将棋界のしくみ
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- 将棋棋士
- 最近、藤井聡太さんの活躍によって将棋が注目されているが、段位やクラスなど、にわか通にはわからない事が多い。
よってまとめておく。
八大タイトル
- プロ棋士になれば誰もが目指すタイトル。
- タイトル戦と、一般戦の違いは「前回のタイトル保持者に、予選を勝ち抜いた挑戦者一名が挑戦する」という点。
- よってタイトルを持っていても予選から参加しなければならない一般棋戦とは区別される。
- プロ棋士は、タイトル未保持の場合は「○○九段」などと段位で、タイトルを持っている場合は、「△△名人」(あるいは単に「名人」)とタイトル名で呼ばれる。
- タイトルを複数持っている場合は、もっとも格式の高いタイトルで呼ばれるが、名人と竜王を取っている場合は、例外的に「□□竜王・名人」となる。
- 名人・竜王以外のタイトルを複数持っている場合は「n冠」と呼ばれることも多い。
- 2018年度現在の序列は竜王≧名人>>>>(越えられない壁)>>>>>叡王>王位>王座>棋王>王将>棋聖
- タイトルを複数持っている場合は、もっとも格式の高いタイトルで呼ばれるが、名人と竜王を取っている場合は、例外的に「□□竜王・名人」となる。
名人戦
- 1612年から存在する、もっとも歴史のあるタイトル。
- 主催は、朝日新聞社と毎日新聞社(共催)。
- ただし昔は世襲制であり、現在のように実力制になったのは1937年から。
- 通算5期タイトル獲得で永世名人の称号が贈られ、初代(大橋宗桂)からの通算で第○○代名人となる。
- ただし実際に名乗れるのは引退後。
- これは他のタイトルも同じ。
- 大きな偉業を成し遂げた棋士は、例外的に現役中に永世名人を名乗ることが許される。実例は十五世名人・大山康晴と十六世名人・中原誠。
- 現役の棋士で永世名人の資格保持者は、十七世名人・谷川浩司、十八世名人・森内俊之、十九世名人・羽生善治の3名。
- 若いころに「神武以来の天才」(要するに日本建国以来の天才)ひふみんこと、加藤一二三氏ですら名人獲得は一期のみ。それでもすごい事なのである。
- 優勝賞金は2000万円(推定)
順位戦
- 要するに名人戦の予選。
- プロ棋士が、名人戦に参加するにあたり、その時々の実力に応じて在籍するクラス。
- 下記のA級の総当たり戦で優勝したもののみ、前回の名人に挑戦できる。
- A級は“A級在籍△△期”のように、棋士の強さを表す指標にもなっている。
- 段位は一度昇段すると下がらないが、クラスは降格がある。
- 昇格人数はクラスにより固定されており、全勝以外の相星になった場合は前年度成績からつけられた順位により決定される。(全勝の場合は該当者全員昇格)
- 下記のA級の総当たり戦で優勝したもののみ、前回の名人に挑戦できる。
- ただし順位戦には、将棋連盟から棋士に支払われる給料や賞与の査定も兼ねているので棋士にとっては大変である。
- 給料と賞与については、連盟の改革の一環と、一部から「勝負師が給料をもらうのはおかしい」という意見が出たため、縮小された模様。
- 名人戦(決勝戦)は7番勝負で、先に4勝すれば勝ち。4~6月にかけて開催。
- 人数や所属棋士は、執筆現在(2017年度)
クラス名 | 概要 | 人数 | 主な在籍棋士(2017年度) |
---|---|---|---|
名人 | 1名 | 佐藤天彦 | |
A級 | 最上級。このクラスのリーグ戦で優勝すると晴れて挑戦者となれる。 | 10名(原則定員) | 羽生善治(竜王・棋聖)、渡辺明(棋王)、久保利明(王将)、佐藤康光(日本将棋連盟会長)など |
B級1組 | ここから総当たり制になる。 別名「鬼の棲み処」 |
13名(原則定員) | 谷川浩司(元日本将棋連盟会長)、菅井竜也(王位)など |
B級2組 | この組から一部の棋戦で一次予選免除となる。 | 25名(定員なし。以下同じ) | 先崎学、中村太地(王座)など |
C級1組 | 37名 | 杉本昌隆(藤井聡太の師匠)、佐々木勇気(藤井聡太の30連勝を阻止)など | |
