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== | ==独立項目== | ||
* | *[[ざんねんな資格事典/IT・技術系]] | ||
*[[ざんねんな資格事典/法律・会計・金融系]] | |||
*[[ざんねんな資格事典/医療・衛生・食品系]] | |||
=== | ==語学系== | ||
# | ===[[実用英語技能検定]]=== | ||
#かつては文部科学省のお墨付きがあり日本の[[英語検定]]の名門と呼ばれていたが…。 | |||
#TOEICの台頭によって相対的に地位が下がってしまい、大学院入試や就職活動ではあまり使えない試験に成り下がってしまった…。 | |||
#*しかしそれでも高校入試や大学受験の段階までなら役に立つ場面は多い。 | |||
#TOEICと異なり級ごとの受験となるため、同じ級の合格者でもギリギリで合格した人と満点近い点数で合格した人の実力の差が激しいとしばしば批判される。 | |||
#*一応、満点で合格すれば表彰状ももらえるのでそれか個人成績表でどうにかするか。 | |||
#*ただし2級のみ、通常の合格とは別に高得点で合格した者は'''2級A'''と認定され、海外留学や日本の大学受験で有利になる場合も。 | |||
#履歴書に書いて恥を書かないのは最低でも2級以上。準2級以下なら書かない方がマシとしばしば言われる。 | |||
#1級は超難関級の国家資格並みに価値が高いと言われるが、正直これを取ったところで一般的なネイティブの大学生程度の評価にしかならないというのが実情である…。 | |||
#*ただ1級は教養力を測る試験でもあるので、これを持っていればネイティブの高卒よりは教養があることの証明にはなりそう。 | |||
=== | ===[[TOEIC]]=== | ||
# | #じゃあTOEICが万能かと聞かれると全然そんなことは無い。 | ||
#* | #作文問題や面接課題が無く、マークシート方式の読解と聞き取りだけの簡易化された試験なので、これで高得点を取れても実際の英会話はてんでダメという人が少なくない。 | ||
# | #「TOEICで高得点を取れば大手企業の総合職の採用試験でも有利!」という風潮があるが、そもそもその辺を狙う人たちは[[東京大学|東大]]や{{早慶}}卒などのTOEICで高得点を取れて当たり前という非常に優秀な人たちばかりなので、学歴があまり高くない[[Fランク大学]]の学生がTOEICのハイスコアだけをとってもあまり意味は無い。 | ||
#* | #過去に[[イギリス]]で試験の不正があったらしく、実はイギリスではTOEICとTOEFLだとビザが下りないので注意。英語圏の国にダメ出しされた英語圏の試験って何…。 | ||
# | #*ちなみにTOEICとTOEFLは[[アメリカ]]の教育試験サービス(ETS)が実施しています。 | ||
# | #*というか、TOEICは日本向けであり留学に向けた英語力証明には不向きなもの。 | ||
#**そもそもTOEICを開発したのは在米の日本人ですし…。 | |||
#既に他の専門スキルや高いコミュニケーション能力を持っている人がTOEICの高得点を取得すれば強力な武器になり得るが、特にこれといったスキルを何も持っていない人がTOEICだけを勉強してもあまり意味が無い。 | |||
#他の資格と違い有効期限を設けているところもある。一般的には2-3年以内に受けたもののみ有効とされる。 | |||
=== | ===国際連合公用語英語検定試験=== | ||
# | #国連英検という名前だが、[[国際連合]]本体ではなく日本の公益財団法人が実施している。 | ||
# | #*ただし日本国際連合協会は国連協会世界連盟のメンバーではある。 | ||
#国連職員や公務員の一部の職種(外務省職員、[[警察官|警察]]の国際犯罪捜査官など)を目指すのであればそれなりに効果があるが、それ以外での知名度がイマイチ低く、民間企業への就職を狙うならあまり使えない資格である。 | |||
=== | ==観光系== | ||
# | ===全国通訳案内士=== | ||
# | #語学系では数少ない2つの国家資格のうちの一つ(もう一つは教員免許)。かつては通訳ガイドとして働くためにはこの資格が必要だったが…。 | ||
#*規制緩和によってこの資格を持っていなくても通訳ガイドとして働けるようになってしまい、コストが高い割に取るメリットが薄い資格になってしまった…。 | |||
#そもそも旅行業界自体が斜陽産業であるため、(似たようなジャンルの旅行業務取扱管理者もそうだが)お世辞にもオススメの資格とは言い難い…。 | |||
=== | ===旅行業務取扱管理者=== | ||
# | #国内旅行のみを取り扱える国内旅行業務取扱管理者と海外旅行も取り扱える総合旅行業務取扱管理者の2つの区分があるが、今どき国内旅行しか扱っていない[[旅行代理店]]は絶滅危惧種なので、せめて総合の方を取らなければ高く評価されない…。 | ||
#* | #*そもそも国内はFラン大生や専門学校生でも取っている人が沢山いる。まあ総合は[[英語]]ができなければ試験に合格できないので難易度は高いが…。 | ||
=== | ==教育系== | ||
# | ===教員免許=== | ||
# | #これを持っていれば公立の小中学校・高校で働けるが、そもそも[[教師]]自体が[[公務員]]の中でも飛び抜けてブラックと言われているので、本当に正義感の強い人間以外にはオススメし難い職業である。 | ||
# | #*中教審側いわく、社会情勢上教員に科せられる役割が増えておりそれを軽減・分散させる現実的方法がないためだそう。研究者も「小学校は働き方改革に着手できているが中学校はまだ先だろう」としている。おまけにある大学の教員は「保険として取っておくのは民間企業に応募しても辞められるリスクから不利にしかならないのでやめろ」とまで言う始末。 | ||
# | #**ちなみにこうなってしまったのはほとんどが政治家の責任。[[日本]]の福祉政策が[[北欧]]などに比べてお粗末なため、偏差値の低い高校や一般的な公立小・中学校がセーフティネットのような役割を果たしている。もっとも流石に[[アメリカ]]よりはマシかな…?とは思うけれど…。 | ||
#***進学校であれば教師に求められる役割は(学習指導はともかく)生活指導の面では比較的小さくなるが…。 | |||
