基本情報の合格を目指すならば(よっぽどITに適性がある人を除いて)最低でも3か月程度の勉強期間を見積もったほうが良い。6か月も(真面目にやるという条件付きだが)勉強すればほぼみんな合格できると思う。
        • なおこの6か月というのは、資格試験全体で見れば比較的長いほうの部類ではある。(とはいえ、より上位の試験は年単位の勉強になってしまい、さらに量が増えるわけだが…)
    • ただしIT業界では入社3年目までに基本情報を取得できなければ、資質を疑われてしまうことも、、、、、
    • 一応プロ向けの試験なんで、アマチュア向けのセンター試験の情報関係基礎よりは難易度が高い。
    • 基本情報の難易度を似たような民間検定と比較すると、情報処理技術者能力認定試験1級(株式会社サーティファイが実施している試験)や情報技術検定1級(工業高校生が受けるやつ)とは同じくらいで、情報検定(J検)の情報活用試験1級や情報システム試験、全商情報処理検定1級(商業高校生が受けるやつ)よりは高いと言われている。
      • これを踏まえると、基本情報≒サーティファイ1級≒情報技術検定1級>サーティファイ2級≒全商情報処理検定1級≒J検システム>ITパスポート試験>J検活用1級という感じである。
    • 全くの知識ゼロの状態からスタートした場合、基本情報に合格するために必要な勉強時間は200〜300時間と言われている。
      • 事前にITパスポートを取得しておいた人の場合、これの半分くらいまで短縮することも可能である。
  2. 基本情報技術者試験の午後はアルゴリズムとプログラミングが必須問題であり、難易度も高く配点も大きい。
    • ただしマークシートなので適当に選んでも数問程度は正解できるのがまだ救いか。
    • プログラミングはC言語、Java、Python、アセンブラ、表計算ソフトの中から1つ選択して解答する。Pythonは最近追加。昔はCOBOLがあったが廃止された。
      • 実は試験に出題される言語のチョイスは時代の流れに合わせて変えられている。Pythonを追加する代わりにCOBOLを廃止したのも時代の流れ。ちなみに昔の第二種情報処理技術者試験にはALGOL、PL/I、FORTRANもあった。
      • Pythonは構文が非常に単純(JavaのclassやC言語のmain関数が不要など)だが、新しい分過去問演習がしにくそう。
    • アセンブラはCASLという架空の言語が出題される。
      • 構文が単純であり、覚えることも少ないため、人によっては表計算より簡単という噂も。
    • 表計算は簡単と思われがちだが、マクロ(アルゴリズム)の問題があり、問題文も長いため、意外と難易度が高い。
    • 実はプログラマー向けの唯一の国家資格である。応用情報などでは必須問題じゃないため。
    • セキュリティも必須解答だが、こちらは難易度があまり高くないため心配ない。
    • 初心者はプログラミング言語の問題には手を出すなと言われている。
      • 初心者は表計算かCASLがオススメとよく言われる。しかしこの2つを解く場合でも、アルゴリズムの知識はやはり必要にはなる。
  3. 基本情報技術者試験には午前免除制度がある。特定の学校に通っている人は修了試験に合格すれば、一定期間、午前科目が免除される(午後のみ受験でOK)という仕組みである。
    • 自動車の運転免許で例えるならば、実技は教習所で修了して、試験会場では学科だけ受ける、みたいな感じである。
    • 社会人でも利用できなくはないが、講座の受講料は結構高い。
    • ただし午前免除にはデメリットもある。修了試験を丸暗記で突破した人は午後の長文問題で苦戦する可能性が高い。また、午前免除を使って基本情報技術者試験に合格した人は応用情報でかなり苦労するらしい。
    • この認定講座、ほとんどは情報処理系の専門学校で実施されている。だから多くの情報系の専門学校では学生に積極的に基本情報を受験させる。
      • 俺が通っていた専門学校では情報系の学科の学生は全員強制受験だった。そのためやる気のない者も相当受けさせられている。
        • うちの専門学校(2年制)では卒業までに基本情報に合格できたのは(俺含め)クラスの上位3割以内の人間だけだった。卒業までに3回受験できることを考慮すれば、1回あたりの合格率で言えば全国平均よりも低い。