C級2組 | 基本的にはここがスタート地点。 C級1組への昇級枠は3 |
50名 | 藤井聡太など |
フリークラス | どのクラスにも所属していない、C級2組から降格した棋士、もしくは三段リーグ次点2回で昇段した棋士。 原則として10年以内に所定の成績を収めて昇級しないと引退となる。 過去に一度C級2組から降格してから復帰した棋士は2名のみ。 |
11名 | (記載自粛) |
フリークラス(宣言) | フリークラスを自ら宣言した棋士。順位戦に戻れない代わりに15+α年もしくは65歳まで現役を続行可能。 理由は「タイトルに集中したい」「後進の育成に力を注ぎたい」など様々。 |
14名 | 森内俊之など |
竜王戦
- 名人位と並んで最高位とされるタイトル。
- 主催は読売新聞社。
- 竜王戦そのものは1987年開始だが、その前身も含めると1950年開始となり、実力制名人戦に次ぐ歴史を持つ。
- 七大タイトルで最も優勝賞金が高く(4320万円)、かつランキング戦のクラス別の優勝者と準優勝者にも賞金がでる、棋士にとってはおいしいタイトル。
- てかそもそも他のタイトルの賞金は非公開。これだから読売は金で権威を(ry
- そのため、某渡○明のように「竜王戦のみを目指して将棋を指している」と呼ばれる棋士がいるほど。
- 名人戦と同じく、ランキング戦制を取っているが、名人の順位戦と異なり、可能性としてはどのクラスからでもタイトルを狙える。
- ただし当然のことながら、下位ランクになるほど本選出場には多くの労力と実力を要する。
- 名人戦に比べると、特に若手実力者にはハードルが低いと言えなくもない。
- 最年少竜王は羽生善治(19歳)。ちなみに名人(実力制)の最年少は谷川浩司(21歳)
- 「りゅうおうのおしごと!」なるラノベができたのもこのシステムのおかげかも。
- アマチュア枠5、女流棋士枠4、さらには奨励会員枠1も設けられている
- なぜか1組優勝者が挑戦者になったことがほとんどない。しかも竜王になったことはない。
- 永世竜王の資格を得る条件は「5連覇または通算7期」。
ランキング戦
- 名人戦の順位戦に相当。
- ランキング戦は、順位戦と独立しているわけでなく、順位戦の順位とリンクしている。
- 竜王戦(決勝戦)は7番勝負で、先に4勝すれば勝ち。10~12月にかけて開催。
- 人数や所属棋士は、第31期(2017年冬 - 2018年秋)
クラス名 | 概要 | 定員 | 主な在籍棋士(第31期) |
---|---|---|---|
竜王 | 1名 | 羽生善治 | |
1組 | 上位5名が本選出場 | 16名 | 渡辺明、久保利明、広瀬章人、豊島将之など |
2組 | 上位2名が本選出場 | 16名 | 佐藤天彦、森内俊之、杉本昌隆など |
3組 | 優勝者1名のみ本選出場 | 16名 | 佐々木勇気など |
4組 | 優勝者1名のみ本選出場 | 32名 | 谷川浩司、先崎学(休場)など |
5組 | 優勝者1名のみ本選出場 | 32名 | 神谷広志、藤井聡太など |
6組 | 優勝者1名のみ本選出場 | それ以外 | 佐々木大地 |
王将戦
- 1951年に開始。
- 一般棋戦としては1950年開始。
- 主催はスポーツニッポン新聞社及び毎日新聞社。
- プロ棋士なら全員に参加資格がある。
- 予選には一次予選と二次予選がある。
- 一次予選 - 順位戦のB級1組以下の棋士によるトーナメント方式。各組ごとの優勝者が二次予選に進む。
- 二次予選 - トーナメント方式で、18名の中から決勝リーグに進む3名の棋士を選ぶ。
- 参加者は、前期挑戦者決定リーグ陥落者(3人、二次予選2回戦からの参加)、(王将以外の)タイトル保持者、順位戦A級の棋士、永世称号者、一次予選通過者
- 挑戦者決定リーグは、二次予選通過の3名とシード者(前期挑戦者決定リーグ残留者と王将戦敗者)4人の計7人で総当たり戦で行い、挑戦者1名を決める。
- 王将戦は7番勝負で、先に4局勝てば王将となる。1~3月にかけて開催。
- 現在(2017年度)のタイトルホルダーは久保利明。