#*おそらくブラック度で言えば[[自衛隊]]、[[警察官]]、[[消防士]]あたりとタメを張れるレベルだと思う…。 | |||
#これを持っていても[[学習塾・予備校]]への就職・転職にはさほど有利にならなかったりする。 | |||
#*大手予備校だと資格よりも豊富な実務経験の方が優先されるし、小さな塾だと「教員免許を持っている人に資格手当などを与えなければならないから」という理由でかえって不利になってしまうことも…。 | |||
#中学・高校は合同で採用試験を行う都合上両方の取得が受験の条件になっていることも多く、どちらかだけだと不利になってしまうことがある。 | |||
#*もちろん中高で分けて採用選考を行う自治体やどちらかしかもたない国私立学校法人はこの限りでない。 | |||
#中学校は1教科だけ免許を持っていれば他教科も指導できる点、教科限定区分にする意味が薄い。 | |||
#*予算の観点上校務分掌として他の教科の指導に当たることがある(特に技術家庭科)。最も他教科の指導はあくまで臨時的な措置だが。 | |||
#高校は教科により需要の差が大きい。 | |||
#*特に少ないのが英語以外の外国語、宗教、工業・商業以外の職業科目。 | |||
#地理歴史・公民科(社会科)の免許は教育学部のみならずFラン大の経営学部や文学部みたいなところでも取れてしまう。 | |||
#*しかしその割に募集枠が数学や英語などといった主要教科に比べて小さいため、採用試験は非常に狭き門となっている。 | |||
#年々取得に要する単位数や修得すべき分野が増えている。 | |||
#*初めて免許取得を行う場合のみ。1種免許を専修免許にアップグレードする際の所要単位(+24単位)は変わらない。 | |||
#*例えば2019年で教科指導法が4(高校)または8(中学)単位必修となり特別支援教育が必須となった。また2022年よりICT教育も必須となった。 | |||
#**最も教科指導法とICT教育については専門科目や教育技術と併せてやってもよかったのが分けて取り扱うだけだったので、単位数によってはあまり変わらないともいえるが。 | |||
#*教職科目は卒業所要単位に含むことができない場合があり、負担が大きい。 | |||
#業務独占資格だが、これだけでは開業・独立はできない。自治体または学校法人に採用される必要がある。 | |||
#実はこの資格を持っていなくても大学教授にはなれる。天文学的な確率だが。 | |||
#*例えば建築学者の安藤忠雄氏は高卒、海洋生物学者の宮澤正之氏(さかなクン)は専門学校卒である。 | |||
#*ちなみに専門学校の講師も教員免許は不要です。 | |||
=== | ===[[保育士]]=== | ||
# | #最近はこの資格だけで働ける場所が少なくなってきた。 | ||
#*幼稚園教諭免許状とのダブルライセンスが前提の職場が多くなった。こちらは保育士資格と違って専門学校で取ることはできず、4年制大学または短期大学に通う必要がある。 | |||
#* | |||
=== | ===チャイルドマインダー=== | ||
# | #小学生以下の子供に(幼稚園や保育園に比べて小規模な)家庭的な保育サービスを行う職業の一種とされているが…。 | ||
# | #国家資格では無いので公的なメリットはほぼ無い。 | ||
#* | #*通常の保育園は2人以上の保育士が必要だが、預かる子供の人数が5人以下であればこの設置義務は無くなる。これを認可外保育園という。 | ||
#* | #**そもそもチャイルドマインダーはただの民間資格なので、国に認められた保育園どころか認可外保育園にすら設置義務は無い。したがってこの資格が無くても認可外保育園を開業することが可能。 | ||
#講座を受ければ誰でも取れてしまう資格なので、正規の専門学校や短期大学などに通わなければ取れない保育士資格や幼稚園教諭免許状に比べて資格の価値は遥かに低い…。 | |||
# | |||
=== | ==[[運転免許証]]== | ||
# | ===普通自動車免許=== | ||
# | #本来は「普通自動車を運転するのに値する十分な知識や技能を持った人間」のみに与えられるべきものなのだが…。 | ||
# | #自動車を一般に普及させる目的や(特に地方では)この資格を取得していることを採用条件として課している企業が非常に多いため、実際には教習所で真面目に授業を受けていれば誰でも取れるレベルになっている。 | ||
#*そのため本来ならば運転免許を取るべきではない人間でも簡単に取れてしまうため、毎年交通事故が絶えない…。 | |||
#今では高卒の学歴と同様に「皆が持っていて当たり前」と見做されているため、一応国家資格ではあるが持っていても全く自慢はできない資格である。 | |||
#*例えるならば英検3級みたいなもの。 | |||
#**とはいえ英検3級は高校生以上で履歴書に書く人はまずいないが、普通免許は[[東京大学|東大]]卒だろうがお医者さんだろうが持っていればほぼ全員が履歴書に書くはずなので、その点ではマシか。 | |||
#*「俺は国家資格を持っているんだぜ?」という自慢に対して「何を持っているの?」と聞いたら普通免許だけだったというオチはよくあるネタである。 | |||
#**でも国家資格なのは事実です。 | |||
#中卒や底辺高校卒の人たちでも取れる資格なのに、何故か学科試験に落ちてしまう東大生が少なくない。 | |||
#*深く考えすぎてかえって問題文が難しく感じたり、そもそも舐めて全く勉強せずに受ける東大生が一定数存在するため。 | |||
== | ===小型特殊自動車免許=== | ||
= | #最も使い道に乏しい運転免許と言われている…。 | ||
# | #*原付免許は一応、年齢制限のために普通免許を取れない高校生が通学やアルバイトで使用するという目的があるが、小型特殊免許は農家とか工場・倉庫・卸売市場・鉄道駅などで働いている人にしか需要がないというのが現状である…。 | ||
#**しかも普通自動車免許や二輪免許(原動機付自転車を除く)を持っていれば自動的に小型特殊自動車も運転できるようになるため、あえて普通免許を取らずに小型特殊だけを取るというのは高齢者でも無い限りあまり聞かない事例である…。 | |||