    • 一部の大学(主に情報系や経営学部など)でも認定講座が開設されている場合がある他、稀に工業高校や商業高校でも認定講座を受講することができる場合がある。
      • 基本情報の午前免除の講習を開設している大学はFランク大学ないしその一歩手前のレベルである場合がほとんどなのだが、時々、はこだて未来大学中央大学東邦大学立命館大学などの難関大学でも講習を受けられる場合がある。
      • 基本情報の午前免除の講習を受けられる工業高校や商業高校は、(あくまで実業系の高校としては)県内トップレベルの名門校である場合が多い。そりゃそうだ、基本情報自体はそこそこのレベルの難関国家資格だし。
    • 一部の通信講座でも認定講座を実施している場合がある。(スタディング、フォーサイト、大原、ITEC、TACなど)
  4. 昔は第二種情報処理技術者試験と呼ばれていた。
  5. 実は表計算は元々は基本情報技術者試験には出題されておらず、初級シスアドという昔あった別の試験区分から移行してきた分野である。
  6. 2009年以降はストラテジと呼ばれるビジネス系の分野が午前で出題されるようになり、多くのエンジニアを泣かせることになった。また、午後の選択問題でもストラテジが出題されるようになった。
    • これも元々は初級シスアドで重点分野となっていた。
      • このため、現役のエンジニアやプログラマーの場合はむしろ午後より苦戦するとのこと。
    • ただしこのストラテジと表計算のおかげで、文系でも比較的合格しやすい試験になった、とも言える。
  7. 中途でIT業界を狙う場合はこの資格がほぼ必須と思って良い。
    • 大手企業だと新卒であっても入社前にこの資格の取得を義務付けている場合がある。
    • 公的機関(官公庁、警察、自衛隊など)の情報系の部署だと、この試験またはより上位の区分に合格していることを採用条件として課している場合が多い。
      • だが、これは言ってしまえば「応募にあたって基本情報技術者の資格が必要」(基本情報を持っていない人はそもそも採用試験を受けること自体が許されない)という意味であり、特別有利になるような話ではない。他の受験者と同じく各自治体が実施する公務員採用試験に合格する必要がある。
    • 不動産業界でいう宅建士と似たようなポジションの資格である(どちらかと言えばその業界の新人向けの資格である点と、合格難易度的に簡単すぎず難しすぎないという点で)。ただし宅建士は業務独占資格、基本情報はあくまで国家検定であるという点が異なる。
  8. ITパスポートは参考書が1冊で済むが、この試験だとそうもいかない。午前巻・午後(アルゴリズム)巻・午後(プログラミング)巻の最低3冊になるとか。
    • 表計算、CASL、C言語についてはだいたいどこの書店でも販売されているが、Javaのテキストは百貨店か大型ショッピングモールにでも行かないとなかなか手に入らない。
    • 「参考書の著者は誰が良い(わかりやすい)か」がしばしば議論される。
  9. CBTになってからは合格率が50%を超えるようになった。しかし、ペーパー時代に比べて、やる気のない者(記念受験者)が敬遠するようになったという側面もあるため、必ずしもペーパー時代より簡単になったとは言い切れない。
  10. 社会人の合格率は低いが、意外にも学生の合格率は実はそれほど低くない。ITパスポートとは対照的である。
    • 学生はちゃんと勉強してから受験するケースが多いが、社会人は忙しくて勉強時間が確保できないまま特攻してしまうケースが多いというのが理由。
    • また、社会人に有利、学生に不利なマネジメント系やストラテジ系の出題比率が(ITパスポートに比べて)低いのも理由。
  11. 一応、名刺にも保有資格として記載できる資格ではある。
    • ただし本当にギリギリのライン。
  12. 情報処理技術者試験の中で最も受験者数が多い区分である。また、受験者・合格者は20代が多く、平均年齢も全区分の中で最も若い。
    • 先述の通り、学生や若手社員がとりあえず受けるというケースが多いからである。
    • エンジニア志望者はアマチュア向けのITパスポートやセキュマネをすっ飛ばすから、という理由もある。