- 優勝賞金は300万。
- いくら何でも安すぎじゃ?これでは女流棋士のタイトル並みである。
- 番勝負に勝った棋士がスポニチの紙面向けにおかしな写真を撮影することで有名。俗に「勝者罰ゲーム」といわれている。
- なんでも器用にこなしそうな羽生善治はともかく、あまりそんな事はしなさそうな渡辺明が結構乗るのは意外参考。
- 七番勝負であるにも関わらず、当初は「先に三勝した方が勝ち」で、かつ「それ以降は香落ち(三番勝った方が香を落とす)と平手を交互に行い、必ず七番まで指す」という「三番手直り」(手直り:同じ相手に負け続けてハンディを与えられる)の指し込み制であった。
- これは「名人が指しこまれる(3敗してハンディを与えられる)ことはあり得ない」という当時の名人・木村義雄自身が発言。
- つまり、本来はせめて挑戦者にも勝たせてやろう的なルールだったのである。
- なお当初の王将戦の被挑戦者は、名人と王将の各タイトル保持者が3番勝負を行い、勝った方が王将として挑戦を受けるルールだった(1953年まで実施)
- 名人と王将を両方保持している場合は、被挑戦者戦は行われないので、実際に行われたのは1952年の一度だけだった。
- 当然、升田幸三を筆頭に反対派がいたが、結局このルールは採用された。
- 皮肉なことに第1回王将戦で「反対派」の升田幸三が「賛成派」の木村義雄王将を4勝1敗で指しこみ、升田が第6局で香落ちで指すことを拒否する事件(陣屋事件)が起きた。
- さらに1955年、またも挑戦者の升田幸三が大山康晴王将に対して3勝0敗とすると、第4局で升田が香落ちで大山に勝ち、実際に「名人が香を引かれて負ける」事態が起こった。
- 現在は「三番手直り」から「四番手直り」となり、さらに「先に4勝した方が勝(対局は終了)」というルールになっているため、実際に香落ちで指すことはなくなったが、ルール上は残っている。
- 4勝0敗となると、実際には第5局は指されないが「手直り」(勝った側の香落ち)が記録される。
- なお当初の制度だと「3勝4敗で負け越した方がタイトルを獲得する」という事もありえた。
- これは「名人が指しこまれる(3敗してハンディを与えられる)ことはあり得ない」という当時の名人・木村義雄自身が発言。
- 永世王将の資格を得るには「通算10期」のみとややハードルが高い。
王座戦
- タイトル戦としては1983年に開始。
- 一般棋戦としては1953年に開始。
- 主催は日本経済新聞社。
- 2017年度現在のタイトルホルダーは中村太地。
- 永世称号(連続5期または通算10期タイトル獲得)は「永世~」ではなく「名誉王座」。
- 他に「名誉」を使用する将棋棋戦は一般棋戦のNHK杯だけ。
- 同一主催者のため囲碁のほうに合わせた(囲碁と将棋で同名、かつ主催者も同じタイトル戦は王座戦だけ)。
- 最多タイトル獲得者は羽生善治の24期。
- 獲得タイトルのうち約1/4が王座ということになる。
- 初めてタイトルを獲得してから19期連続で獲得したため、奪取された福崎文吾のことを「名誉前王座」と(今でも)呼ぶこともある。
- ちなみに「女流棋士との一戦でお茶に眠り薬を入れられ、気づいたら玉に必至がかかっていた」というネタの元はこの棋戦の予選。
- 五番勝負は9~10月に開催。
王位戦
- 1960年開始。
- 主催は新聞三社連合(中日新聞社・北海道新聞社・西日本新聞社。のちに神戸新聞社・徳島新聞社が加わる)
- 2017年度のタイトルホルダーは菅井竜也。
- 七番勝負は7~9月にかけて、上記主催新聞社のエリアの旅館やホテルで開催される(第6・7局は東京新聞主催)。
- 永世称号は「連続5期または通算10期タイトル獲得」の囲碁界と同じ基準。
- シード4名と予選トーナメントを勝ち抜いた8名を紅白2つのリーグに分け(前期七番勝負敗者が紅組、前期挑戦者決定戦敗者が白組に入る)、双方のリーグ戦の1位による挑戦者決定戦で挑戦者を決定する。
- シードは4枠しかなく、タイトルホルダーであってもリーグを陥落したら予選から指す必要がある。
棋聖戦
- 1962年開始。
- 主催は産経新聞社。