#* | |||
#* | |||
=== | ==教養系== | ||
# | ===秘書技能検定試験=== | ||
#割と有名な民間資格だが、これに合格したからといって大物政治家の秘書や大企業の経営者の秘書になれるなんて思わない方が無難。 | |||
#秘書という名前からこの資格の保有者はものすごく礼儀正しいと思われがちだが、実際の出題内容は一般常識に毛が何本か生えた程度のビジネスマナーである。 | |||
#高卒新卒の女の子であればこの資格を持っていれば前向きな姿勢を多少は評価してもらえる可能性はあるが、大学生や社会人がわざわざこの資格を取る意味は薄い。 | |||
# | |||
# | |||
=== | ===日本漢字能力検定=== | ||
# | #それなりに思考力が要求される英検と異なり暗記力だけで乗り切れてしまう試験であるため、合格しても評価される場面は少ない。 | ||
#* | #*あったとしても高校受験くらいか? | ||
#* | #**そのためか小中学生の受験者は多いが、高校生以上になると一気に少なくなる。 | ||
#テレビ局などのマスコミだと内定者に対して入社前に漢検2級の取得を義務付けている場合も多いが、これはあくまで「一般常識程度の常用漢字の知識も無いような人を雇いたくは無い」という程度である。 | |||
# | |||
=== | ===実用数学技能検定=== | ||
# | #大学受験まではそこそこ役に立つので漢検よりはマシだが、(英検や日商簿記とは異なり)就職活動ではあまり使えない資格。 | ||
#* | #*ただし準1級以上に合格していれば数学の塾講師くらいにはなれるかも? | ||
#たとえ1級と取ったとしても公的なメリットはあまり多くない。 | |||
# | #*本当に[[数学]]を極めたいなら修士号または博士号を取った方が良い。 | ||
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== | ===環境社会検定=== | ||
== | #通称'''eco検定'''。東京商工会議所が主催する、環境問題に関する知識の啓蒙を目的とした検定試験だが…。 | ||
#就職・転職活動ではそれほど効果が期待できる資格では無い。環境問題に多少の関心はあるんだね、程度の資格である。 | |||
#[[環境コンサルタント]]を目指すのであれば[[技術士]](環境部門)、環境計量士、[[測量士]]、[[危険物取扱者試験|危険物取扱者]]などの国家資格を取った方が有益である。 | |||
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=== | ===高等学校卒業程度認定試験=== | ||
# | #この試験に合格しても(その後大学や専門学校などに進学して卒業しなければ)最終学歴は中卒のままである。 | ||
# | #実は普通に高校に通って卒業するより難しい。何故なら出席日数などによって点数を加算するという救済措置が一切ないからだ。 | ||
# | #*しかし流石に[[大学入学共通テスト]]よりはかなり簡単にしてある。そうしなければ(偏差値の高い進学校の中退者はともかく)偏差値の低い高校の中退者やそもそも高校に行かなかった人たちが合格できなくなってしまうからね…。 | ||
=== | ==スポーツ系== | ||
# | ===柔道の段位=== | ||
#* | #公務員(警察官、[[消防士]]、[[自衛隊]]など)や[[警備員|警備会社]]などへの就職に有利と言われるが、正直初段や二段程度は中学校や高校で柔道部に所属していれば誰でも取れてしまうようなものなので、せめて三段以上を取らなければ大きなアドバンテージにはならない。 | ||
#* | #履歴書の「免許・資格欄」には書けない。 | ||
#** | #*代わりに「趣味・特技欄」に書く。 | ||
#初段以上を持っていなくても柔道整復師にはなれる。 | |||
#*が、柔道整復師の養成機関である大学や専門学校を卒業するために初段相当の実力を持っている必要がある。 | |||
#八段になると取得者が激減しレア度が一気に高まるが、これを取得している頃には既にお爺ちゃんになっていることが多く、実戦では二段や三段の若者に勝てない場合が多い。 | |||
#*あくまで名誉階級扱いである。 | |||
#*昇段の条件には「前回の段位認定から○年以上」という条件を付されている。全部を馬鹿正直に足していけば、相当な高齢者になってしまうのは言うまでも無い。 | |||
#**例として谷亮子は、オリンピック出場をし全盛期だった頃の年齢において認定位は四段である。 | |||
=== | ===剣道の段位=== | ||
# | #あくまで武器ありきの[[武道ファン|武道]]であるため、柔道や相撲、空手、合気道などと異なり肉弾戦の喧嘩ではあまり役に立たなかったりする。 | ||
# | #柔道に比べて初段以上を取りやすいため、やや評価されにくいという意見もある。 | ||
# | #剣道八段は司法試験並みかそれ以上に難しいと言われるが、その割に評価される場面が少なくあくまで名誉称号だったりする。 | ||
=== | ==その他の資格・検定試験== | ||
# | ===気象予報士=== | ||
# | #難関国家資格の一つだが、これを持っていても活かせる場面が非常に少ない…。 | ||
#* | #*テレビ局や気象予報会社に勤めているとかでない限り無理に取得しなくても良い資格だったりする。勿論、趣味で気象予報士国家試験の勉強すること自体はとても素晴らしいことだとは思うけど。 | ||
# | #天気予報の番組などで女性アナウンサーが解説しているが、実は「気象庁の予報を伝える」だけならこの資格は不要である。つまり、この資格が無くても解説自体は出来る。 | ||
#*気象予報士の独占業務は独自予報であり、しかも気象庁長官に認められた気象予報会社に勤務している気象予報士に限られる。したがって、単にこの資格を持っているだけでは独自予報を行うことはできない。 | |||
#資格取得者のうち、気象と少しでも関係のある仕事をしている人は3割程度しかいないらしい…。 | |||
=== | ===診療報酬請求事務能力認定試験=== | ||