  13. プログラミングをテーマとした唯一の国家試験であるため、既に基本情報やより上位の区分(応用情報、高度)に合格した人でもリピーターとして基本情報を受ける場合がある。
    • 免許資格ではなく、実質的には検定試験であるため、合格者の再受験は全く問題ない。
  14. 基本情報の午後のアルゴリズムとプログラミング(表計算を含む)は、応用情報や高度の合格者でも満点を取れる人はほとんどいないと言われるほどの鬼門である。この2つの分野に限ればスキルレベル3.5とすら言われているくらいである。
  15. 難易度的には決して簡単と言えるようなものではないのだが、その割に社会的評価は芳しくないため、これを取って満足してしまうのは勿体ない。これを取ったらできれば応用情報や高度まで頑張ってもらいたいものだ。
  16. 試験の略号はFEで、英語名称はFundamental Information Technology Engineer Examinationである。
    • Fundamentalは「基本的」という意味である。
    • 1994年(平成6年)度春期まではProgrammer Examinationという英語名称であり、そのまんま「プログラマーの試験」と訳されていた。
    • 1994年秋から2000年(平成12年)秋までの英語名称はClass Ⅱ Information Technology Engineer Examinationだった。
  17. 1994年春までは午後が記述式だった。同年の秋から完全マークシート形式に変更された。
  18. しばしばIT業界の普通免許と呼ばれることがある。「これに合格できるくらいの知識は持っていて当たり前」という意味で。
    • とはいえ、現実的には現役のITエンジニアでも、ノー勉ないし一夜漬けで基本情報に合格するのは難しい…。
      • もっともこれに関しては「業界の特性上、長時間の残業や休日出勤が多く、勉強時間が確保できない」という理由もある。
  19. ほぼ知識ゼロの状態から勉強して受験する者が多いことから、「(体感的には)応用情報やスペシャリスト系より辛かった」と言う者も少なくない。
    • 実際には応用情報やスペシャリスト系の方が基本情報より難しいのだが、基本情報は主に学生や新社会人が受ける試験であるのに対し、応用情報以上はベテランの受験者が多いためにそう言われていると思われる。
      • とはいえ、基本情報のアルゴリズムが、応用情報やスペシャリスト系の合格者から見ても難しい分野なのも事実ではある。表計算にもマクロがあるし…。
  20. 合格に必要な勉強量は宅建日商簿記検定2級と同じくらいであると言われている。
    • もっともこれは受験者個人の得意(または不得意)な分野にもよるのだが…。
      • ちなみに筆者(IT系専門学校出身、基本情報合格済み)にとっては、宅建や簿記2級の方がずっと難しいと思った…。不動産の関係者にとっては宅建が、経理学校の出身者にとっては簿記2級が簡単に感じるのだろう。
      • 個人的には宅建≒簿記2級>FEというイメージかな。FEは午前免除と表計算のおかげで敷居が若干低くなったイメージです。
  21. 大学の情報系の学科の場合、たとえそこがF欄であっても、卒業する時点ではみんなこの試験に合格できるくらいの実力は持っていると言われている。
    • この試験の前身の第二種情報処理技術者試験では、「高校卒業程度の一般常識を有するプログラマー」を対象者像として想定していた。しかし現実問題、これを額面通り捉えると明らかに違和感が大きく(ガチの高卒者で第二種に合格できる人間はほとんどいない…)、実質的には大学初級レベルの資格と言われていた。
  22. IT系の専門学校の中にはプログラミングの授業や実習が少なく、この試験の対策に力を入れているところも多い。
    • そのような学校の場合、午後の選択問題はC言語やJavaなどではなく、難易度の低い表計算で解くように指導をしていることが殆ど。
  23. 高度試験やベンダー資格(CCNA、オラクルマスターなど)がそれぞれの専門分野に特化した試験であるのに対し、この試験(と応用情報)は浅く広くITについて学ぶ試験である。
  24. 難易度を大学受験で換算するなら、日東駒専・産近甲龍〜大東亜帝国・摂神追桃クラスであると言われている。
  25. IT系資格全般に言えることだが、3年前に取った資格の知識はもう時代遅れ、取ってから5年以上経った資格に関してはほぼ無価値と言われている。一応国家資格なので履歴書には一生書けるけど…。