- 2017年度現在のタイトルホルダーは羽生善治。
- かつては年2期開催されていたため、通算期数が最も多い。
- 永世称号も「通算5期」と最もゆるい。
- タイトル戦番勝負としては最初の一日制。
- 体調のすぐれない升田幸三にタイトルを取らせるために作られたといわれるが、升田本人はこのタイトルを獲得していない。
- 2017年度現在、最年少タイトル獲得者が登場したのはこの棋戦。
- 1990年に屋敷伸之が18歳で獲得。
棋王戦
- 1975年開始。
- 一般棋戦としては1974年開始。
- 主催は共同通信社。
- 2017年度現在のタイトルホルダーは渡辺明。
- 永世称号は「連続5期」のみと、一番ハードルが高い。
- 挑戦者決定トーナメントは準決勝以上で敗者復活戦があり、トーナメント勝者と敗者決定戦勝者が挑戦者決定戦を行う。
- 挑戦者決定戦はトーナメント勝者側に1勝のアドバンテージがつく変則二番勝負。
叡王戦
- 2018年開始。
- 一般棋戦としては2015年開始。
- 主催はドワンゴ。
- そのため、タイトル戦の中継はニコ生のみ。
- 段位別に実施される予選を勝ち抜いた16名(四段一名、五~八段各二名、九段四名、追加枠三名)による挑戦者決定トーナメントで挑戦者を決定する。
- 2期、3期は前叡王が挑戦者決定トーナメントにシード(その分追加枠が一名減)されたが、タイトル戦となった際の番勝負敗者の処遇については不明。
- 番勝負の持ち時間は5時間、3時間、1時間、6時間(第7局)を対局者が2戦単位で選択。
- 1時間の対局については1会場で2局指すことになる。
一般棋戦
NHK杯テレビ将棋トーナメント
- 1951年開始。
- 主催はNHK。
- 持ち時間10分切れたら秒読み30秒+1分の考慮時間10回の早指し棋戦。
- 基本的に放送の約1ヶ月前に対局の収録が行われ、番組の映像がほぼ完成する。
- 通算10回優勝で「名誉NHK杯」を獲得するが、前回優勝棋士でも2回戦から勝ち上がらなければならないため、獲得は永世称号よりも難しいとも言われている。
奨励会
- プロ棋士の登竜門。
- 正式名称は「社団法人日本将棋連盟付属新進棋士奨励会」と長いので、日本将棋連盟のページですら「奨励会」と書いてある。
- 入会には毎年8月の入会試験に合格する必要がある。合格率は1~2割。人数にして30~40人程度。
- 試験は誰でも受験できるわけでなく、下記の条件がある。それで合格率が上記である。
- 19歳以下である事(下限はなし)
- プロの棋士に推薦を受けた者、あるいは将棋連盟主催の小中学生向けのアマチュア大会で好成績の者
- 試験は誰でも受験できるわけでなく、下記の条件がある。それで合格率が上記である。
- ちなみに一番下の六級ですら、アマチュアの段位で三~五段程度
- これはアマチュアの大会ならいきなり全国大会に出られるレベル。
- 退会に関する年齢宣言は厳しく、満21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに四段になれなかった場合は退会となる(例外規定あり)
- 奨励会の三段リーグで上位2名になれば晴れて四段となり、プロ棋士となる。上記クラスはC級2組に編入。
- プロ棋士になれるのは年4名であり「東大は普通の人でも入れるが、プロ棋士は天才にしかなれない」と言われる。
- 三段リーグで次点(3位)を2回取ると前項のフリークラス編入で四段になるルートもあるが、こちらはこちらで険しい道である。
- なおあの藤井聡太ですら三段リーグでは13勝5敗・勝率0.722と苦戦している。
- ちなみにプロ初年度の成績は61勝12敗・勝率0.836である。
- いまさら書くまでもないが、2017年度、藤井聡太は最多連勝(29・※連盟記録)、最多勝利、最多対局数、最高勝率の四冠を達成した。
- なお、1967年以来の四冠達成者は内藤國雄と羽生善治のみ。ただし羽生は4回達成している。
- プロ棋士になれるのは年4名であり「東大は普通の人でも入れるが、プロ棋士は天才にしかなれない」と言われる。
- 三段だけ人数が極めて多いことに注目。それだけ激戦区なのである。