# | #数ある医療事務の資格の中でも唯一マシと言われている資格。 | ||
# | #*合格率も30%程度しかなく生半可な勉強だと太刀打ちできない。 | ||
#* | #厚生労働省が後援しているが、あくまで「後援」なので民間資格である。 | ||
# | #*昔は厚生労働省「認定」だったので公的資格(準国家資格)と言っても間違いでは無かったのだが…。 | ||
#比較的マシな資格ではあるがそれでも病院事務の採用試験では実務経験が豊富な人が優遇されやすいため、この資格だけを持っていても就職・転職活動でメチャクチャ強いとは言い難い…。 | |||
=== | ===防災士=== | ||
# | #近年自然災害が頻発している中で、人々の防災に関する意識を高めてもらう目的で作られた資格とされているが…、所詮民間資格なのでこれを持っていたところで災害現場で何か特別なことができるようになるわけではない。 | ||
# | #*せいぜい地域のボランティア活動くらい…。 | ||
# | #*ちなみに防災に関する国家資格として防火管理者や防災管理者ってのが別に存在する。 | ||
#* | #それでも自治体がこの資格の取得を推奨しているのは、そもそも認定団体の日本防災士機構が総務省の天下り先だからである。 | ||
#*自治体によっては補助金が支給される場合もある。また、自治体が主催する講習会であれば安い料金で受講できる。 | |||
=== | ==複数資格の総称またはジャンル== | ||
# | ===国家技能検定=== | ||
#* | #労働者が持っている知識やスキルを客観的に評価する国家試験だが…。 | ||
# | #*沢山の部門が存在する。多くは工業(技術)系や食品系の職種だが、[[ファイナンシャル・プランニング技能検定|FP]]や金融窓口サービス、知的財産管理などの商業系の職種も一部存在する。 | ||
#これに合格したからと言って何か特別な仕事ができるようになるわけでは無い。 | |||
#そもそも認定団体である中央職業能力開発協会(JAVADA)の役員名簿を見ると厚生労働省の役人だった人が多い。つまりお察しください。 | |||
=== | ===文部科学省後援の検定試験=== | ||
# | #かつては文部科学省'''認定'''の技能審査とされており準国家資格という位置付けだったが…。 | ||
# | #対象となっていた検定試験を実施していた財団法人や社団法人が文科省の天下り先になっていることが以前から問題視されていたため、2005年に技能審査が廃止されてしまった。 | ||
# | #今はあくまで文部科学省'''後援'''なので、大学受験で使える英検や実用数学技能検定、税理士試験の受験資格にもなっている全経簿記上級など一部を除いて、取得しても公的なメリットがあまり無いただの民間試験になっている。 | ||
== | ===医療事務の資格=== | ||
= | #そもそも国家資格の類は一つも存在せず、日商簿記やTOEICに匹敵するような有名な資格も存在しない。したがって残念ながら価値は低い…。 | ||
# | #*個人経営の小さな病院ならともかく、大学病院や総合病院で働きたいなら学歴とかコミュニケーション能力、あと(特に女性は)容姿を磨いた方がよっぽど有益。 | ||
#* | #門外漢の人間から見たら、そっち系のジャンルの専門学校とか通信講座を肥えさせるためのものと思われている。 | ||
# | |||
=== | ===調剤薬局事務の資格=== | ||
# | #簡単に言ってしまうと、医療事務の薬局バージョンである。 | ||
#* | #*主な業務は受付、会計、薬歴簿作成、処方箋入力、調剤報酬明細書(レセプト)の作成などである。 | ||
# | #こちらも就職に有利と宣伝されることが多いが、ブランド力の低い民間資格であるため、国家資格の薬剤師や登録販売者のように資格手当が支給されることは殆ど無い。 | ||
#*そもそも調剤薬局事務の仕事自体が全くの無資格者でも出来てしまうので…。 | |||
#* | |||
=== | <!--この節は一番下になるようにお願いいたします。--> | ||
# | ===全国工業高等学校長協会主催の検定試験=== | ||
#[[ベタな工業高校の法則|工業高校生]]が学校で受けさせられる検定。 | |||
#* | #*情報技術、計算技術、CAD、リスニング英語、グラフィック・デザイン、パソコン利用技術、基礎製図、機械製図といったジャンルがある。 | ||
#これらの資格を取得するメリットとしては、ジュニアマイスター顕彰制度で加点してもらえる…、くらい。 | |||
#*新卒であれば就職で多少有利になったり、大学入試(推薦・AO)で優遇されることもあるので必ずしも無益ではないが…。 | |||
#*社会人が取ってもあまり意味は無い。例えば情報系なら国家資格の[[ITパスポート試験|ITパスポート]]とか[[基本情報技術者試験|基本情報技術者]]などを取った方がマシ。 | |||
# | |||
#* | |||
#* | |||
=== | ===全国商業高等学校協会主催の検定試験=== | ||
# | #こちらは[[ベタな商業高校の法則|商業高校生]]が学校で受けさせられる検定。 | ||
#*簿記実務、珠算・電卓、情報処理、ビジネス文書、商業経済、英語、会計実務、ビジネスコミュニケーションといったジャンルがある。 | |||
#* | #上の全工協主催の検定と同様に、新卒以外はあまり使えない資格。 | ||
# | #*一応大学入試でも使えなくもないが、優遇措置があるのは殆どがFランクである…。 | ||
# | #**国公立大学や有名私立大学を目指すのであれば社会人向けの日商簿記(2級以上)や[[情報処理技術者試験]]の方がマシ。 | ||
#どの分野も全体的に社会人向けの資格試験に比べて難易度が低い。 | |||
#* | #*百歩譲って英語は普通科よりも授業時間数が少ないので仕方ないが、主力分野である簿記ですら全商1級は日商2級より簡単だったりする。 | ||
#**情報処理検定1級も基本情報技術者より簡単。 | |||
# | |||
# | |||
#* | |||
=== | ===民間資格=== | ||