    • 「ITという変化の激しい分野を取り扱っている」「宅建や電気工事士などと違って独占業務が無い」などの性質から、試験自体の難易度がそこそこ高い割には資格の社会的評価があまり高くなくてコスパが悪いと言われる。
      • そもそもFE自体、エンジニア向けの資格としては最低ランクに位置付けられているからね…。IT業界の新人社員(入社3年以内)が幅広く基礎を学ぶためにはとても良い試験だと思うけど、4年目以降のベテランがFEを取る意味は(頭の体操という以外では)あまり無い。
  26. 正直、午前はともかく、午後はCBTに向いていない気がする…。
    • CBTは確かに基本情報の午前やITパスポート試験のような基礎知識を確かめる問題には向いているのだが、基本情報の午後のような長文読解力・思考力・応用力を試す問題には不向き。実際、随時実施になって(受験者ごとに問題を変えなければならないため)問題パターンがネタ切れを起こしつつあるし、CBT化は完全に失敗だったと言わざるを得ない…。
  27. 業務独占資格ではないので、実務の観点で言えば別に持っていなくても問題ない資格ではある。
    • しかしこの試験に合格できるだけの知識が無ければ、はっきり言ってエンジニアとしては失格である。
      • 少なくとも、この程度の試験ごときに合格できないような奴には、責任のある仕事を任せたくは無いわな。
    • まあ極論を言ってしまえばIT業界は実力主義の社会なのだが、人と資格の話をするたびに「業務が忙しすぎて資格取りに行く暇がないんスよハハハ」なんて苦笑いをしたくなければ、せめて時間を作ってでも基本情報くらいは取りに行った方がいい。(もちろん飛び級して応用情報を既に取っているならこの限りではないけど…)。
      • 逆に言えば、一応は必要最低限の知識を証明できる基本情報だけを取って、後は全く資格を取らなかったという人でも高収入を稼いでいるケースが珍しくない。
  28. この試験に合格したからと言って、大手IT企業にエンジニアとして就職できるなんて思わないほうが良い。
    • 業務独占資格ではないし、(あくまでプロのエンジニア向けの試験としては)レベルが低い試験であるってのもあるが、そもそも大手IT企業の入社試験は旧帝大などの難関国立大学やなどの有名私立大学の出身者が殺到するからである。
      • それに、Fラン大生や専門学校生、工業(商業)高校生ならともかく、国立大学や有名私立大学の出身者なら入社してからでも基本情報くらいは真面目に勉強すれば取れるレベルの資格ではある。
    • また、大手IT企業は応用情報や高度試験の合格者であっても採用される可能性は低い。むしろ大学での成績(大学自体のレベルも考慮)や英語力(TOEICのスコアなど)のほうが重要だったり…。
      • どうしても情報系で評価されることを狙いたいのなら、資格を取ることよりも、プログラミングコンテストなどでの入賞を目指す方が賢明。
    • こう言っちゃ何だが、一流IT企業の入社試験の場合、「基本情報を持っているけど学歴が低い人(Fラン大卒、短大卒、専卒、高卒)」よりは、「ITパスポートしか持ってない、或いはそれすら持ってないけど高学歴の人間」の方が遥かに採用してもらえる可能性は高いだろう。
      • 応用情報や高度試験ならまだしも、基本情報ごときでドヤ顔してるような低学歴はほぼフィルターで弾かれるので、将来一流IT企業を目指している高校生の皆さんは、まずは難関大学に入れるように受験勉強を頑張りましょう。
  29. 企業によってはこの試験の合格者に対して報奨金(ボーナス)や資格手当を支給してくれる場合もある。
    • また、1回目のみ受験料を会社で負担してくれる場合もある。
    • しかし業務独占資格ではないこと、それほど希少価値の高い資格ではないことから、過度な期待は禁物である。
  30. 試験時間は午前、午後それぞれ150分(2時間30分)ずつで、合計すると300分(5時間)である。
    • 午前は1問あたりに掛けられる時間は単純計算すると平均で1分52秒になるが、これとは別に見直しの時間が必要になることと、計算問題などは時間がかかることを考慮すると実質的にはもっと短い。単に用語の意味を問うだけの問題に関しては1分以内に即答する必要がある。