- なお奨励会を15分取材した記者いわく「二度と行きたくない」。
- 会員同士、会話どころか目も合わせず、室内は将棋の駒を打つ音しかしないとか。
- 元奨励会員も「奨励会にいる間は将棋を楽しいと思った事は一度もない」んだそうである。
※人数は関東奨励会/関西奨励会(三段は両者の合計。2018年3月末現在)
級・段 | 概要 | 人数 |
---|---|---|
三段 | プロ一歩手前の人たち。そのためリーグ戦は熾烈を極める。アマからの編入制度あり。 | 36名 |
二段 | 9名/9名 | |
初段 | 13名/10名 | |
一級 | 13名/4名 | |
二級 | 女流棋士にはここでなれる。段・級は奨励会内の女流棋戦の昇段級規定による。 | 12名/5名 |
三級 | 7名/6名 | |
四級 | 8名/5名 | |
五級 | 9名/5名 | |
六級 | 最年少入会は9歳 | 14名/11名 |
- 昇級・昇段規定
- 6級昇級 - 1級昇級
- 直近の対局で次のいずれかの成績を取ること。
- 6連勝、9勝3敗、11勝4敗、13勝5敗、15勝6敗
- 初段昇段 - 三段昇段
- 直近の対局で次のいずれかの成績を取ること。
- 8連勝、12勝4敗、14勝5敗、16勝6敗、18勝7敗
- 四段昇段(プロ入り)
- 三段リーグで2位以内(C2クラスに編入)
- 三段リーグで3位を2回(フリークラスに編入)
- 最も速く奨励会を通過した棋士(故・村山聖九段)の通過成績。
- 1983年12月奨励会入会
- 1984年6月 4級(9勝2敗)
- 1984年8月 3級(9勝2敗)
- 1984年9月 2級(6連勝)
- 1985年1月 1級(9勝3敗)
- 1985年8月 初段(12勝4敗)
- 1986年1月 二段(12勝4敗)
- 1986年7月 三段(12勝4敗)
- 1986年11月5日 四段(13勝4敗) = プロ入り …奨励会在籍2年11か月
- その村山九段ですら連勝で昇級したのは一度きりである。
研修会
- 奨励会の下位組織。
- 目的は「将棋を通じて健全な少年少女の育成を目指すための機関、また、女流棋士養成機関」とのこと(連盟の研修会ページより)
- 必ずしもプロ棋士の養成を目的にしているわけではない。
- 奨励会不合格者の救済措置としての役割もある。
- クラスは、公式HPではS~Fまでだが、実際にはG・Hクラスや未入会者(テスト生)のクラスが存在する。
- 対象者
- 一般研修生:20歳以下でアマチュア有段者の少年少女(師匠は不要)
- 女流棋士を目指す25歳以下のアマチュアの女性(師匠が必要)
- 例会:毎月第2、第4日曜日(原則)
- 入会試験
- 2回の例会で計8局指し、実力に見合ったクラスに編入される。
- ちなみにFクラスですら、アマチュア二段相当の実力が必要。
- 奨励会もだが、研修会も大概難しい。
- 対局は研修会生同士でなく、研修会生とプロ棋士が行うこともある。
- もちろん手合い割あり。
クラス | 概要 |
---|---|
S | 昇格した時点で18歳以下であれば奨励会6級に編入可能 |
A1 | |
A2 | 昇格した時点で15歳以下であれば奨励会6級に編入可能 |
B1 | |
B2 | 女流2級の資格が得られる(ただし通算対局数48局以上)。 |
C1 | |
C2 | CクラスからA・B級への昇格規定は、直近の対局で8連勝、12勝4敗、14勝5敗、16勝6敗、18勝7敗のいずれかを達成すること。 |
D1 | 女流棋士を目指す者で、23歳以上のものは、このクラス以上の成績で研修会入りする必要あり。 |
D2 | |
E1 | |
E2 | |
F1 | FクラスからC・D・E級への昇級規定は、直近の対局で6連勝、9勝3敗、11勝4敗、13勝5敗、15勝6敗のいずれかを達成すること。 |
F2 | F1クラスへの昇級規定は、直近の対局で5連勝・7勝3敗・9勝4敗のいずれかを達成すること。 |
G | F2クラスへの昇級規定は、直近の対局で3勝3敗を達成すること。 |
H | |
テスト生 | 入会テスト生が在籍するクラス。 |