# | #民間の株式会社や社団法人、財団法人などが独自に認定している資格制度だが…。 | ||
#*[[商工会議所]]の検定試験も。(昔は公的資格と言われていたが、国による技能審査が廃止されてしまったため) | |||
#* | #国家資格や公的資格に比べると認定基準が非常に甘く、根拠となる[[法令]]も存在しないため一部のブランド資格を除いて社会的評価が低いものばかりである…。 | ||
# | #*卒業すれば一応は大卒資格が手に入る[[Fランク大学]]と比べても価値が低いものばかり…。 | ||
#* | #日商簿記のようにブランド化に成功したものやTOEICや[[Microsoft Office Specialist|MOS]]などのように世界的に有名なものを除き、取得して得られる公的なメリット(就職試験や大学受験などでの優遇、国家試験の科目免除、資格手当・昇進条件など)は少ない。 | ||
#* | #*このような一部のブランド資格であれば並の国家資格より社会的に広く通用するものもある。 | ||
#趣味や自己啓発の資格として人気があるならまだマシな方で、そもそも資格自体が認定団体の金儲けの道具でしかなく受験者の知識の向上のことを全く考えていないケースも少なくない。 | |||
#*所謂、資格商法である。 | |||
== | ==関連項目== | ||
*[[資格試験]] | |||
*[[取る意味がない資格の法則]] | |||
{{資格試験・検定試験}} | |||
{{業務独占資格}} | |||
{{名称独占資格}} | |||
[[カテゴリ:ざんねんなモノ事典| | [[カテゴリ:ざんねんなモノ事典|しかく]] | ||
[[カテゴリ: | [[カテゴリ:資格試験|さんねん]] |
2022年5月14日 (土) 13:36時点における版
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独立項目
語学系
実用英語技能検定
- かつては文部科学省のお墨付きがあり日本の英語検定の名門と呼ばれていたが…。
- TOEICの台頭によって相対的に地位が下がってしまい、大学院入試や就職活動ではあまり使えない試験に成り下がってしまった…。
- しかしそれでも高校入試や大学受験の段階までなら役に立つ場面は多い。
- TOEICと異なり級ごとの受験となるため、同じ級の合格者でもギリギリで合格した人と満点近い点数で合格した人の実力の差が激しいとしばしば批判される。
- 一応、満点で合格すれば表彰状ももらえるのでそれか個人成績表でどうにかするか。
- ただし2級のみ、通常の合格とは別に高得点で合格した者は2級Aと認定され、海外留学や日本の大学受験で有利になる場合も。
- 履歴書に書いて恥を書かないのは最低でも2級以上。準2級以下なら書かない方がマシとしばしば言われる。
- 1級は超難関級の国家資格並みに価値が高いと言われるが、正直これを取ったところで一般的なネイティブの大学生程度の評価にしかならないというのが実情である…。
- ただ1級は教養力を測る試験でもあるので、これを持っていればネイティブの高卒よりは教養があることの証明にはなりそう。
TOEIC
- じゃあTOEICが万能かと聞かれると全然そんなことは無い。
- 作文問題や面接課題が無く、マークシート方式の読解と聞き取りだけの簡易化された試験なので、これで高得点を取れても実際の英会話はてんでダメという人が少なくない。
- 「TOEICで高得点を取れば大手企業の総合職の採用試験でも有利!」という風潮があるが、そもそもその辺を狙う人たちは東大やテンプレート:早慶卒などのTOEICで高得点を取れて当たり前という非常に優秀な人たちばかりなので、学歴があまり高くないFランク大学の学生がTOEICのハイスコアだけをとってもあまり意味は無い。
- 過去にイギリスで試験の不正があったらしく、実はイギリスではTOEICとTOEFLだとビザが下りないので注意。英語圏の国にダメ出しされた英語圏の試験って何…。
- ちなみにTOEICとTOEFLはアメリカの教育試験サービス(ETS)が実施しています。
- というか、TOEICは日本向けであり留学に向けた英語力証明には不向きなもの。
- そもそもTOEICを開発したのは在米の日本人ですし…。
- 既に他の専門スキルや高いコミュニケーション能力を持っている人がTOEICの高得点を取得すれば強力な武器になり得るが、特にこれといったスキルを何も持っていない人がTOEICだけを勉強してもあまり意味が無い。
- 他の資格と違い有効期限を設けているところもある。一般的には2-3年以内に受けたもののみ有効とされる。
国際連合公用語英語検定試験
- 国連英検という名前だが、国際連合本体ではなく日本の公益財団法人が実施している。
- ただし日本国際連合協会は国連協会世界連盟のメンバーではある。
- 国連職員や公務員の一部の職種(外務省職員、警察の国際犯罪捜査官など)を目指すのであればそれなりに効果があるが、それ以外での知名度がイマイチ低く、民間企業への就職を狙うならあまり使えない資格である。
観光系
全国通訳案内士
- 語学系では数少ない2つの国家資格のうちの一つ(もう一つは教員免許)。かつては通訳ガイドとして働くためにはこの資格が必要だったが…。
- 規制緩和によってこの資格を持っていなくても通訳ガイドとして働けるようになってしまい、コストが高い割に取るメリットが薄い資格になってしまった…。
- そもそも旅行業界自体が斜陽産業であるため、(似たようなジャンルの旅行業務取扱管理者もそうだが)お世辞にもオススメの資格とは言い難い…。
旅行業務取扱管理者
- 国内旅行のみを取り扱える国内旅行業務取扱管理者と海外旅行も取り扱える総合旅行業務取扱管理者の2つの区分があるが、今どき国内旅行しか扱っていない旅行代理店は絶滅危惧種なので、せめて総合の方を取らなければ高く評価されない…。
- そもそも国内はFラン大生や専門学校生でも取っている人が沢山いる。まあ総合は英語ができなければ試験に合格できないので難易度は高いが…。
教育系
教員免許
- これを持っていれば公立の小中学校・高校で働けるが、そもそも教師自体が公務員の中でも飛び抜けてブラックと言われているので、本当に正義感の強い人間以外にはオススメし難い職業である。
- これを持っていても学習塾・予備校への就職・転職にはさほど有利にならなかったりする。