分野毎の噂

データ構造及びアルゴリズム

  1. 午前にも基礎理論の内容として数問程度出題されるが、午後では独立した大問として出題される。
  2. C言語をモチーフとした擬似言語が出題される。
  3. 苦手な人が多く、特に午後では配点も大きいため、この試験で一番の鬼門と言われることが多い。
    • 2009年(平成21年)春から2019年(令和元年)秋までは(午後試験100点満点中)20点が割り当てられていたが、2020年(令和2年)度以降はさらに強化され、午後の4分の1(25点満点)を占めるように…。
      • 一応2019年秋までは擬似言語が苦手でも他の問題で高得点を稼いで合格するという攻略法もあった(筆者はこの方法で合格しました)が、CBT化以降はこの方法が通用しにくくなっている…。
  4. 難関分野ではあるが、所詮マークシートの多肢選択式なので、適当に答えても1〜2問程度は正解できるはず。
    • 勿論、ちゃんと練習して解けるようにするのが正しい攻略法である。
  5. 実は数学ができるかどうかはあまり重要ではなく、むしろ国語(現代文)が得意な人に有利な分野である。
    • まあ擬似言語って言うくらいだし…。

ソフトウェア開発

  1. 所謂午後のプログラミングの問題で、受験者が好きな言語を1つ選んで解答する形式。
  2. 擬似言語同様、配点が大きいため、合否を大きく左右する重要な分野である。
    • 配点は擬似言語と同じで2019年秋までは20点満点、2020年度以降は25点満点になった。
  3. 2008年(平成20年)秋までは各言語2問ずつ出題されていた。
    • そのため、受験者によってそれぞれ別の言語にするか、同じ言語を2問連続で解くか分かれていた。
      • また、2008年(平成20年)秋までは表計算が無かった。
  4. この試験の前身の第二種情報処理技術者試験ではALGOL、PL/I、FORTRANも出題されていた。

C言語

  1. 高級言語の王様のような存在。
    • システム記述に適している。
    • プログラムの実行にはコンパイルが必要。
    • JavaやPythonもC言語から派生している。
  2. アメリカのベル研究所において、オペレーティングシステムである UNIX を記述する目的で開発された。
    • 現在でもOSやロボット、組み込みシステムの開発に使われることが多い。
  3. 意外にも歴史は浅く、初めて出題されたのは1992年(平成4年)の秋試験である。
  4. 複雑なアルゴリズムが含まれる、思考力が試される問題が多い、初心者が理解しづらい内容であるポインタの要素が含まれている等の理由から、難易度は高い。
    • そのため中〜上級者向けの言語と言われる。