- 大手予備校だと資格よりも豊富な実務経験の方が優先されるし、小さな塾だと「教員免許を持っている人に資格手当などを与えなければならないから」という理由でかえって不利になってしまうことも…。
- 中学・高校は合同で採用試験を行う都合上両方の取得が受験の条件になっていることも多く、どちらかだけだと不利になってしまうことがある。
- もちろん中高で分けて採用選考を行う自治体やどちらかしかもたない国私立学校法人はこの限りでない。
- 中学校は1教科だけ免許を持っていれば他教科も指導できる点、教科限定区分にする意味が薄い。
- 予算の観点上校務分掌として他の教科の指導に当たることがある(特に技術家庭科)。最も他教科の指導はあくまで臨時的な措置だが。
- 高校は教科により需要の差が大きい。
- 特に少ないのが英語以外の外国語、宗教、工業・商業以外の職業科目。
- 地理歴史・公民科(社会科)の免許は教育学部のみならずFラン大の経営学部や文学部みたいなところでも取れてしまう。
- しかしその割に募集枠が数学や英語などといった主要教科に比べて小さいため、採用試験は非常に狭き門となっている。
- 年々取得に要する単位数や修得すべき分野が増えている。
- 初めて免許取得を行う場合のみ。1種免許を専修免許にアップグレードする際の所要単位(+24単位)は変わらない。
- 例えば2019年で教科指導法が4(高校)または8(中学)単位必修となり特別支援教育が必須となった。また2022年よりICT教育も必須となった。
- 最も教科指導法とICT教育については専門科目や教育技術と併せてやってもよかったのが分けて取り扱うだけだったので、単位数によってはあまり変わらないともいえるが。
- 教職科目は卒業所要単位に含むことができない場合があり、負担が大きい。
- 業務独占資格だが、これだけでは開業・独立はできない。自治体または学校法人に採用される必要がある。
- 実はこの資格を持っていなくても大学教授にはなれる。天文学的な確率だが。
- 例えば建築学者の安藤忠雄氏は高卒、海洋生物学者の宮澤正之氏(さかなクン)は専門学校卒である。
- ちなみに専門学校の講師も教員免許は不要です。
保育士
- 最近はこの資格だけで働ける場所が少なくなってきた。
- 幼稚園教諭免許状とのダブルライセンスが前提の職場が多くなった。こちらは保育士資格と違って専門学校で取ることはできず、4年制大学または短期大学に通う必要がある。
チャイルドマインダー
- 小学生以下の子供に(幼稚園や保育園に比べて小規模な)家庭的な保育サービスを行う職業の一種とされているが…。
- 国家資格では無いので公的なメリットはほぼ無い。
- 通常の保育園は2人以上の保育士が必要だが、預かる子供の人数が5人以下であればこの設置義務は無くなる。これを認可外保育園という。
- そもそもチャイルドマインダーはただの民間資格なので、国に認められた保育園どころか認可外保育園にすら設置義務は無い。したがってこの資格が無くても認可外保育園を開業することが可能。
- 通常の保育園は2人以上の保育士が必要だが、預かる子供の人数が5人以下であればこの設置義務は無くなる。これを認可外保育園という。
- 講座を受ければ誰でも取れてしまう資格なので、正規の専門学校や短期大学などに通わなければ取れない保育士資格や幼稚園教諭免許状に比べて資格の価値は遥かに低い…。
運転免許証
普通自動車免許
- 本来は「普通自動車を運転するのに値する十分な知識や技能を持った人間」のみに与えられるべきものなのだが…。
- 自動車を一般に普及させる目的や(特に地方では)この資格を取得していることを採用条件として課している企業が非常に多いため、実際には教習所で真面目に授業を受けていれば誰でも取れるレベルになっている。
- そのため本来ならば運転免許を取るべきではない人間でも簡単に取れてしまうため、毎年交通事故が絶えない…。
- 今では高卒の学歴と同様に「皆が持っていて当たり前」と見做されているため、一応国家資格ではあるが持っていても全く自慢はできない資格である。
- 例えるならば英検3級みたいなもの。
- とはいえ英検3級は高校生以上で履歴書に書く人はまずいないが、普通免許は東大卒だろうがお医者さんだろうが持っていればほぼ全員が履歴書に書くはずなので、その点ではマシか。
- 「俺は国家資格を持っているんだぜ?」という自慢に対して「何を持っているの?」と聞いたら普通免許だけだったというオチはよくあるネタである。
- でも国家資格なのは事実です。
- 例えるならば英検3級みたいなもの。
- 中卒や底辺高校卒の人たちでも取れる資格なのに、何故か学科試験に落ちてしまう東大生が少なくない。
- 深く考えすぎてかえって問題文が難しく感じたり、そもそも舐めて全く勉強せずに受ける東大生が一定数存在するため。
小型特殊自動車免許
- 最も使い道に乏しい運転免許と言われている…。
- 原付免許は一応、年齢制限のために普通免許を取れない高校生が通学やアルバイトで使用するという目的があるが、小型特殊免許は農家とか工場・倉庫・卸売市場・鉄道駅などで働いている人にしか需要がないというのが現状である…。
- しかも普通自動車免許や二輪免許(原動機付自転車を除く)を持っていれば自動的に小型特殊自動車も運転できるようになるため、あえて普通免許を取らずに小型特殊だけを取るというのは高齢者でも無い限りあまり聞かない事例である…。
- 原付免許は一応、年齢制限のために普通免許を取れない高校生が通学やアルバイトで使用するという目的があるが、小型特殊免許は農家とか工場・倉庫・卸売市場・鉄道駅などで働いている人にしか需要がないというのが現状である…。
教養系
秘書技能検定試験
- 割と有名な民間資格だが、これに合格したからといって大物政治家の秘書や大企業の経営者の秘書になれるなんて思わない方が無難。
- 秘書という名前からこの資格の保有者はものすごく礼儀正しいと思われがちだが、実際の出題内容は一般常識に毛が何本か生えた程度のビジネスマナーである。
- 高卒新卒の女の子であればこの資格を持っていれば前向きな姿勢を多少は評価してもらえる可能性はあるが、大学生や社会人がわざわざこの資格を取る意味は薄い。
日本漢字能力検定
- それなりに思考力が要求される英検と異なり暗記力だけで乗り切れてしまう試験であるため、合格しても評価される場面は少ない。
- あったとしても高校受験くらいか?
- そのためか小中学生の受験者は多いが、高校生以上になると一気に少なくなる。
- あったとしても高校受験くらいか?
- テレビ局などのマスコミだと内定者に対して入社前に漢検2級の取得を義務付けている場合も多いが、これはあくまで「一般常識程度の常用漢字の知識も無いような人を雇いたくは無い」という程度である。
実用数学技能検定
- 大学受験まではそこそこ役に立つので漢検よりはマシだが、(英検や日商簿記とは異なり)就職活動ではあまり使えない資格。
- ただし準1級以上に合格していれば数学の塾講師くらいにはなれるかも?
- たとえ1級と取ったとしても公的なメリットはあまり多くない。
- 本当に数学を極めたいなら修士号または博士号を取った方が良い。
環境社会検定
- 通称eco検定。東京商工会議所が主催する、環境問題に関する知識の啓蒙を目的とした検定試験だが…。
- 就職・転職活動ではそれほど効果が期待できる資格では無い。環境問題に多少の関心はあるんだね、程度の資格である。
- 環境コンサルタントを目指すのであれば技術士(環境部門)、環境計量士、測量士、危険物取扱者などの国家資格を取った方が有益である。
高等学校卒業程度認定試験
- この試験に合格しても(その後大学や専門学校などに進学して卒業しなければ)最終学歴は中卒のままである。
- 実は普通に高校に通って卒業するより難しい。何故なら出席日数などによって点数を加算するという救済措置が一切ないからだ。
- しかし流石に大学入学共通テストよりはかなり簡単にしてある。そうしなければ(偏差値の高い進学校の中退者はともかく)偏差値の低い高校の中退者やそもそも高校に行かなかった人たちが合格できなくなってしまうからね…。
スポーツ系
柔道の段位
- 公務員(警察官、消防士、自衛隊など)や警備会社などへの就職に有利と言われるが、正直初段や二段程度は中学校や高校で柔道部に所属していれば誰でも取れてしまうようなものなので、せめて三段以上を取らなければ大きなアドバンテージにはならない。
- 履歴書の「免許・資格欄」には書けない。
- 代わりに「趣味・特技欄」に書く。
- 初段以上を持っていなくても柔道整復師にはなれる。
- が、柔道整復師の養成機関である大学や専門学校を卒業するために初段相当の実力を持っている必要がある。
- 八段になると取得者が激減しレア度が一気に高まるが、これを取得している頃には既にお爺ちゃんになっていることが多く、実戦では二段や三段の若者に勝てない場合が多い。
- あくまで名誉階級扱いである。
- 昇段の条件には「前回の段位認定から○年以上」という条件を付されている。全部を馬鹿正直に足していけば、相当な高齢者になってしまうのは言うまでも無い。
- 例として谷亮子は、オリンピック出場をし全盛期だった頃の年齢において認定位は四段である。
剣道の段位
- あくまで武器ありきの武道であるため、柔道や相撲、空手、合気道などと異なり肉弾戦の喧嘩ではあまり役に立たなかったりする。
- 柔道に比べて初段以上を取りやすいため、やや評価されにくいという意見もある。
- 剣道八段は司法試験並みかそれ以上に難しいと言われるが、その割に評価される場面が少なくあくまで名誉称号だったりする。
その他の資格・検定試験
気象予報士
- 難関国家資格の一つだが、これを持っていても活かせる場面が非常に少ない…。
- テレビ局や気象予報会社に勤めているとかでない限り無理に取得しなくても良い資格だったりする。勿論、趣味で気象予報士国家試験の勉強すること自体はとても素晴らしいことだとは思うけど。
- 天気予報の番組などで女性アナウンサーが解説しているが、実は「気象庁の予報を伝える」だけならこの資格は不要である。つまり、この資格が無くても解説自体は出来る。
- 気象予報士の独占業務は独自予報であり、しかも気象庁長官に認められた気象予報会社に勤務している気象予報士に限られる。したがって、単にこの資格を持っているだけでは独自予報を行うことはできない。
- 資格取得者のうち、気象と少しでも関係のある仕事をしている人は3割程度しかいないらしい…。
診療報酬請求事務能力認定試験
- 数ある医療事務の資格の中でも唯一マシと言われている資格。
- 合格率も30%程度しかなく生半可な勉強だと太刀打ちできない。
- 厚生労働省が後援しているが、あくまで「後援」なので民間資格である。
- 昔は厚生労働省「認定」だったので公的資格(準国家資格)と言っても間違いでは無かったのだが…。
- 比較的マシな資格ではあるがそれでも病院事務の採用試験では実務経験が豊富な人が優遇されやすいため、この資格だけを持っていても就職・転職活動でメチャクチャ強いとは言い難い…。
防災士
- 近年自然災害が頻発している中で、人々の防災に関する意識を高めてもらう目的で作られた資格とされているが…、所詮民間資格なのでこれを持っていたところで災害現場で何か特別なことができるようになるわけではない。
- せいぜい地域のボランティア活動くらい…。
- ちなみに防災に関する国家資格として防火管理者や防災管理者ってのが別に存在する。
- それでも自治体がこの資格の取得を推奨しているのは、そもそも認定団体の日本防災士機構が総務省の天下り先だからである。
- 自治体によっては補助金が支給される場合もある。また、自治体が主催する講習会であれば安い料金で受講できる。