Java

  1. 移植性が高く、プラットフォームを選ばない。様々なコンピュータの機種やOS上で実行可能なのが特長。
    • 実行は中間コードコンパイル方式で行う。
    • ただしこの言語が使われたソフトウェアは(C言語に比べて)動作が遅いと言われている。
  2. 業務システムやWebサービスに強いといわれている。
    • この他、携帯電話、自動車、ブルーレイディスクプレイヤなどにも使われている。
  3. インドネシアのジャワ島が名前の由来。
  4. 構文はC言語に似ているが、オブジェクト指向が絡むのが特徴。
  5. 難易度は全言語の中でも最も高く、上級者向けである。
  6. 初めて出題されたのは2001年(平成13年)秋。
  7. JavaScriptは全くの別物である。
  8. 現在はオラクルが版権を持っている。
    • サン・マイクロシステムズが開発した言語だったが、この会社がオラクルに吸収されたため。

Python

  1. 2020年(令和2年)度から基本情報の午後に出題されるようになったナウい言語。
    • 今話題のモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、ビッグデータなどとの関わりが深い。
      • 数学や統計学との関わりも深く、データサイエンティストにも人気がある。
  2. (C言語やJavaに比べて)処理速度が遅いのが弱点。
  3. 習得難易度はC言語やJavaよりはやや低く、CASLや表計算よりは高いという感じ。
    • 構文がC言語やJavaほど複雑では無いため、比較的初心者でも習得しやすいと言われている。
      • しかしまだ新しい言語なので過去問から出題パターンを予想するのが難しい、参考書が結構高額など厄介な点も多い。やはり初心者はPythonに手を出すべきでは無い(あくまで基本情報の合格が最優先の場合)。

CASL

  1. 基本情報技術者試験専用に仕様策定された架空のアセンブラ言語。
  2. C言語やJavaなどの高級言語に比べて命令文が単純で覚えやすい。
    • しばしば表計算と並んで初心者向けの言語と言われる。
  3. そもそも実在しない言語なので、仕様書は問題冊子にも含まれており、ある程度コンピュータを知っている人であればその場で仕様を理解し解答するという芸当も可能である。
  4. CASLと対応する架空の計算機をCOMETという。
  5. 2001年(平成13年)春に第二種情報処理技術者試験から基本情報技術者試験に名称変更された際に、CASLとCOMETの仕様も変わった。現在はそれぞれCASL ⅡCOMET Ⅱが正式名称である。
  6. 前身はCAP-Xというアセンブラ言語。1985年(昭和60年)まで出題されていた。
    • また、CAP-Xに対応する計算機をCOMP-Xと呼んでいた。

表計算ソフト

  1. 2009年(平成21年)春から基本情報の午後の言語に追加された。
  2. あくまで国家試験なので、オリジナルのソフトウェアである。
    • というのは建前で、実際の機能はMicrosoft Excelとほぼ同じであり、マクロの構文もVBAに近い。
  3. プログラミング経験に乏しい初心者向けの言語である。
    • しかしマクロ機能がある点、問題文が長い点などもあり、超が付くほど簡単というわけでもない。表計算と言えどもちゃんと勉強しなければマトモに点数を稼ぐのは難しい。
  4. この言語の参考書はだいたいどこの書店でも売っており、入手しやすい。また、練習環境も用意しやすい(Microsoft Excelの他、Googleのスプレッドシートでも練習できる。)。

COBOL

  • 1970年(昭和45年)度から2019年(令和元年)秋期まではCOBOLが出題されていました。
  1. 簿記や会計などの事務処理計算に適した言語。
    • Common Business Oriented Language(共通事務処理用言語)の略。
  2. コンパイラ方式で実行する。
  3. 英語に近い構文を持つため、ソースコードは長くなるが、読みやすいのが特長。
  4. 第二種情報処理技術者試験が始まってからずっと出題され続けてきた言語だが、(他の言語に比べて)受験者数が少ないという理由から、2019年秋の試験を最後に廃止され、50年の歴史に幕を閉じた。
    • しかし決してオワコンになったわけではなく、金融業界や行政サービスでは未だに需要がある。
      • 商業高校生や文系の大学生(経済学部、経営学部、商学部など)だとCOBOLで解く人は割といたらしい。
  5. COBOLをメインで使うエンジニアのことをコボラーという。
  6. 正直、COBOLを廃止したのは間違いだったと思う…。Pythonを追加したのは英断だけど。

テクノロジ系

  • 「テータ構造とアルゴリズム」と「ソフトウェア開発」を除きます。
  1. 午前は半分以上(50問)がこの分野から出題される。

基礎理論

  1. 「基礎」という名前だが、確率論、統計学、数列、ベクトル、行列など高校数学の要素を含むため、人によってはむしろ他の分野より難しいと感じる場合もある。
  2. 二進法、八進法、十六進法といったコンピュータの数値表現もここの範疇に含まれる。
  3. 午前の部(全80問)のうち、10問程度は基礎理論に関する問題であり、配点は結構大きい。
  4. 2008年秋まではこの分野はコンピュータ科学基礎と呼ばれていた。

ハードウェア

  1. 午前では数問程度、午後にも選択問題として登場する。
    • 午後はハードウェアとソフトウェアのどちらか一方が出題されることが多く、特に2020年度以降は両方が出ることは無くなった。
  2. 比較的簡単な問題が多い。そのため午後の選択問題の中では人気がある。
    • 有名なのは論理回路の問題と、A/D変換器を元にした温度モニタの問題。
      • しかし時々、浮動小数点数の計算や機械語命令といった難しい問題も出ることがある。

ソフトウェア

  1. これも午後の選択問題の中では比較的簡単な方である。
    • 基本的にハードウェアと同時に登場することは無い。
  2. プロセスに関する問題や、問題文を解答や図に落とし込む問題が多い。
    • 逆に計算問題の出題頻度は比較的低い。

セキュリティ

  1. 2014年(平成26年)春からこの分野の出題が強化されている。
    • 午前ではセキュリティに関する問題が10問程度出題されるようになり、配点が大きくなった。
    • 午後は2014年春から擬似言語やソフトウェア開発と並び必修問題になり、さらに2020年度からは配点が大きくなり20点満点になったため、今まで以上に力を入れる必要がある分野になっている。
  2. 暗記要素がそれなりに強く、似たような用語が多くて混乱する人もいるかも。
    • 特に暗号鍵方式、攻撃方法、セキュリティの三要素に関しては絶対に覚えておきたいポイントである。
    • あと稀に計算問題も出る。(例:暗号やパスワードの長さ、セキュリティシステムを導入する際の費用など)
  3. ネットワークが得意な人ならこの分野も点数を稼ぎやすいと思う。
  4. 一応テクノロジ系の範疇なのだが、時々一般常識のような内容や法律に関する知識が問われることがある。
    • とはいえ、同じスキルレベル2の情報セキュリティマネジメント試験ではマネジメント寄りのセキュリティの知識や技能が問われやすいのに対し、基本情報ではテクニカル寄りのセキュリティの知識や技能が問われやすい。
  5. 情報セキュリティスペシャリスト試験と異なり、セキュアプログラミングに関する内容は出題されない。

データベース

  1. 午前では数問程度、午後にも高確率で選択問題として登場する。
  2. SQL文に関する問題が多い。
    • そのため、慣れるまでは結構難しく感じる。
      • が、過去問の類似問題が出題されることが多く、また、応用情報やデータベーススペシャリスト試験のような難しい問題は出ないため、SQL文に慣れてしまえばむしろ点数の稼ぎどころになる。
      • SQL文の問題にはパターンがある。構文を覚えてしまうと得点しやすい。ちなみにSQLにはIF文は無い(他のプログラミング言語との大きな違い)。

ネットワーク

  1. 午前では数問程度、午後にも高確率で選択問題として登場する。
  2. 擬似言語とソフトウェア開発を除けば、午後の選択問題の中では難しい部類に入る。
    • 正直、この分野に関してはレベル的には応用情報と大差ない気がする…。
    • 専門用語がセキュリティなどに比べても多く、また、計算問題が多いので時間が掛かる。
      • 計算問題の程度は単純な四則演算程度で済むものから、桁数が多いものや単位の変換を伴うものまで様々である。
  3. セキュリティの要素を含んだ問題が出ることもある。
  4. ネットワークの問題自体の難易度はCCNAより簡単と言われている。
    • しかしCCNAはあくまでネットワーク分野に限定された試験であり、基本情報と違って複雑なアルゴリズムやストラテジの問題が出題されないため、トータルで見た合格難易度は基本情報と同じくらいか、それより少し簡単くらいであると言われている。