複数資格の総称またはジャンル
国家技能検定
- 労働者が持っている知識やスキルを客観的に評価する国家試験だが…。
- 沢山の部門が存在する。多くは工業(技術)系や食品系の職種だが、FPや金融窓口サービス、知的財産管理などの商業系の職種も一部存在する。
- これに合格したからと言って何か特別な仕事ができるようになるわけでは無い。
- そもそも認定団体である中央職業能力開発協会(JAVADA)の役員名簿を見ると厚生労働省の役人だった人が多い。つまりお察しください。
文部科学省後援の検定試験
- かつては文部科学省認定の技能審査とされており準国家資格という位置付けだったが…。
- 対象となっていた検定試験を実施していた財団法人や社団法人が文科省の天下り先になっていることが以前から問題視されていたため、2005年に技能審査が廃止されてしまった。
- 今はあくまで文部科学省後援なので、大学受験で使える英検や実用数学技能検定、税理士試験の受験資格にもなっている全経簿記上級など一部を除いて、取得しても公的なメリットがあまり無いただの民間試験になっている。
医療事務の資格
- そもそも国家資格の類は一つも存在せず、日商簿記やTOEICに匹敵するような有名な資格も存在しない。したがって残念ながら価値は低い…。
- 個人経営の小さな病院ならともかく、大学病院や総合病院で働きたいなら学歴とかコミュニケーション能力、あと(特に女性は)容姿を磨いた方がよっぽど有益。
- 門外漢の人間から見たら、そっち系のジャンルの専門学校とか通信講座を肥えさせるためのものと思われている。
調剤薬局事務の資格
- 簡単に言ってしまうと、医療事務の薬局バージョンである。
- 主な業務は受付、会計、薬歴簿作成、処方箋入力、調剤報酬明細書(レセプト)の作成などである。
- こちらも就職に有利と宣伝されることが多いが、ブランド力の低い民間資格であるため、国家資格の薬剤師や登録販売者のように資格手当が支給されることは殆ど無い。
- そもそも調剤薬局事務の仕事自体が全くの無資格者でも出来てしまうので…。
全国工業高等学校長協会主催の検定試験
- 工業高校生が学校で受けさせられる検定。
- 情報技術、計算技術、CAD、リスニング英語、グラフィック・デザイン、パソコン利用技術、基礎製図、機械製図といったジャンルがある。
- これらの資格を取得するメリットとしては、ジュニアマイスター顕彰制度で加点してもらえる…、くらい。
全国商業高等学校協会主催の検定試験
- こちらは商業高校生が学校で受けさせられる検定。
- 簿記実務、珠算・電卓、情報処理、ビジネス文書、商業経済、英語、会計実務、ビジネスコミュニケーションといったジャンルがある。
- 上の全工協主催の検定と同様に、新卒以外はあまり使えない資格。
- 一応大学入試でも使えなくもないが、優遇措置があるのは殆どがFランクである…。
- 国公立大学や有名私立大学を目指すのであれば社会人向けの日商簿記(2級以上)や情報処理技術者試験の方がマシ。
- 一応大学入試でも使えなくもないが、優遇措置があるのは殆どがFランクである…。
- どの分野も全体的に社会人向けの資格試験に比べて難易度が低い。
- 百歩譲って英語は普通科よりも授業時間数が少ないので仕方ないが、主力分野である簿記ですら全商1級は日商2級より簡単だったりする。
- 情報処理検定1級も基本情報技術者より簡単。
- 百歩譲って英語は普通科よりも授業時間数が少ないので仕方ないが、主力分野である簿記ですら全商1級は日商2級より簡単だったりする。
民間資格
- 民間の株式会社や社団法人、財団法人などが独自に認定している資格制度だが…。
- 商工会議所の検定試験も。(昔は公的資格と言われていたが、国による技能審査が廃止されてしまったため)
- 国家資格や公的資格に比べると認定基準が非常に甘く、根拠となる法令も存在しないため一部のブランド資格を除いて社会的評価が低いものばかりである…。
- 卒業すれば一応は大卒資格が手に入るFランク大学と比べても価値が低いものばかり…。
- 日商簿記のようにブランド化に成功したものやTOEICやMOSなどのように世界的に有名なものを除き、取得して得られる公的なメリット(就職試験や大学受験などでの優遇、国家試験の科目免除、資格手当・昇進条件など)は少ない。
- このような一部のブランド資格であれば並の国家資格より社会的に広く通用するものもある。
- 趣味や自己啓発の資格として人気があるならまだマシな方で、そもそも資格自体が認定団体の金儲けの道具でしかなく受験者の知識の向上のことを全く考えていないケースも少なくない。
- 所謂、資格商法である。
関連項目
資格試験・検定試験 | |
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もしwiki | もし情報処理技術者試験が○○だったら |
ベタの法則 | オススメと言われる資格の法則 |
バカの法則 | 取る意味がない資格の法則 |
ざんねんなモノ事典 | IT系|技術系|法律・会計・金融系|医療・衛生・食品系|語学・教育・教養系 |
関連項目 | 似たモノ同士 |
業務独占資格 | |
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