ソフトウェア設計

  1. 午後は高確率で選択問題として出題される。
  2. 流れ図(フローチャート)やレコードに関する問題が多い。
  3. これも結構難易度が高い分野である。
    • アルゴリズムが苦手だとこの分野も苦戦する可能性が高いかも…。

マネジメント系

  1. 午前では10問出題される。
  2. 午後の選択問題にも出題される場合がある。
    • 午後は2019年秋までは必ず出題されていた(12点満点)が、2020年度以降はストラテジ系とマネジメント系のどちらか一方しか出題されないようになった(15点満点)。
      • 2019年秋まではマネジメント系とストラテジ系で合わせて24点分も配点があったので文系の受験者でも点数を稼ぎやすかったのだが、2020年度以降は配点が大幅に小さくなったため、注意が必要。

プロジェクトマネジメント

  1. 午後では計算問題が必ず出題される。
    • 特に多いのが工数(必要人数、作業量)の計算である。
    • しかし基礎理論やネットワークのような複雑なものではなく、単純な四則演算程度なので難易度は高くは無い。
  2. 時々グラフを読み解く問題が出題されることがある。
  3. この分野に関しては、午前より午後の方が簡単な気がする。
    • 午前では用語の意味を知らなければ解けない問題が少なく無いが、午後は用語の意味を知らなくても何となく解ける問題が結構ある。

サービスマネジメント

  1. 午前はともかく、午後は事前知識はあまり必要ではなく、国語力が試される問題になっていることが多い。
  2. 問題の難易度は正直低い。
    • しかし問題文が長いため、時間は掛かる。
  3. サービスデスクにおける問合せ対応、磁気テープのデータ管理、個人情報の保護などが頻出テーマである。

ストラテジ系

  1. 経営戦略や企業活動、法務といったビジネスの知識が問われる分野である。
    • 情報系の知識はあまり必要ない。
    • ちなみにストラテジは戦略という意味。
    • マネジメント系と同様に、文系の人と相性の良い分野である。
    • エンジニアの場合、テクノロジ系とは違った意味で難しく感じることも多いかも…?
  2. 午前での配点が意外と大きく、20問(全体の4分の1)も出題される。
    • そのため、人によっては午後より厄介に感じる場合もある。
    • 昔からストラテジ系の問題は何問か出題されてはいたのだが、2009年春からこの分野からの出題数が大幅に増加した。
  3. 午後の選択問題にも出題される場合があるが、午後はマネジメント系とストラテジ系のどちらか片方しか出題されない上に、配点も15点満点と小さいので、あまり期待は出来ない。
    • 2019年秋までは午後はマネジメント系とストラテジ系が両方出題され、それぞれ配点が12点分(合わせて24点満点)あったため、文系の人間にとっては稼ぎどころだったが…。

システム戦略

  1. 午後にこれが出た場合、国語力の勝負になる。
    • 商品の在庫管理やシステムの改修費用の見積もりといった計算問題も出やすい。
  2. 頻度は低いがバブルチャート(市場分析で使われるグラフ)が出題されることがある。

経営戦略、企業と法務

  1. 工業簿記(原価計算)の知識が必要な問題が出ることが多い。
    • 流石に日商簿記検定2級のそれよりは簡単なのだが、ITエンジニアはビジネスやお金の知識に乏しい人間が多いから、難しく感じてしまう人も多い。
  2. ビジネス用語がバンバン出てくる。
    • ときにはアルファベットの略語で出てくることも。
  3. グラフの問題が出ることがある。
  4. 午後は国語力が必要。

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